机の上

我、机の上に散らかった日々雑多な趣味(イラスト・劇画・CG・模型・HP・生活)の更新記録です。

子供御頃(ごころ)の手塚治虫

2015-09-07 06:06:00 | 本の読味
 世間で言うところのマンガを描いて生き甲斐としている。生業ではない素人である。 

 よく尋ねられる「やはり手塚治虫に影響されてでしょうか?」と。面倒くさいから「そうです」と答える。大体は納得して、そこで話はとぎれる。世間にはマンガを知らない人、マンガを読まない人が多数いる。知らない人でも知っている手塚治虫は世間が認めるマンガの神様だ。こういう時には便利な人だ。

 子供の頃、つまり小学校に上がる前からマンガを見ていた。見てはいたが数も少なく、当時は作家の名前を意識していなかった。
心に残る名作もあったのだろうが、作品名は忘れ今では一コマ二コマ断片的なイメージしか思いだせない。

 先にのべた手塚作品も、後年書籍や今日のネットなどであの作品もこの作品も見た事があると分かった次第である。しかし当時は手塚治虫のファンではなかった筈だ。
 
 絵を描き始めたのは小学校にあがる数年前からだが、おもに学習雑誌の挿絵や絵本の影響が大だった。 それも家にはなく隣の家に御邪魔してそこの子の本を横目で見ていた。「めばえ」「幼稚園」とか今でもあるのだろうか。

 町でみかけるポスターや商品パッケージ、新聞広告やちらしも絵を描くヒントにした。それらを見て記憶して家で紙に描いていくという事に幼年期には熱中していた。やがて小学校にあがり友達も増え情報量も多くなり手塚治虫を知る事になるのだが、それでも他の作家の作品に傾倒していた。
 
 多くの作品に感銘を受けたのだが、ほとんど忘れてしまった。白土三平作品がその頃からその後まで影響を受ける主軸となり、やがて貸本漫画を知り、劇画という世の動きに心酔してゆくのである。



写真は手塚治虫の著作本。内容は御本人の事より戦後の漫画史に詳しい。目次の中の「イガグリくんの事」は興味深い。後に記する事を約束して筆をおく。