ゴエモンのつぶやき

日頃思ったこと、世の中の矛盾を語ろう(*^_^*)

6S委員

2018年06月15日 14時54分57秒 | 障害者の自立

 「6S委員」。粉が飛び散りにくく、人体や環境への負荷が少ないチョークを製造する日本理化学工業(川崎市)の工場には、製造現場で働く社員から模範となるリーダーを任命する制度がある。6Sとは、整理、整頓、清掃、清潔、セーフティー(安全)、しつけ(整理や整頓などの習慣付け)だ。

 安全を除く五つを「5S」として掲げる工場が多いが、同社ではけが防止を重視して安全を加えた。発案したのは、原料を混ぜる工程を十五年間、担ってきた竹内章浩さん(33)。知的障害があるが、会議で案を説明し賛同を得た。

 同社は四月末現在、全社員八十六人のうちの七割超に知的障害がある。チョークの国内トップシェアを誇るが、製造ラインを担うのは全員が障害のある社員。5Sなどの目標は、健常者だけの工場では単なる努力目標になりがちだが、同社の工場ではチョークの品質を保ち、障害者を含む社員の成長を促すため6Sの順守を心がける。この制度もその表れだ。

 仕事を通し、成長が見られる人が委員に任命される。6S活動ができるか、できないかではなく、委員になることでより成長が見込まれる人を積極的に選ぶ。委員になると役職手当が付く一方、会議や勉強会への参加などが義務づけられるため、本人に意欲を確認してから任命している。年に一度、見直しもある。

 現在、川崎工場の委員は十九人。この中から副班長二人、班長三人、リーダー一人が選ばれる。委員たちは、ラインに入ったばかりの社員が分からないことがあれば教え、解決できないことは健常者の社員に相談する。班長やリーダーはより広く周囲を見て声を掛ける。この仕組みによって、障害のある社員にも責任感や向上心が生まれている。

 同社が知的障害者の採用を始めたのは一九六〇年。近隣の特別支援学校の教員から「働く経験をさせたい」と頼み込まれ、現会長の大山泰弘さん(85)が社長のときに始めた。以後、地域の学校から毎年数人を採用している。

 希望者は入社前に二週間の実習を計三回受ける。折り紙を折ったり、はさみを使ったりする作業から手先の器用さや集中力、作業の好みなどを見て、製造ラインに入るかどうか、どの工程を担当させるかなどを見極める。

 保護者らとも面接し、本人に働きたい気持ちがあるかどうかも確認する。本人とは、毎日元気に出勤する(一人で通勤し、健康管理ができる)▽自分のことは自分でする▽あいさつと意思表示をきちんとする-などを約束する。年度初めには、一年の目標を一人三つ書き、食堂の壁に張り出す。毎日「目標ノート」に自己評価を書き込む。目標達成者は表彰する。

 二〇〇八年に社長に就任した泰弘さんの長男、隆久さん(49)は、社長になった当初は、少子化や授業の情報技術(IT)化などの影響で先細る業界を不安に思い、健常者の社員を増やした方がいいのではとも思ったという。だが、一緒に働くうちに、知的障害者には集中力を持続できたり、手先が極めて器用だったりと、高い能力を持つ人が少なくないと実感した。

 「障害の有無に関係なく、働く喜びを感じながら、定年まで働き続けてもらいたい」と話す。

 

 


障害者が製作、菓子など販売 久喜であすから

2018年06月15日 14時42分28秒 | 障害者の自立

 「第24回ホットハートフェスティバル」が15~17日、久喜市菖蒲町菖蒲の複合商業施設「モラージュ菖蒲」で開かれる。知的障害や発達障害のある人を支援するNPO法人「あかり」(同市)が主催。同市周辺など県内の約20の障害者施設の利用者が、施設で作った菓子や小物などの製品を展示・即売する。 

 3日間とも午後1、3、5時からの3回、南米の民俗音楽フォルクローレや津軽三味線などのコンサートもある。「あかり」が今年2月に開設した、特別支援学校高等部を卒業した18~19歳が学ぶ「あかり学園」の1、2年生15人も、午前11時から「風になりたい」の合唱や「涙そうそう」の合奏などを披露する。

 フェスティバルは午前10時~午後7時。問い合わせは「あかり」(0480・24・2060)。

毎日新聞          2018年6月14日


障害者の理解を名古屋市に要望 天守バリアフリーで文化庁

2018年06月15日 14時28分55秒 | 障害者の自立

 二〇二二年末の完成を目指す名古屋城の木造天守復元を巡り、河村たかし市長は十三日、事業の許可権を持つ文化庁を訪れ、障害者団体が強く反発しているバリアフリー対策や、当初計画より遅れが指摘されている石垣調査について意見を交わした。

 意見交換は非公開で行われた。市長は山崎秀保・文化財部長や大西啓介・記念物課長らに、新天守にはエレベーターを設置せず、新技術で昇降できるようにするという市の方針を説明。文化庁側は障害者の理解を得るよう求めた。

 石垣調査については、同庁側が作業を着々と進め、復元の際には石垣などの史跡を傷めないことを要望。一九五九年に再建された現天守の価値を評価するようにも求めた。

 市長は面会後、報道陣に「木造復元は世界の宝を作ることで、完成に向けてしっかりやる。いろんな課題に誠実に対応する」と話し、この日の訪問を「どえりゃあ良かったんじゃないですか」と振り返った。

 国の特別史跡に指定されている名古屋城跡では、現天守の取り壊しや築城の際に文化庁の許可が必要。市は来月中にも、築城に向けた基本計画を同庁に提出する方針を示している。

2018年6月14日       中日新聞


障害者向け歯科、知って

2018年06月15日 14時18分37秒 | 障害者の自立

 障害児・者向けの歯科診療を担う「県口腔(こうくう)保健センター」の利用が低調だ。長年の要望を受け、県内2カ所目の専門医療機関として県歯科医師会が今年3月末、大分市の県歯科医師会館内に開設。2カ月がたち、1日の平均患者数が3・1人(5月末時点)にとどまっている。周知不足が一因とみられ、センターは広報活動に力を入れる方針。
 県からの3千万円の補助金を活用して新設。歯科医師1人、歯科衛生士3人の体制で診察に当たる。
 センターによると、今月7日までの新規患者は、発達障害や知的障害などがある計43人。4月は延べ48人が受診、5月は延べ76人と増えたものの、来院者が0人だった日もあった。1日最大、14人の患者を受け入れることができる。
 障害者施設の関係者からは「知らない人が多いのではないか」と指摘する声も出ている。このため、センターは4月にリーフレットを作製。5月から県庁などの公共施設に設置したり、障害者団体の総会などで配布している。
 「事前に周知できればよかったが、開設に目が向いていた」と県歯科医師会。会員の歯科医師を通して広報していくほか、見学者の受け入れを予定している。
 診察時間は月~金曜日の午前9時~午後5時で予約制。問い合わせは、同センター(TEL097・547・8833)。

※この記事は、6月14日大分合同新聞夕刊11ページに掲載されています。


福祉と観光つなぐモデルに

2018年06月15日 13時07分33秒 | 障害者の自立

福祉と観光つなぐモデルに

 オープンしたのはカフェレストラン「玖珠・森のクレヨン」と多目的交流スペース「森の米蔵」の2棟(計約330平方メートル)。JR久大線を挟み、同公園北側の米穀倉庫があった町有地(約1060平方メートル)を町が貸与。社会福祉法人・暁雲福祉会(大分市、丹羽一誠理事長)が、日本財団(東京、尾形武寿理事長)の支援を受け建設、運営する。総事業費約1億3千万円。

 障害者14人が雇用契約を結び働くか、就労に向けた訓練を受ける。障害者が雇用契約を結び働く施設は同町で初めて。

 「森のクレヨン」では玖珠産の米などを使った食事やパン、スイーツ類を提供し、玖珠の“食の魅力”を発信。土蔵づくりの倉庫を改築した「森の米蔵」ではコンサートや各種展示会が開催できる。久大線の近くで特急「ゆふいんの森」などの通過を見られるウッドデッキも設け、観光客の滞在時間が短いことが課題だった同公園の魅力アップにつながると期待されている。

 10日に関係者らが出席し開所式を開催。宿利政和・玖珠町長は「障害者の社会参加を通して地域活性化を図り、福祉と観光をつなぐモデル事業となるよう応援したい」とあいさつ。カフェスタッフのリーダー阿南泉さん(29)は「お客さんにたくさん来てほしい。頑張ります」と笑顔で話した。