猫じじいのブログ

子どもたちや若者や弱者のために役立てばと、人権、思想、宗教、政治、教育、科学、精神医学について、自分の考えを述べます。

米アップルの自動車参入に動揺せず、目標と戦略をもて

2021-03-01 22:10:06 | 社会時評


NPOで子どもたちの指導に疲れ果てて帰ったところ、BS TBSの番組『報道1930』で、ゲスト野口悠紀雄、辻野晃一郎、井上久男を迎えて、「米Appleが自動車参入?“世界大変革”に日本は…」というタイトルの議論が終わりかけていた。

よく、わからないのは、ゲストたちはどのような立場でものを言っているのか。私は、下層民だから、会社を経営していないのだから、頭がボケてきたから、自分が食べて行ければ良い、そして、日本の会社はつぶれたっていい、外国資本が日本企業を支配したっていい、とも私は思う。

私が会社にいたとき、日経とかのメディアに書かれることは、流行を追っているだけの、とっくに時代遅れの事柄で、自分の頭で考え、未来を切り開かないといけないと私は思っていた。立場のはっきりしない、野口、辻野、井上は素人談義をして、時間を浪費しているだけである。

立場とは、企業の目標と戦略をもつことである。

業界トップの企業か、ニッチに生きる冒険者の企業かで、目標が異なる。儲けたいのか、生き残りを目指すのか、によっても変わってくる。戦略を立てるには、自分の企業の何が強みか、何が弱みなのか、などの自己認識が必要になる。そして、強みをどう生かすのか、弱みはあきらめるのか、それとも弱みを連携・合併によって解決するのか、どうやってどの程度もうけるのか、など、自分の頭で、考えなければならないことがいっぱいある。

官や評論家や大学の先生は信用できない。彼らは無責任である。

ウーブン・シティ(Woven City)なる意味不明の、戦略なきプロジェクトを豊田章男がぶち上げたことに、前回書いたように、びっくりしている。お金の無駄遣いである。

車の設計・開発技術や開発・製造管理や販売ノウハウの蓄積がいっぱいあるトヨタが、アップルの自動車参入で動揺する必要はない。目標と戦略を、電気自動車への流れのなかで、しっかりもつことである。

トヨタは、銀行からの借入金やファンドによる株の買い占めで、困っていないというのが、これまでの私の認識であった。現在、それが、大きく変わったのだろうか。

銀行からの借入金やファンドによる株の買い占めが進行していなければ、それは会社の大きな強みである。リスクを冒して、利益率を上げる必要がないからである。長く存続できる会社であり突けることが、企業の目標になる。利益率が低くても良いならば、社員への還元、将来の技術への投資に積極的に動ける。そうすれば、テスラやアップルが追いつけない先に行ける。

私は、外資系のIT会社にいたから、テスラやアップルがいかに脆い会社かわかっている。彼らは、つぶれないために必死で走っているのだ。リスクをとっているから、いつまでも、存続できるとは限らない。

しかし、トヨタも、銀行からの借入金やファンドによる株の買い占めが進行していれば、リスクを冒してでも、利益を追い求めなければならなくなる。株価をさげないように、いつも、意味もないことをぶち上げて、一般株主を騙しつづけないといけなくなる。

大株主のはずの豊田章男が、いかがわしいプロジェクトをぶち上げないといけないほど、トヨタの屋台骨は傾いているのだろうか。

トヨタは優秀な人材を製造現場や研究開発所や販売システムに抱えている。これらの人材が流出しないように、したほうが良いと思う。強みを失うことになる。