台風一過

一夜あけて夏晴れ。

永遠の０

この小説の主人公、零戦の搭乗員の名前は久蔵

宮部久蔵と言う。

久蔵というと映画「七人の侍」を思い出す。

七人の中で寡黙でめっぽう強い剣士だ。

役者は宮口精二氏が演じられていた。

宮口を宮部と変えて七人の中で誰からも尊敬される剣士久蔵のイメージを投影させたのだろうか。
木村功氏、演じられる若者勝四郎が「あなたは素晴らしい人です」と目を輝かせていたシーンを思い出す。

著者は主人公の名前をはてさてどう命名しようか悩んだのだろう。

それとも最初から久蔵という名前があったのだろうか。

これは勝手な憶測だが。

そういえば本書にも登場する実在の零戦の搭乗員坂井三郎氏の戦後に出版された著作の題名は「大空のサムライ」である。
この本は世界の国々でもっとも多く読まれた日本の著作物と評されてきたと、記憶する。

戦場という極限状況でいかに己を律し冷静に判断し貫く事をいかに大事かとこの小説は問うている。

平和な今日でもそれは要求される。

理不尽な事はいつの世にもあるのだ。


ああ、朝食に合掌。