アライさんから「コバクロスズメバチ」についての解説を!!!と、言う御下命があった・・・
そうだよねぇ~~~、こんな名前のスズメバチなんて聞いた事もない人が多いだろう? 昨日のブログで「矢作(やはぎ)新聞」に載っていた内容を紹介してみたが、この程度では説明不足だろう?
説明不足? 何処かで聞いた事があるような言葉だ!!! そうだ、「政治と金!」・・・ 冷やかしでもないが…
「スズメバチ」は、大型「スズメバチ」:Vespa と「クロスズメバチ」:Vespula に大分類される。 Vespa は、また、機会があったら、別途、紹介するとして、ここでは Vespula に絞ろう。
Vespula の事を地方地方で呼び方こそ違え、「スガレ」「ヘボ」「ジスガリ」「地蜂」「タカブ」等と呼んでいる。 甲州、飛騨、東濃、三河辺りでは「ヘボ」と呼び、信州では、「地蜂」「スガレ」ジスガリ」等と呼んでいる。
yは、信州っぺ、諏訪人、悪餓鬼の頃から「ジスガリ」と呼んでいた・・・
「クロスズメバチ」族には、
1.クロスズメバチ(ピン、ピンコロ等と言う人もいる)
2.シダクロスズメバチ(軍)
3.キオビクロスズメバチ(キイジス、キイバチ等と呼ぶ人もいる)
4.ツヤクロスズメバチ の4種類が居る。
これらを総称して、「ヘボ」「スガレ」「ジスガリ」「地蜂」という・・・
これ等1、2、3、4には、よくよく見ると若干の地域個体差がある・・・ この地域個体差は小さい事であるが、1、2、3を詳細に観察すると、何タイプか居る事が判る!!!
yの知る範囲では、
1.クロスズメバチ
①.「ピン・ピン」:複眼の上の白い斑紋が三角形。錨型の鼻紋が切れている。羽音が甲高い。性質が神経質(オッチョコチョイ)。低くチョロチョロ草叢を這うように飛ぶ。コロニーは、極々、小さい。
②.「ピン・軍」:外見は似ているが、餌に結構食らい付き、高度飛行を取る。比較的大きいコロニーを作る。「ヘボ」の仲間で一番人懐こい!気性も結構荒い。
2.シダクロスズメバチ
③.「軍・ピン」:複眼の上の白い斑紋が(月型~)ナイキ印(マーク)。錨鼻紋が口まで達するものが多い。羽音は低い。性質は鷹揚。そこそこの飛びはするが、コロニーをそれほど大きくしない。精々2kg止まり!
④.「軍・軍」:「軍・ピン」と体形は似ているが、羽音に張りがあり、響くような低温の響き。性質は、更に、鷹揚!(紙縒り等全然気にしない)。飛びは、樹上20~30m地点を長距離飛ぶ。体に黒光りの艶がある。
巣から出た働き蜂は70~80度の垂直飛行を採る。何より、コロニーを超巨大巣:4~5kgにする。
という、違いがある。これを10年近く前提唱してきた。(多くの蜂狂は、誰しも、経験的に知っていたであろう?)
ドクちゃんも、この違いは知っていて、特に、④、に目を付けていた・・・
yは、金さえあれば、DNA鑑定と解剖などで分析したいと思っていたが、出来ずにいた・・・
ドクちゃんは、博士号を採る前後、大阪大学で医学部の教授にDNA鑑定を依頼し③と④の違いを学術的に明確にしたという・・・ 事もあろうに、yの名をとり、「コバクロスズメバチ」と呼びたいと言い出し、今では、この手の“ヘボ”を岐阜、愛知の特定の蜂狂さんは、「コバクロ」と呼んでいる・・・ ドクちゃんは、この蜂の飛翔力に目を付けているが、翅が、若干、長いという・・・
yは、外観上の特徴を具体的には言えないが、見れば解り、③と④の違いを自分なりきに理解している。 何より違うのは、晩秋の飛翔を見れば一目瞭然である。当然、超鷹揚で、餌の運び方は、全く違う。食いっぷりがいい!!!これが巣を巨大巣にしている秘訣だろう・・・
惚れ惚れする“ヘボ”だ!!!!!
参考までに、yのTopページの顔写真は、「コバクロ」のもが多い!!! 女王蜂の体が一回り大きいのも特徴だろう…