お茶の水の山の上ホテルが、休業するそうだが、閉鎖だろう。
大岡昇平によれば、日本の都市では企業などの民間の物はどんどん変わるが、公共の物は変わらないそうだ。
これもその一つで、いずれマンション等を含んだ建物になるのだろう。
ここに入ったのは、一度だけで、故下川博がNHKの仕事をしているときで、
「ここにいるから見に来い」とのことで行ったのだ。
当時は、NHKのスぺシアル番組の企画、脚本を書いていたときで、中国が題材だった。
例によって、スタッフの悪口で、下川のよくない癖だったが、大手の連中と仕事すると、すぐに彼らの悪口になるのだった。
私は思った「我々は、倉本聡や山田太一のような一流の人間ではないのだから、お相手をしてくれるスタッフも、それなりなんだから」
だが、彼は最後まで、考えは変えなかったようだ。
それも、素晴らしいことだったと今は思うのだ。