ゴエモンのつぶやき

日頃思ったこと、世の中の矛盾を語ろう(*^_^*)

「発達障害者の就職支援」とは? 友人がもたらした“新しい視点”。

2018年03月20日 20時44分55秒 | 障害者の自立

変わりゆく「発達障害者」就職のリアル(1)

◇20年ぶりの邂逅

11月にはじめての本を出版し、イヤイヤ期真っ只中の子どもを抱え、ありがたくも忙しない日々を送っていた、師走のある日のことだった。何気なく携帯を見やると、SNS経由でメッセージが届いている。

「こんにちは。中高で同級生だった有田(仮名)です。覚えているかな? たまたま本を出したと知って、読みました。今、仕事で障がい者雇用の就職支援をしているの。最近、発達障害の方がとても多く相談にいらっしゃるので、興味深く読ませてもらいました。」

 私は中高一貫の女子校に通っていたのだが、そこで同窓だった友人である。彼女のことは、もちろん覚えていた。私が何かを言って、それにキャッキャと笑い声を立てる笑顔が、ふと脳裏に浮かぶ。しかし、それは20年も前のものだ。懐かしい顔を思い浮かべながら、私は返信の文章を打った。

「ご無沙汰しています! もちろん覚えています。本を読んでくださったとのこと、ありがとうございます。お仕事、とても興味深いです。発達障害(二次障害の鬱とか)で就職できず、もしくは勤務が続かずに困っている方、多いですよね......。よろしければ今度、お話聞かせてもらえませんか?」

 話はとんとん拍子に進み、まずは彼女と軽くランチを共にすることになった。暮れも押し詰まったある日、サラリーマンと学生の行き交う、昼時の三田の交差点に現れた彼女は、20年前と同じ笑顔を浮かべていた。

◇「障がい者雇用」とは?

私は、発達障害を抱える人間の一人である。だから、その生きづらさ(最近では「困り感」というらしい)については、経験上知っているつもりだし、本を書くにあたって、様々な発達障害者のお話を伺うこともできた。つまり、色々なケースの"当事者視点"を、知識として持っているつもりである。

 ところが、いまこの日本で、私たち発達障害者を取り巻く制度にどのようなものがあるのか、また、それがどのように変化しつつあるのかという点については、恥ずかしながら全くもって疎かった。とにかく、自分の行く道をならすことに必死で、そのような視点がすっぽりと抜けていたのである。

有田さんは、パーソルグループの特例子会社であるパーソルチャレンジという会社で、障がい者雇用の就職支援の仕事に就いているという。正直、社名にピンとこなかったが、彼女が「もともとインテリジェンスという会社でね、いろいろな事業が統合されて社名が変わったの」というので、「ああ、インテリジェンス!」と頷いた。というのも、私がかつて勤務していたIT企業の社長が、もともとインテリジェンスの出身だったからである。懐かしい名前をあげて、ひとしきり盛り上がった後、私たちは本題に入った。

 「本当にね、ここ数年で発達障害を持つ人からの相談が、グーンと増えたの。だからクニザネの本を読んでいて、いろいろ思い当たる節が多かったよ」

正直、「障がい者雇用」に発達障害が含まれるということすら、最初はピンとこなかった。なにしろ、私が大学を卒業し、ろくに就職活動もしないまま、出版社にアルバイトとして潜り込んだのは、もう、20年近く前のことである......。

私は、ぼんやりとした頭で考えた。「障がい者雇用の就職支援」を受ける発達障害者が増えている? それってつまり、私のように障害が原因で会社に通えなくなってしまったりすることが社会的に問題視されていて、国や有田さんが勤めるような民間企業が、私のような「困り感」のある発達障害者の就職を支援している、ってことよね......。

本を書くにあたり取材をさせていただいた方のお話からも、そして自身の体験からも、発達障害を抱えながら"会社勤務を継続させる"ことの難しさはわかっているつもりだ。もちろん「困り感」を抱えつつもそれを自分なりに解消させつつ勤務を続けている人も多くいる。しかし、同僚や上司とのコミュニケーションの問題を抱えたり、マイペースな仕事ぶりがトラブルを生んでしまったり、もしくは私のように過剰適応をするあまり二次障害を発症するなどして、物理的に会社に通えなくなる人はあまりに多い。

多くの場合、彼らは転職を繰り返すことになる。その過程で、私のようにフリーランスになる者もいれば、良き理解者に恵まれて一つの会社におさまる人もいる一方で、さすらいつづける人もいる......。

◇発達障害者が、「障害者手帳」を取得するということ

そのようなケースしか知らなかった私は、彼女が口にする「障害者手帳」という言葉に心をざわつかせた。理由はいうまでもないだろう。私も過去に苦境に立たされた時、頭をかすめたことはあったものの、「障害者手帳」を取得するということに、今でもいささかの抵抗感があるからだ。自分が障害を抱えていることはどうにか腑に落ちても、いざ手帳の取得となれば、そのメリットよりもデメリットが大きいような気持ちになってしまう。私は恥ずかしげもなく、思ったことを彼女に投げかけた。

「うーんと。つまり、障がい者雇用っていうことは、障害者手帳を持っていなきゃいけないってことだよね。発達障害を抱えている人で、障害者手帳を持っている人って、そんなに多いのかな?」

「そうね。うちは、基本的に手帳の取得を前提に就職支援をしているの。つまり、障害者枠での雇用をお手伝いしているのね。特にここ数年は、ASDとかADHDを主とする発達障害が理由で勤務が続かなかったり、二次障害を発症すると、"発達障害"の診断が下りると同時に手帳を取得する人が、とっても多いのよね」

「時代、明らかに変わってきているね......。これ、率直な感想だけど」

「うん。特に若い方だと、抵抗感がほとんどない人も多いかな。まあ、私たちぐらいの年代の方だと、いろいろ苦労してきて、やっぱり仕事がうまくいかなくて......。それで手帳を取得されて、うちに相談に見えるケースが多いかもね」

「うん、それだったらわかるなあ。職種こそ違えば、私も考えざるをえなかったかもしれないし......。もし事務職だったら、フリーランスで、在宅で、自分のペースで、なんて難しいよね」

「そうだね。クニザネの仕事だと、たしかにどうしても会社に通わなくちゃいけない、ってわけじゃないだろうからね」

「じゃあさ、障害者手帳を取得して、障害者枠での雇用を選択するメリットとデメリットって、どんな感じなの?」

「そうね、デメリットとしては、正社員になりにくいだとか、障がい者雇用とはいっても、現場レベルでの配慮が足らないケースもあって、結局あまり状況が変わらないというケースがあるかな......。あとは、定型業務メインの会社へ転職された方なんかは、業務が簡単で残業もないから、なかなか収入を上げられないっていう人が多いかもしれないね。それでも最近は収入が上がってきていて、だいたい年収300万円くらいとか......。」

「思ったより、多いかも」

「で、メリットとしては、ある程度の規模の会社に入社できるケースが多いから、研修やマニュアルが充実していて、発達障害の方が働きやすいのよね。あと、何より会社側へ"ここを改善してほしい"という風に頼みやすい。ほら、会社側も障害を理解した上で雇用しているわけだから、ちゃんと慮ってくれるケースが多いの。積極的に電話を取らなかったとしても"やる気がない"とは思われないし、そのあたりは強みだよね」

「なるほどねえ......」

ランチの時間はとっくに過ぎている。街はふたたび「オフ」から「オン」に戻っていた。有田さんを長く引き止めてはいけないので、後日、会社で詳しく話を聞くことを約束し、私は彼女に手を振った。帰路、あまりに世情に疎い自分が恥ずかしくなったが、何より"新しい視点"がもたらされたことに、私は心から感謝していた。

2018年03月19日    ハフィントンポスト


障害者との共生社会を 相模原事件受け県企画 横浜で 

2018年03月20日 20時33分56秒 | 障害者の自立

 県が障害者との共生社会の実現に向けて企画したイベント「みんなあつまれ」が17、18の両日、横浜市中区の横浜赤レンガ倉庫で行われた。春らしい暖かい天気の中、会場は多くの人でにぎわった。

  18日は、ボッチャや車いすラグビーなどの障害者スポーツの体験会やワークショップ、障害のあるアーティストなどが出演する音楽ライブが行われた。また、障害福祉サービス事業所の職員や利用者らが、手作りのお菓子などを提供し、訪れた人を楽しませていた。

 相模原市の障害者施設殺傷事件を受け、県が企画した。2日間で10万人以上が訪れたといい、県保健福祉局の青木淳・共生社会啓発担当課長は「日ごろ障害者に接する機会が少ない方にもたくさん足を運んでいただいた。少しでも障害者に対する関心が高まるきっかけになれば」と話していた。


視覚障害者の野球 競技の知名度向上へ とこわか大会でV狙う22部員

2018年03月20日 20時19分48秒 | 障害者の自立

 平昌パラリンピックで障害者スポーツに脚光が当たる中、パラリンピック競技ではない視覚障害者の野球「グランドソフトボール」のチーム、県グランドソフトボール部が競技の知名度向上を目指している。全国障害者スポーツ大会で優勝経験もある同部は2021年の三重とこわか大会での優勝を見据える。

 「こんなにええ世界あるんや」

 県グランドソフトボール部は約50年前に発足した。北はいなべ市、南は松阪市の17~57歳の22人が所属し、県立盲学校(津市高茶屋4)と県身体障害者総合福祉センター(津市一身田大古曽)を拠点に週1回のペースで練習している。

 11年に山口県で開かれた全国障害者スポーツ大会で優勝し、12、16年大会では準優勝している。チーム最年長で全盲の羽藤邦浩さん(57)は、競技歴約50年の勢力慶太郎部長(71)が「全国5本の指に入る強打者」と評するスラッガーだ。

 羽藤さんは中学3年で視力を失った。当時の心境を振り返り「もともとスポーツが好きだったけど、もう一生、球技はできへんやろと思った。きっかけがないと家から出ない日々が続いた」と話す。

 競技にのめり込んだ経緯を「仲間と声を掛け合い、(目が見えたころのように)野球ができた。『こんなにええ世界があるんやな』と思えた。うまくなりたい欲がどんどん出てきて、打撃にこだわるようになった」と語った。

 自身もかつては選手だった加藤公治監督(52)は「グランドソフトボールは全盲の人が主役になれる種目だが、パラリンピック競技ではない障害者スポーツはどうしても知名度が低い。地元開催の三重とこわか大会までに一般の人に知ってもらい、優勝したい」と意気込んでいる。

 知事と県民が対談する「みえの現場やっぱしすごいやんかトーク」の一環で、鈴木英敬知事が11日、県立盲学校を訪れてメンバーと競技のやりがいや障害者スポーツの普及について語り合った。鈴木知事は「活躍を期待している。障害者スポーツの広報啓発を行い、競技活性化の後押しをしていきたい」と激励した。

 ■ことば

 ◆グランドソフトボール

 視覚障害者向けに考案された野球。ハンドボール大のボールを全盲の投手が転がし、打者がバットで打つ。1チーム10人のうち4人以上を全盲、残りを弱視の選手で構成する。全盲の選手は赤い腕章をつけ、守備に就く際はボールに触れれば打者がアウトになる。投球時は捕手が手をたたいて、音で投球コースを伝える。選手同士がぶつからないよう守備用ベースの外側に走塁用ベースを別に設置している。

〔三重版〕毎日新聞   2018年3月19日 


障害者働くB型事業所 居場所からやりがいへ

2018年03月20日 20時01分52秒 | 障害者の自立

経営の工夫で賃金アップ

 障害者に働く機会を提供する国の就労継続支援事業のうち、雇用契約を結ばない「B型事業所」。重い障害の人も含まれることから「仕事場」よりも「居場所」の意味合いの強い事業所が多い中、経営の工夫で賃金を高める所が出始めた。仕事のやりがいを重視した試みが注目されている。

 伊万里市のB型事業所「にこにこいまり」は、牛乳パックを再利用した手すき紙作りや野菜の漬物作りが作業の中心だった。だが、昨年4月、古民家を改装した飲食店「漬(つけ)もん屋 鉢瓶」を開業、事業所の障害者が配膳やレジの仕事を担当することになった。

 伊万里焼の食器を使い、牛や車エビなどの地元食材を使った料理は好評で、働く障害者たちと地元の人が触れ合う場にもなった。車いすに乗ってレジ係をする副島愛佳さん(20)は「人と接することに戸惑いがあったけれど、大きな声を出して笑顔を見せられるようになって自信がついた」。半身まひでつえを突いて歩行していた迎徳子さん(53)は、店の配膳をするようになってから立ち仕事が増え「つえなしで歩けるようになった」と喜ぶ。

 B型事業所で働く障害者の賃金は、各事業所の収益から賄う。厚生労働省によると全国に約1万あるB型事業所の2015年度の月額平均賃金は1万5033円だ。

 「にこにこいまり」の賃金も2016年度は同額レベルだったが、漬もん屋の開店後は2万3000円に。副施設長の椎谷良史さん(32)は「危ないからやらせたらいけないと仕事を限定してきたが、それが彼らの可能性をつぶしていたのかもしれない。自信と誇りを持って働ける場を提供したい」と言葉に力を込める。

 鳥取県米子市のB型事業所「ほたる」所長の吉持秀紀さん(58)は「お金が目的ではなく、自分が居る場所があるだけでいいと考える人がいるのも事実。でも、どんな人も賃金が上がれば安心が増すと思う」。

 主な作業はクッキーの箱折りで賃金は約1万円だったが、障害者の賃金を上げるため、4月に野菜や野菜の加工品を販売する店舗をオープン。賃金6万円が目標という。

 知的障害があり、事業所で働く男性(42)は、65歳の母親と2人暮らし。「母は新聞配達で生活を支えてくれている。僕ももっと稼いで楽にさせてあげたい。一般就労を目指して頑張りたい」と話した。

 ■変わる補助金算出法

 賃金を上げようと努力するB型事業所の取り組みを、全国社会就労センター協議会の阿由葉寛会長は「障害者は受け身になりがちだが、働くことが評価されれば、前向きになれる」と歓迎する。

 就労継続支援事業は、障害者総合支援法で就労支援対策として定められており、障害者と雇用契約を結ぶ「A型事業所」と、雇用契約を結ばない「B型事業所」がある。

 事業所の運営を成り立たせているのは、国の補助金だ。B型の場合、これまでは働く障害者の人数を基準に補助金の額を決定したが、4月からは、障害者の賃金レベルに準じて算定する方法に改められる。

 事業所が積極的に収益を上げようとする動きに慎重な意見もある。障害者が通う作業所などでつくる全国団体「きょうされん」の藤井克徳専務理事は「障害が重い人が多く、なかなか収益を上げられない事業所が軽視されてしまうのではないか。肩身の狭い思いをする障害者が出ないようにしてほしい」と心配する。

 

飲食店「漬もん屋 鉢瓶」でレジ係を担当する副島愛佳さん(左)=佐賀県伊万里市
 

B型事業所「ほたる」でクッキーの箱折りをする障害者=鳥取県米子市
 
3/19    佐賀新聞

障害者が使いやすいアプリやゲーム開発へ

2018年03月20日 19時56分11秒 | 障害者の自立

テック業界で広がるアクセシビリティへの取り組み

米国国勢調査のデータによると、米国市民の2割近くは何かしらの障害を抱えており、そのうちの半数以上が「深刻な」障害があることを報告しているという。これは、英国など他国の状況ともほぼ同じ割合だ。

こうした背景もあって、テック企業はさまざまな障害を持つ人々向けにサービスをアクセシブルなものにすべく尽力している。

今月15日、Airbnbはそのプラットフォームをアップデートし、21のアクセシビリティフィルターを新たに追加した。障害を持つユーザーが、特定の検索フィルターを使って滞在先を見つけやすくすることを目指したものだ。

それ以前も、旅行者は「車椅子対応」といった検索をすることが可能だったが、今回の変更に伴って、障害者用駐車場があるか、部屋まで階段がないか、などといった、さらに多くのファクターが追加され、検索をより絞り込むことができるようになる。

今回のニュースの数ヶ月前、Airbnbはアクセシビリティを重視した滞在先を検索するプラットフォームを開発するロンドン拠点のスタートアップ Accomable を買収したばかりだった。

15日、GoogleもまたGoogleマップのナビゲーション検索機能に「車椅子でのアクセスが可能」という項目を追加したことを発表した。設定でこの機能をオンにすれば、たとえば駅のアクセシビリティを考慮した結果のルートをマップが表示してくれるようになる。

この機能は、現時点ではニューヨーク、ロンドン、メキシコシティ、ボストン、シドニーで利用可能であり、将来的により多くのの都市で展開する予定だ。

アイトラッキング技術

先日、QualcommがTobiiのアイトラッキング技術をSnapdragon 8545 VR ヘッドセットで提供するというニュースを報じたばかりだ。Tobiiはスウェーデン企業で、初心者向けにさまざまな領域で精密なアイトラッキング技術を提供している。

ゲームはTobiiの主軸の領域で、さまざまなカメラと赤外線を使ってユーザーがスクリーンのどこを見ているかを精密に判断するPC周辺機器を販売している。今では100以上のゲームがTobiiの技術をサポートしている。

この技術は、従来のコントローラーに頼るものではないため、障害をもつ人でもゲームをしやすくなる。

英国の慈善団体 SpecialEffect は、障害を持つ人がゲームをできるように支援をしているが、昨年100万ドルのドネーションを集めた。昨年12月の取材時には、SpecialEffect のプロジェクトマネージャー Bill Donegan氏は、障害のある人も積極的にゲームに参加できるようになるという点でTobiiのアイトラッキング技術のポテンシャルは大きいを述べている。

開発者たちは、既にVRエクスペリエンスをよりアクセシブルなものにできるように取り組んでおり、Tobiiのアイトラッキング機能が多数のVRヘッドセットに組み込まれるようになれば、障害を持つ多くの人々にとっての影響は大きなものになる可能性がある。

Appleもまた、ドイツのアイトラッキング企業 SensoMotoricを昨年買収しており、この領域は今後も注視する価値があるだろう。

(本記事は抄訳になります。)
【via VentureBeat】 @VentureBeat