ゴエモンのつぶやき

日頃思ったこと、世の中の矛盾を語ろう(*^_^*)

障害者への適切な配慮を 「あいサポート運動」学ぶ 下関で社会福祉法人「じねんじょ」など

2016年06月20日 12時46分57秒 | 障害者の自立

 障害者への適切な配慮を実践する「あいサポート運動」を学ぶ勉強会が18日、下関市内で開かれた。

  勉強会は、重度の心身障害者の支援活動をしている社会福祉法人「じねんじょ」などが主催し、じねんじょの職員や利用者、
一般の参加者ら65人が集まった。

 あいサポート運動は、視覚や聴覚・言語、知的などさまざまな障害の特性に応じた対処法を理解・実践することで、障害者の社会参加や生活支援につなげようとする活動で、2009年に鳥取県で始まった。昨年8月からは山口県も採用している。参加者は、鳥取県が製作したあいサポート運動の解説DVDを視聴しながら、熱心に障害の特性などを学んだ。

 勉強会では2004年に交通事故に遭って車椅子での生活を送るようになった山本千栄子さん(51)が講演した。山本さんは車椅子利用者への理解を深める活動をしている市民団体「はぁとふりぃ下関」の代表で、講演では少しずつ社会復帰していった自身の経験を交えながら「障害者を理解する人が増えると世の中が変わるのではないか」と語った。

毎日新聞  2016年6月19日 


加古川市のヘルプカード 障害・高齢者が意思表示

2016年06月20日 12時19分24秒 | 障害者の自立

 加古川市は、障害者や高齢者が身につける「ヘルプカード」を作りました。うまく意思表示できない人、持病や障害がある人らが、どんな手助けを求めているかを周囲の人にスムーズに伝え、支援の輪を広げるきっかけとなる道具です。市は障害者用と高齢者用を各3000枚用意し、障害者団体や福祉施設などを通じて先月から配布しています。

 A4判用紙に名前や住所、緊急時の連絡先、かかりつけ医、服用している薬、アレルギーの有無、言葉によるコミュニケーションの可否などを書き込む欄があります。切り抜いて六つに折りたたみ、カードホルダーに入れて首から下げたり、カバンに入れて持ち歩きます。

 支援を必要とする人の中には、外見上は病気や障害があるように見えなかったり、自分が困っていることを言葉で伝えられなかったりすることがあります。カードを持っていれば、周囲の人が事情を理解するのに役立ち、家族や病院に連絡するなど素早い対応が可能です。災害に遭った場合でも、避難先で配慮してほしいことをきちんと伝えることができます。

 カード表面には、東京都が2012年に導入した十字とハートの「ヘルプマーク」を使いました。このマークは全国で広まりつつありますが、県内自治体でカードを発行したのは加古川市が初めてといいます。市障がい者支援課は「困っている人と支援する人をつなぐコミュニケーションのツールとして、市民に広く知ってもらいたい」と話しています。

 緊急時の連絡先などを記入して切り抜き、カードホルダーなどに入れて持ち歩く加古川市の「ヘルプカード」
 
毎日新聞  2016年6月18日 

直入町に拠点施設 技術者育成や研究進める

2016年06月20日 12時14分45秒 | 障害者の自立

 障害者向けの服作りに取り組む服飾デザイナー鶴丸礼子さん(59)=大分市=が、技術者育成の拠点施設「鶴丸メソッド メディカルファッション」を竹田市直入町に整備した。鶴丸さんが代表を務める一般社団法人「服は着る薬」が同市直入町の遊休施設を借り受けて開設。技術指導をはじめ、衣服が人体に与える影響の研究も進める。

 大分市府内町にアトリエ兼店舗を構える鶴丸さんは、高齢者や体にハンディがある人でも快適に着られるよう、独自に考案した「鶴丸式製図法」でオーダーメードの服を製作している。衣服の悩みを抱える人の要望に応えてきた功績が評価され、4月に第50回吉川英治文化賞を受賞した。
 直入町の施設では全国から生徒を募集し、鶴丸さんがアトリエと行き来しながら服飾技術を指導する。また、「障害者向けの衣服製造を国家資格に認定し、購入に保険を適用する」という目標の実現に向け、大分大学医学部や市内の病院と連携して「衣服が人体に与える影響」をテーマにした調査・研究を進める。
 現地で15日、開所式があり、関係者約80人が出席。首藤勝次市長が「服が人生を輝かせるという理念に共感した。全国からの移住・定住が増える効果にも期待している」とあいさつ。
 鶴丸さんは市内を舞台にした写真集の制作やファッションショーの開催構想を明らかにし、「自分に合った服を着ることで前向きな気持ちになり、外出が増えて人との交流が増えるなど、予防医療の観点からも効果的。障害者に寄り添う服作りの活動を全国や世界に発信したい」と話した。

服飾技術を指導するための拠点施設を開設した鶴丸礼子さん=竹田市直入町

服飾技術を指導するための拠点施設を開設した鶴丸礼子さん=竹田市直入町

※この記事は、6月19日大分合同新聞朝刊15ページに掲載されています。


日本でたった一人、「盲ろう」のパラトライアスロン選手。 「チーム鈴」の力で完走果たす

2016年06月20日 11時59分41秒 | 障害者の自立

ゴールシーン 

 アクアブルーのゴールテープを、二人並んで両手を上げながら切っていく。
ピンク色のビブスの胸には、「盲ろう」の文字。「危ない!」ゴールテープをきったことに気がつかずに走り続け、ガイドが止めると、ガイドと強くハグをして喜びを分かち合う。
 日本でただ一人、視覚と聴覚の両方に障害を持つ「盲ろう」のパラトライアスロン競技者、中田鈴子(49・京都府)が、5月15日に開催された「横浜大会パラトライアスロン」に出場し、2年連続で完走を果たした。
 「横浜パラトライアスロン」は、世界トライアスロンシリーズ横浜大会と同時に行われる国内大会で、全国から障害のあるトライアスリート(トライアスロンの選手)が集まる。
 横浜で行われるパラトライアスロンは、オリンピックのトライアスロン(スタンダードディスタンス)の半分の「スプリントディスタンス」で行われる。スイム750メートル、バイク20キロメートル、ラン5キロメートルを続けて行い、そのタイムを競う。
 中田は耳が完全に聞こえず、目は向かい合った1メートル先の相手の顔が見える程度の「弱視ろう」と呼ばれる状態で、視覚障害者のカテゴリーに出場した。視覚障害者は「ガイド」とともにスイム・バイク・ランの全てを行う。
 大会当日は波のコンディションが悪かったが、1時間52分16秒でフィニッシュ。去年よりも約4分タイムを縮めた。

 中田は「同じカテゴリーの選手の中で2位を目標にしており、その通りの順位がとれてとても嬉しい。波が悪く思うような泳ぎができなかったことが悔しいので、来年もまた挑戦したい」と、来年に向けて意欲を見せた。
 中田が初めてパラトライアスロンの大会に出場したのは2013年のこと。医師にスポーツを勧められ、健常者と視覚障害者が一緒にランニングをするスポーツサークル「長居わーわーず」(大阪市)の練習会に参加したことがきっかけだった。元々トライアスロンには憧れていた。運動が好きで、学生の頃は陸上部に所属していた。「障害がなければトライアスロンをやりたかった」。そう思いながら、「盲ろうの自分に出来るわけがない」と諦めていた。

 しかし、「長居わーわーず」の参加者の中に、パラトライアスロンの選手がいることを知った。「盲ろうの私でもトライアスロンできるでしょうか」と、視覚障害者の選手とガイド、コーチで構成されている「TRI6west」の大西健夫監督に尋ねると、「とにかく一緒にやってみましょう」と言われ、初めて2人乗りの競技用自転車に乗った。風を切って走る感覚が気持ちよかった。「ケガをしてもいい。やってみたい」。トライアスロンに挑戦する覚悟を決めた。
 レースに出場するまでには様々な困難があった。まず、大会に出場するためには同性のガイドを探さなければならなかった。「TRI6west」のメーリングリストでガイドを募集したが、なかなか返事は来なかった。「もう、諦めようかな」。そう思い始めたとき、現在のガイドである箱谷幸恵(48)から連絡が来た。「私は手話もできないけれど、目を合わせながら、お手伝いしたい。一緒に頑張りましょう」と言われ、「その言葉が本当に嬉しかった」。

 

昨年、初めての横浜大会でのゴールシーン

中田は「手、足、視覚など、様々な障害があってもできるのがパラトライアスロン。私も最初は不安だったが、今ではトライアスロンをしているときが一番楽しい。もっと色々な人にトライアスロンに挑戦してほしい」と笑顔を見せた。障害のある選手にとって、ガイドとの出会いが重要になる。選手とガイドが目標を持って競技を続けていくには、ガイドの金銭面の負担なども、考えていく必要がある。

横浜・神奈川 — 2016年6月18日


パラ五輪、競技としての魅力語る 神戸で講座

2016年06月20日 11時48分29秒 | 障害者の自立

 スポーツの多様な見方を学ぶ「第10回SCIXスポーツ・インテリジェンス講座」(神戸新聞社後援)が18日、神戸市中央区の神戸国際会館で開講し、スポーツ評論家の玉木正之氏(64)と写真家の越智貴雄氏(37)がパラリンピックをテーマに対談した。

 神戸を拠点にするNPO法人「SCIX」が企画し、スポーツ指導者ら約50人が聞き入った。

 越智氏は、2000年のシドニー大会から国内外の障害者スポーツを撮り続けている。当初はカメラを向けることにためらいがあったというが、「100メートルを10秒台で走る義足ランナーや、激しくぶつかり合う車いすバスケットボールを見て考えが変わった。人間はこんなことができるのか、と思わせてくれる」と競技としての魅力を語った。

 玉木氏は、英国など障害者スポーツの先進地の取り組みを紹介。「日本はまだまだ知識や理解が不足している。20年の東京パラリンピックが、健常者と障害者のスポーツ界が融合していくきっかけになれば」と期待していた。

障害者スポーツの魅力を語り合う玉木正之さん(左奥)と越智貴雄さん(右奥)

2016/6/18 神戸新聞NEXT