猫じじいのブログ

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新型コロナ感染拡大阻止に昨年の初心「行動変容」に戻ろう

2021-08-02 23:28:41 | 新型コロナウイルス

ワクチン担当の河野太郎は、7月31日夜のインタネット番組で、新型コロナウイルスのデルタ株による感染拡大について、ワクチン接種だけでは抑え込むのは難しいと言ったという。これを、日刊ゲンダイDIGITALは、『河野担当相「ワクチンだけでは難しい」と白旗!』と茶化したが、私は菅義偉より河野の方が真摯で誠実であると思う。

菅は、政権を座を手放したくないために、7月29日の国民に中継された会見の場で、接種が4割になれば、効果が出てきて感染拡大が抑え込める、いま、65歳以上の感染率が落ち込んでいる、点滴によるカクテル治療法がでてきた、安全安心だと言った。

いま、だいじなのは、同じ会見の場で分科会会長の尾身茂がいったように、初心に帰って昨年の「行動変容」の実行である。昨年、数理疫学の西浦博が唱えた「人との接触を8割減」を真剣に実行するときが来たのだ。

何も対策しないと1人の感染者が平均して何人に感染させるかを示す数値を基本再生産数という。それに対し、何らかの対策をしたときの数値を実効再生産数という。

デルタ株についての基本生産数を、英保健当局は5〜7人と発表し、アメリカのCDCは水疱瘡に匹敵する8〜9人と指摘している。間をとって、7.5人としよう。実効再生産数を1人以下にするためには、すなわち、基本再生産数を7.5分の1(=13.3%)にするには、人と人との接触を86.7%減らすか、免疫をもっている人を86.7%にするか、しかない。そうしないと、感染拡大はおさまらない。

2回ワクチン接種の人が80%超えるのは、ワクチン不足もあるし、ワクチンを接種するのに時間もかかるし、ワクチンの副反応にたいする警戒もあって、なかなか難しい。

それに、2回接種しても、感染し、人にうつす可能性がある、とCDCは警告している。

それに対し、人と人の接触を9割減らすことは短期間なら可能である。人と人との接触を、いっせいに2週間控えれば、感染拡大を急激に抑えられるのである。そして、新規感染者が急速に減れば、行動規制を弱めれば良いのである。

いまは夏休みなのだから、2週間の行動規制ができるはずである。

ところが、昨年言っていた、人と人との接触を減らすという原点が忘れられ、新宿の風俗店だけが悪い、キャバレーやスナックや居酒屋だけが悪いとなっている。人が集まるのはどこであっても悪いのだ。本当はスーパや通勤電車でさえ悪いのである。昨年とちがい、尾身がいうように、どこにも感染者がうろついている状態に現在なっている。

菅義偉のように ワクチンがあるから もう大丈夫だと言っていたら、この感染拡大を抑えられない。オリンピックをやるために、いまだに、菅義偉が新型コロナを抑えられている、安全安心だというのは、やめるべきである。また、菅は、最近、新型コロナに かかっても たいしたことがないとか、入院せずに自宅で療養すればよいとか、言い出している。せっかく、新型コロナ治療のノウハウが蓄積され、入院すれば重症化を防げるようになったのが、入院できなくなれば、自宅で重症化したり死んだりする事例が増えるだろう。

河野太郎や尾身茂が正しいのである。対策がないのではない。昨年の初心に戻ればよい。そして、政府は国民いっせいの「行動変容」を呼びかけ、短期間で感染を収束させればよい。



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