猫じじいのブログ

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投票率が低いというのは代議制民主主義の危機だが、投票の義務化は解決にならない

2022-06-24 22:59:28 | 政治時評

けさの朝日新聞の〈耕論〉に『投票義務化どうですか』がのった。ベルギーやオーストラリアなど訳30カ国で選挙の投票が義務であるという。3人の論者のうち、ベルギー出身の東京大学教授のディミトリ・ヴァンオーヴェルベークが投票義務化に賛成で、ほかの論者は反対である。私も反対である。

現代の民主主義は代議制民主主義である。国民の代表する議員が論争し、ルールを定め、それにもとづいて国を統治することになっている。選挙の投票率が低いということは、代議制民主主義が機能していないことである。

しかし、義務化によって投票率を上げたからといって、代議制民主主義が機能したと言えるだろうか。タイや北朝鮮やエジプトでは投票が義務化されている。タイは王党派の軍事クーデータで独裁国になったままである。みんなが好きな西洋の国々イギリスやドイツやフランスやUSAは投票の義務化をしていない。

人類は、戦って選挙権を拡大し、名家でなくとも、金持ちでなくても、選挙に参加できるようにしてきた。ようやく勝ち取った普通選挙制度のおかげで、いまは、誰でも代議員(国会議員)に立候補でき、誰でも自由意志にもとづく投票で代議員を選ぶことができる。

戦後まもない頃に生まれた私には、なぜ、投票しない人がいるのか、わからない。暴力でなく、自由な言論で自分たちの代表を選ぶことができるのだ。この制度を利用しない手がない。利用して、地方を牛耳るボスを叩きのめすことができるのだ。金持ちに重税を課すことができるのだ。クソみたい上司を追い出し、平社員が集まって会社を運営できるのだ。

私の父親は小商店の店主である。選挙になるといつも興奮してラジオの選挙速報に一喜一憂をしていた。昔は、みんな、選挙に熱中していたのである。

それなのに、いま、投票にいかない人がいることこそ、問題である。与党は、自分の政権を維持するために、投票率が低いことを願う。自民党議員に腹が立たないのか。安倍晋三への怒りがないのか。暴力でなく、投票を通じて、報復できる。それとも、自民党から何か恩恵を受けているのか。

会社にいると、解雇されることを恐れて、本当のことをなかなか言うことができない。日本の選挙では、政権が腐っているといえ、まだ、無記名投票が保障されている。自民党に入れなくても、解雇されない。ばかげた会社の経営陣や上司を罰するために、選挙権を使って、自民党政権を倒せばよい。

安倍晋三は、政権を維持するため、選挙の動向を非常に気にしていた。彼は、代議制民主主義制度そのものを暴力をもって覆すことは考えていず、いかに、ウソを述べるかに専念していた。したがって、日本では、暴力なしに、代議制民主主義のもとに、革命を起こせるのである。

投票の義務化ではない。投票というのは、自分たちがバカでないことを、弱虫でないことを、無力でないことを立証できる権利である。みんな目を覚ませ。日本の学校教育は本当のことを教えない。メディアも本当のことを言わない。みんな目を覚ませ。

このことを野党はもっと言いまくらないといけない。

野党は対案を出せというメディアに騙されてはいけない。政策で争えというメディアに騙されてはいけない。私が望んでいることは、現在の政権の担い手に報復することである。もう一度、自民党を野党に落とし込め。

消費税は貧乏人にキツイ。それに円安物価高である。

日本の経営者は甘えている。保護する必要はない。国が成長戦略を立てるのではなく、成長戦略は経営者自ら立てるものである。官僚というものは頭の悪い人がなりたがるものである。官僚の言うことを聞いていたら負のスパイラルに落ち込む。

原発はいらない。国が原発推進をするなどしてはならない。

中国を敵国と名指しし、軍備を2倍に増強する必要はない。自衛隊の現職がテレビに出演して軍事評論することなど、本来、あってはならない。

自民党寄りのテレビ、新聞にまどわされるな。目を覚ませ。



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