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ゴエモンのつぶやき

日頃思ったこと、世の中の矛盾を語ろう(*^_^*)

メッセージで伝わること~コミュニケーション方法の変化

2018年10月22日 14時15分34秒 | 障害者の自立

今までと違う場所

私がお世話になってるのは、精神疾患を持つ人が集まるデイケア。今まで関わって来なかったタイプの人だらけ。それまで私は、公立の小学校、中学を経て、高校は地元ではトップ校と言われる進学校に入り、同級生達は、国公立の大学へ進むのが当たり前。社会に出てからもいわゆるエリートと言われる職業につく。そんな中で生きてきた。

初めて触れ合うタイプの人達

デイケアには、10代~60代、男女問わず、様々な精神疾患を持った方が毎日20名ほど、集まっていた。それぞれに通う目的も違う。コミュニケーションの練習に来ている人、自分の病気への理解を深めたい人、自分の居場所を見つけたい人、私と同じように就労を目指す人と様々だ。働いた経験が無い、恋愛した経験がない、そういった人が大多数を占める。

挨拶をしても返ってこない。他の人が話している時にでも平気で割り込む。人が嫌がっていることを何度もしてしまう。私にとっては、どれもあり得ないことだった。今までそんなことをする人に出会っても、「関わらないでおこう」と切り捨ててきたタイプの人。そんな人がたくさんいる中に、私は放り込まれた。いや、正確には、自分から飛び込んだ。

仲良くなりたいと近づく距離

しばらくは、壁の花だった。デイケアの様子を眺めつつ、誰とも仲良くなる気はなかった。「体力さえついたら、こんな場所に長居はしない」と半年以内で卒業しようと目論んでいた。自分もその一員なのに、あきれるくらいに、「私はみんなと違う。私の居場所はここではない」と壁を作っていた。しかし、そんな私に他のデイケア利用者達は、優しく話しかけてくれた。

話してみると、みんな純粋で、真っ直ぐな考え方を持っていたことに驚かされた。まるで思春期前。モラトリアムまっただ中という印象の人もいる。障害によって積めていない経験が多く、それゆえにまっさら。私にとっては眩しいくらいだった。それに比べて、学業、仕事、恋愛と様々な経験をしてる私は、彼ら彼女らにとっては頼もしい先輩に見えたようだ。

私の言葉が、伝わらない

少し仲良くなると、何人もから相談されることが増えた。頼られることは嬉しく、みんなの純粋さは好きだったので、力を貸したいと思った。少しでも相手が困っていることから抜け出せる手立てはないかと、一緒に考え、私の感想や意見を伝えた。ところが、この私の考えを伝えること、これがとても難しかった。私の言葉が通じない。まるで外国語を話してるかのように、きょとんとされ、言葉が通じない。

私は、意識して論理的に物事を論理的に話そうとする。最初に、「結論」それを導き出した「理由(根拠)」を端的に話そうとする。結論に納得してもらうには、そこに至る理由や根拠を話したほうが理解しやすいと思っていたのは、私がそういう話し方をされると、とても納得がいくからだ。だが、同じように、私がその結論に至る理由や根拠を説明しようとすると、デイケアでは全く通用しなかった。「アナタの話は難しい」と言われ、凹んだこともある。

その理由を説明するの中に、「普通は…」「常識では…」と自分が経験を通して学んだマナーや社会での通念を伝えることがあったが、その説明方法だと伝わらないタイプの人がいるらしいと私が理解するのには、時間がかかった。説明し続ければ、いつか伝わるのかと思ったこともあるが、下手をすると、「それもこれも、私は知らない。分からないことだらけ」と自信を失わせてしまうこともあった。手助けしたいと思ってる相手を困らせたり、悲しませてしまうという逆効果に陥った。

誰かを非難したいわけでも傷つけたいわけでもない。社会通念やマナーなどを知らないと、その人にはこれからも困ったことが起こり続けると心配しただけだ。だから、分かってもらいたくて、例を挙げたり、言葉をなるべく優しい言い方に変え…と努力してしまった結果、私の話は長くなり、相手はキャパオーバー。余計に混乱させてしまった。

どんなに時間や労力をかけ、手を尽くしても、自分の話が通じないため、「どうして通じないのか?」「私の方がおかしいのか?」「こんなに理解力のかけ離れた人達の中で私は生きていかなければいけないのか?」と、ひどい孤独感にさいなまれた。ひどい時には、私の時間と労力を無にされた気がしてしまい、相手を憎みそうにもなった。仲良くしたいと思っているのに、近づこうとすると、お互いが傷ついてしまう、そんな感じだ。

言い方を変える~Iメッセージに変換

散々困った挙句、「私は、そうされると悲しい」「そう言われると困ってしまう」など、感情から伝えるという方法をとった。担当医やデイケアスタッフから教わった手法だ。そうすると、かなり気持ちが伝わりやすくなった。全てを話して理解してもらうのではなく、一番伝えたい「私の気持ち」だけを最初にポンと伝えると、ちゃんと伝わった。「理由(根拠)」を説明しようとするから難しかったのだ。私も本当に伝えたいことは、理屈ではなく、私の気持ちだったのだ。私の気持ちを分かって欲しいとずっと思っていたことに気がついた。

「(アナタは)挨拶を返すべき。それが社会のマナーだよ」ではとても難しかったのだ。そして、それは、私が本当に伝えたいことでは無かった。伝わりにくいだけではなく、相手はによっては、命令されたように感じたり、マナーがなってない非難されているように感じる。そうではなくて、「挨拶を返してもらえないと(ワタシは)さみしい」と私は言いたかったのだ。そうシンプルに伝えればよかったのだ。この言い方に変えると、とても伝わりやすくなった。「あぁ、そうか。挨拶を返さないとさみしい思いをさせてしまうのか。それなら、挨拶を返そう」と思ってもらえるようになった。こういう自分主体の話し方のことを「Iメッセージ(アイメッセージ)」ということも知った。

相手が間違っている?

私は、元々負けん気の強い性格をしている。相手に勝ちたいという欲求が強い。そこに双極性障害(躁状態)が加わり、攻撃的な気持ちに拍車をかける。そうなった時、私は、「相手が間違っている」という気持ちになりがちだ。「私が正しい」ということを証明したくて、手を変え品を変え、相手を否定する。自分で思い返しても、つくづくイヤな性格だ。

挙句の果てには、相手に成長や変化を求めてしまっていた。「アナタは間違っているから、私の正しい意見を聞いて、理解出来る人間に成長した方がいい」というメッセージを言葉に、盛り込んでしまう。そんな言い方をされると、当然相手は、今の自分を否定されたと感じる。「今の自分ではダメなんだ。」「大人になれていない」「このままじゃ社会ではやっていけない」という随分なプレッシャーを私は、相手にかけてしまっていたのだと思う。自分の時間と労力をかけて。

相手に変化を期待するような話し方はやめた。相手が成長するかどうか、変わりたいと望むかどうかは、本人が決めることだし、私が相手を変えるような力も持ってはいない。この時から、私の座右の銘がひとつ増えた。「私、何様!?」だ。自分に人を変えられるほどの力があるだなんて、おこがましいにも程がある。「私は何様のつもりだ」それを忘れないように、誰かに意見を言うときは、この言葉をこっそり唱えている。

相手も大事、私も大事

挨拶を返してもらえないことは、「さみしい気持ち」を伝えられたことで、私は随分と満足した。中には、気持ちを伝えても、挨拶を返せない人がいるが、それぞれの事情もあるので、挨拶を返されなくても、「まぁ、そういう人もいるんだな」と考えることに、慣れた私は、あまり気にならなくなった。

ただ、私が話してる途中で他の人に割り込まれることは、今でも辛い。だから、「私の話の途中で割り込まれると、悲しい」と気持ちを伝えることを続けている。「どうして悲しいのか分からない」と言ってくれる人には、「割り込まれると、私の話がつまらないのかな?」「私に興味が無いのかな?」と思ってしまうことも伝えている。

すると、話に割り込んでしまう相手のこともわかってきた。今まで、私と同じように他の人も、「普通、常識では、話してる人の話を最後まで聞く」ものだと思っていた。だから、話の途中で割って入ってくる人には、悪意があるんじゃないかと思ってたのだが、そういう気持ちではない人もいるんだということを知った。話を最後まで聞かないんじゃなくて、聞けないんだと。「自分が思いついた話をすぐに話したくてしょうがない。抑えることが出来ない」「もう、話が終わったんだと思った」という感覚は、私にとって、なかなかの衝撃だった。お互いの話をしっかりと聞くことで、私の知らなかった感覚を知ることが出来、自分には無い感覚があることがあるのだと知った。

みんな違っていていい

みんな感覚も考え方も、それぞれなのだ。極論ではあるけれど、「普通」「常識」なんて無い。だから、私は全員の意見を大切にしたい。他の人の意見もちゃんと聞きたいし、大切にしたい。そして、自分の気持ちも大切にしたい。だから、我慢はしないようにしようと思う。誰かと話してる最中に、会話に割り込まれても、「私は、この人の話を最後まで聞きたい。あなたの話はあとで聞けたら嬉しいな」と言える自分でいたい。

試行錯誤は続いているが、自分の常識とは違う他の人の考え方もだいぶ認めることが出来るようになってきたように思える今日この頃。「最初に、自分の気持ちをシンプルに伝えること。」これは忘れないように続けている。発病前からの友人とは、相変わらず論理的に、根拠や理由も述べる話し方も続けている。相手によって、通じやすい話し方を選べるようになってきた私は、今、ちょっとしたバイリンガル気分を楽しんでいる。

2018.10.20      障害者ドットコムニュース


強制不妊の救済策で意見書 日弁連、1月にも

2018年10月22日 13時59分45秒 | 障害者の自立

 旧優生保護法(一九四八~九六年)下の障害者らへの不妊手術問題で、日弁連が来年一月にも救済制度に関する意見書を取りまとめ、政府などに提出する方針を固めたことが関係者への取材で分かった。国に謝罪や補償を求めた昨年二月の日弁連の意見書が被害者の救済を探る議論を後押しした経緯があり、与野党が来年の通常国会での提出を目指す救済関連法案に影響を与え、障害者の意向を反映した制度を整備させる狙いがある。

 関係者によると、日弁連は十五日、被害者救済の具体策に関し「日本障害フォーラム(JDF)」(東京)傘下の六団体に聞き取りを実施。旧法の問題で障害者団体に聞き取りをするのは初めて。

 対象とした六団体は「日本身体障害者団体連合会」「日本盲人会連合」「全日本ろうあ連盟」「DPI日本会議」「日本障害者協議会」「全国『精神病』者集団」。各団体が考える救済策や手続きに関する意向を確認した。法律に謝罪を明記することや、被害当事者も加わった上での中身のある検証を進めることなどについて要望があった。

 日弁連は今後、知的障害者の親の団体にもヒアリングし、意見書は最終的に理事会などで決議する。政府や、救済法案の提出を目指す自民、公明両党のワーキングチーム(WT)、超党派議員連盟に提出する見込みだ。

 日弁連は昨年二月の意見書で(1)優生思想に基づく不妊手術や人工妊娠中絶が対象者の自己決定権を侵害し、障害などを理由とする差別であったと認め、謝罪や補償などの適切な措置を速やかに実施する(2)関連する資料を保全し実態調査を速やかに行う-ことを求めた。

 これまで「当時は適法だった」と主張してきた政府は、被害者らによる国家賠償請求訴訟で争う姿勢を示し、謝罪や補償に関する新たな見解は示していない。一方、与党WTと超党派議連は「反省とおわび」や一時金の支給を盛り込んだ法案を来年の通常国会に提出することも検討している。

 JDFは二〇〇四年に設立され、十三の障害者団体などで構成。障害者の差別禁止と権利に関する法制度の推進などを目指し、構成団体から専門委員会の委員を選任し活動を展開している。

2018年10月21日        中日新聞


聴覚障害者の老人を食いものにしていたのは、同じ聴覚障害者のヤクザだった

2018年10月22日 11時59分19秒 | 障害者の自立

 聴覚障害者の老人を食いものにしていたのは、同じ聴覚障害者のヤクザだった。

 警視庁組織犯罪対策特別捜査隊は10月12日、強要容疑で、指定暴力団住吉会系暴力団組長、阿部太容疑者(54)と妻で韓国籍の李蕙英(イヘイヨン)容疑者(44)ら男女3人を逮捕したと発表した。事件について警視庁担当記者が解説する。

「容疑は昨年6月、聴覚障害者の女性(65)を手話で脅し、李容疑者と以前同居していた男性(82)を連れ戻す、との約束文を無理矢理書かせたというものですが、この話には前段があります。阿部容疑者らはこの男性と聴覚障害者のグループで知り合った後、身の回りの世話をすると称し、預かっていた預金通帳の口座から勝手に現金を引き出していた疑いもある。それに気付いた女性が東京都内の区役所に相談して、区が男性を隔離。阿部容疑者らが男性を奪い返そうとしたのです」

■「被災で困ってるから金をよこせ」と手話で
 率いる組の組員はほとんどが聴覚障害者で、阿部容疑者は5年前にも逮捕されている。被害者はやはり聴覚障害者。「東日本大震災の津波で家が流された。困ってるから金をよこせ」などと、被災をダシに手話で脅していたという。同じ聴覚障害者コミュニティーで、一方では組員を集め、他方では被害者を物色してきたわけだ。

文春オンライン         2018年10月20日


知的障害者 「困り感」を知って 保護者らが体験 弘前

2018年10月22日 11時51分04秒 | 障害者の自立

 知的障害者の感覚を体験して理解を深めてもらおうと、知的障害者とその家族らでつくる「青森県手をつなぐ育成会」は18日、弘前市内で勉強会を開いた。障害への理解を促す活動をしている「花笠ほーぷ隊」(山形県)を招き、知的障害者が戸惑いを感じる「困り感」を学んだ。

毎日新聞       2018年10月20日


「困り感」を知って 保護者らが体験 弘前

2018年10月22日 11時45分27秒 | 障害者の自立

 知的障害者の感覚を体験して理解を深めてもらおうと、知的障害者とその家族らでつくる「青森県手をつなぐ育成会」は18日、弘前市内で勉強会を開いた。障害への理解を促す活動をしている「花笠ほーぷ隊」(山形県)を招き、知的障害者が戸惑いを感じる「困り感」を学んだ。

毎日新聞        2018年10月20日