風子ばあさんには、爺さんメル友がいる。
彼は、目下パソコン修業中だから、風子ばあさんへのメールは、
丁度よいレッスンになっているようなのである。
先日は、浮羽へ柿もぎに行ったそうで、
100個ほどちぎってきましたとメールが入った。
翌日は、一日がかりで、その皮を剥き、湯通しをして
干し柿作りで大変だったと知らせてきた。
さらに二、三日後は、黄金色に輝く干し柿を見てくださいと
添付で写真が送られてきた。 見事なものだった。
気温が高くて何個か落ちたというメールも届いた。
それから十日ばかり後に、風子ばあさんは、
もうひとりの女友だちとその彼に会う機会があった。
あれだけ、干し柿、干し柿と言ったのだから、
きっと土産に柿を持ってくるよと、風子ばあさんは友だちに予告した。
三人で会食しながら雑談を交わしたとき、
蝿が寄ってきて困るんですよ、と彼はまた干し柿のことを話題にしたが、
土産に干し柿は持ってきていなかった。
あとで、友だちに、
「蝿のたかった干し柿なんていらないよね」
と負け惜しみを言ったが、本心を言えば、あれだけ期待させられたのである。
一個でも二個でも賞味してみたかったよね、と
風子ばあさんは、ちょっと無念だったのである。
彼は、目下パソコン修業中だから、風子ばあさんへのメールは、
丁度よいレッスンになっているようなのである。
先日は、浮羽へ柿もぎに行ったそうで、
100個ほどちぎってきましたとメールが入った。
翌日は、一日がかりで、その皮を剥き、湯通しをして
干し柿作りで大変だったと知らせてきた。
さらに二、三日後は、黄金色に輝く干し柿を見てくださいと
添付で写真が送られてきた。 見事なものだった。
気温が高くて何個か落ちたというメールも届いた。
それから十日ばかり後に、風子ばあさんは、
もうひとりの女友だちとその彼に会う機会があった。
あれだけ、干し柿、干し柿と言ったのだから、
きっと土産に柿を持ってくるよと、風子ばあさんは友だちに予告した。
三人で会食しながら雑談を交わしたとき、
蝿が寄ってきて困るんですよ、と彼はまた干し柿のことを話題にしたが、
土産に干し柿は持ってきていなかった。
あとで、友だちに、
「蝿のたかった干し柿なんていらないよね」
と負け惜しみを言ったが、本心を言えば、あれだけ期待させられたのである。
一個でも二個でも賞味してみたかったよね、と
風子ばあさんは、ちょっと無念だったのである。
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