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ゴエモンのつぶやき

日頃思ったこと、世の中の矛盾を語ろう(*^_^*)

マイノリティ言語への理解を

2017年12月24日 01時53分24秒 | 障害者の自立

 先日、大学でろう者の方による講演を聞きました。彼が使っていたのは、手話。側にいた手話通訳者が日本語に訳すことで私たちに話を伝えていました。この手話、私たちが日常的に使っている口話言語とは全く異なる言語であることをご存知ですか。

 例えば、日本語学習者が最も難しいと感じる「で、に、を、は」といった助詞は、手話にはありません。「聞く」という言葉を口話言語で表すと、文字にはそれぞれ対応する発音があり、「き」「く」の2文字から成り立っています。一方、これを手話で表現した場合、手を耳に当てるだけ。手の形や位置、動き、表情で連想する事象、動作を表すのが手話なのです。

 手話を第一言語としてコミュニケーションをとっている人々にとって、日本語は第二言語です。日本語で書かれた書き言葉を読むのは決して簡単なことではありません。今朝の新聞で紹介されていた10代の少女もその一人です。彼女は数学の文章題を、辞書を引きながら解いていました。

これでは、数学と日本語のどっちを勉強しているのか分からない。逆に言えば、日本語ができたら数学や他の教科の成績もあがるということだ。

自動詞や他動詞、尊敬語、謙譲語、そして丁寧語も含めた日本語の習得は、就職のチャンスにも直結してきます。就職後には、メールなどで聴者たちとやりとりをすることにもなるのです。聴覚障害者にとっての苦労は、聞こえないことだけにあるのではないということがわかります。

  社会は、基本的に多数派向けにデザインされています。私には全盲の祖母がおり、日々の節々で大変な思いをしている姿を目にしてきました。当事者でない私たちにできることは限られています。でも、ただ、理解しようとすること。そして、自分にできることを考えること。その一歩から社会は変わっていくのだと信じてやみません。

 参考 22日付 朝日新聞朝刊(東京14版)9面(経済)「ろう者の祈り Ⅲ 下」

2017年12月22日   朝日・日経・読売 3社共同プロジェクト


「成功体験の積み重ねを」高次脳機能障害60人学ぶ

2017年12月24日 01時37分03秒 | 障害者の自立

渡邉修東京慈恵会医科大学教授が講演

 交通事故や病気で脳が損傷し、記憶障害や注意障害が生じる「高次脳機能障害」に関する講演会が17日、佐賀市のほほえみ館であった。医療関係者や患者家族約60人が症状を学び、サポートのあり方を考えた。

 東京慈恵会医科大学附属第三病院リハビリテーション科の渡邉修教授が講師を務めた。患者の社会復帰に向け、意欲低下や感情・行動を自分で制御できなくなる症状「社会的行動障害」への対応を中心に解説。リハビリする場合は「生活環境を安定させることが前提」とし、周囲の寄り添うような声掛けや、スケジュール表の作成といった「構造化」の必要性を挙げた。

 「設定した目標に到達することができれば社会的行動障害は減る」と指摘。日常生活への応用を心掛けながら訓練し、小さな成功体験を積み重ねていくよう助言した。米国の精神科医の言葉を引用し、「人間の生きる価値は人間関係を通してしか実感できない。意義を感じさせる環境に当事者を少しずつ連れ出していくことが大切」と語った。

高次脳機能障害について講演する東京慈恵会医科大附属第三病院リハビリテーション科の渡邉修教授=佐賀市のほほえみ館
 
12月24日   佐賀新聞
 

【介護の基礎知識】公的制度 介護する労働者への支援

2017年12月24日 01時05分48秒 | 障害者の自立

 在宅療養中の家族を介護している労働者は、「育児・介護休業法」に基づき、仕事と介護の両立支援を目的とした「介護休業制度」を利用することができる。

 介護休業制度では、要介護状態にある対象家族(配偶者、父母、子、配偶者の父母のほか、同居かつ扶養している祖父母や兄弟姉妹、孫)1人につき1回、ある程度まとまって休業することが認められる。

 休業できる期間は通算93日まで。介護休業を求める人は、原則として休業開始予定日の2週間前までに書面等により事業主に申し出ること。

 対象となるのは、同一の事業主に1年以上継続して雇用されている労働者で、パート勤務、派遣社員、契約社員も介護休業も認められる。雇用期間が1年に満たない場合でも、休業開始日から93日経過日以降も引き続き雇用されることが見込まれる場合は取得できる。

 また、育児・介護休業法では、要介護状態の家族を介護する労働者が短時間勤務を希望した場合、事業主は以下のいずれかの措置をとるよう定めている。

【1】時短勤務制度
【2】フレックスタイム制度
【3】始業・終業時間の繰り上げ・繰り下げ(時差出勤制度)
【4】介護サービス利用料の労働者負担分の助成制度
 
 これらの制度を、介護休業日と合わせて93日間以上利用できる(要介護家族1人あたり)。

短期間での休みに使える介護休暇

 通院の付き添いなど、介護を理由に短期的に仕事を休む必要があるときには、1日単位で単発的に介護休暇を取得できる。

 介護休暇は、対象家族が1人であれば年に5日まで、2人以上であれば10日まで認められる。

 対象となるのは、要介護状態にある家族を介護するすべての労働者。ただし、日雇い、入社6カ月未満、週の所定労働日数が2日以下の人は対象にならない。

 介護休暇の取得を希望する場合は、事業主に対して休暇を取得する日や理由などを明らかにして申し出る必要があるが、緊急性が高いことも多いため、当日の電話等の口頭での申し出でも認められることになっている。

雇用保険の介護休業給付

 雇用保険の被保険者で、職場復帰を前提として介護休業を取得した人には「介護休業給付金」が支給される。

 支給対象となるのは、雇用保険の一般被保険者(65歳未満)で、介護休業開始日の前の2年間に賃金支払基礎日数が11日以上ある完全月が11日以上ある人。

 また、以下の条件を満たす介護休業のうち、1回の介護休業期間(最長3カ月間)に限り支給される。

【1】2週間以上にわたり常時介護を必要とする状態にあること。
【2】介護休業の条件と同じ対象家族の介護であること。

 介護休業給付金は、介護休業開始日から起算した1カ月ごとの期間(支給単位期間)ごとに区切り、期間ごとの支給額の合計額を支給。支給額は、原則として、「休業開始時賃金日額×支給日数×40%」。支給を希望する場合は、事業主を通じて、事業所の所在地を管轄するハローワークに申請すること。

2016.10.19  介護ポストセブン


市井に上手く溶け込む異常犯罪者 見分けることは難しい

2017年12月24日 00時53分59秒 | 障害者の自立

 2017年、日本列島を震撼させた出来事といえば、11月に神奈川県座間市で発覚した9遺体事件にほかならない。この事件では、白石隆浩容疑者(27才)がSNSを用いて自殺願望のある人々に接近し、男女9人の遺体を包丁やのこぎりで解体。自宅のクーラーボックスや大型の収納箱に収容し、何食わぬ顔で日常生活を送っていた。

「被害者の名前は知らない」、「3人目以降は殺した順番も覚えていない」。取り調べでそう供述する白石容疑者に対し、発覚直後から「サイコパス」「シリアルキラー(大量殺人者)」との声が上がったが、今回海の向こうから事件を分析し、日本社会に潜む“同類”の存在を指摘するのが、元FBI特別捜査官でプロファイラーのマーク・サファリック氏だ。

 FBI時代、同氏は米カリフォルニア州で3人の子供と母親が射殺された2003年の「ベーカーズフィールド事件」で、現場に残された痕跡を丹念に調べ上げ、事件解決に導いた実績を持つ。

 現在は警察官やFBI捜査員の指導員として活動しており、過去には日本のテレビ局の依頼で、未解決の世田谷一家4人殺害事件のプロファイリングを行ったこともある。

 異常殺人を分析するプロであるサファリック氏は、白石容疑者について「サイコパスである確率は極めて高い」と指摘する。

「サイコパスとは、『反社会性人格障害』ともいわれる、精神的な疾患の一種です。最大の特性は、共感能力の欠如。彼らは相手に感情移入することが一切ない。加えて自分の行動を顧みることがなく、罪の意識を持つこともない。白石容疑者は遺体の解体について『最初は3日かかったが、2人目からは1日でできた』と、まるで単純作業のように供述している。反省の言葉はなく、犯行内容を自ら淡々と話しており、サイコパスの特性に当てはまります」

 共感性の欠落だけでなく、「病的な嘘つき」「強い支配欲を持つ」といった性質を併せ持つのもサイコパスの特徴。

 白石容疑者は、自分も自殺志願者であると見せかけ、巧みに犠牲者を自宅アパートに呼び寄せ、無慈悲にも殺害していたと伝えられている。

 サイコパスは先天性のものや、家庭環境やいじめ体験など後天的要因が複合的に絡み合って発症するケースもあり、白石容疑者の猟奇性が何によって育まれたのか、今はまだ定かではない。

2017.12.22      NEWSポストセブン