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家づくり、行ったり来たり

ヘンなコダワリを持った家づくりの記録。詳しくは「はじめに」を参照のほど。ログハウスのことやレザークラフトのことも。

手刻みと手縫い

2004年12月12日 | 我が家のスペシャルな仕様
ハンドメイドが好き。
職人の技が好き。
そのせいか、建築家がプレカットでない手刻みの材で家を建てることを推奨していることをすんなりと受け入れることができた。

大工さんが昔ながらの仕口・継手で手刻みして組むと構造はとても強くなるということも、理屈を聞く前になんとなく納得できてしまった。
というのは、私が趣味でやっているレザークラフトにおいては、ミシン縫いより、手縫いの方が格段に「強い」からだ。ミシン縫いは糸のどこかが切れてしまうと、そこからどんどんほつれていってしまう。ところが、手縫いの場合は糸が切れてもほつれない。
手縫いが強いのには理屈があり、その理屈は手刻みが強い理屈とは特に関連はないのだが、同じように人間の「手」を介する作業ということで、その時点で機械ではできない何かが付加されているのは間違いないと推理できた。

手刻みには、熟練した大工の技術が必要だ。その分コストが高くなるからといって、最近の家では手刻みが減っている。これは残念なことだ。構造が強くなって長く持つのなら、決して高い買い物ではないのに。

腕のいい大工さんも、今ならまだ巷に残っている。そういう大工さんは最近の現場がプレカットばかりになってつまらない思いをしていることだろう。たまに巡ってくる手刻みの仕事はよろこんでやるのではないか。そうして喜びながらやる仕事は力の入れ方が違って、いい仕事になるはずだ――。そんな連想をしている。

目指すキッチンの姿

2004年12月10日 | 我が家のスペシャルな仕様
 ウチのキッチンは特に凝っているわけではない。簡単に言えば、機能性重視のキッチン。

 流し(シンク)、ガスコンロが直列に並び、その前がカウンター、後が冷蔵庫と調理台が直列に並ぶという構成だ。
 収納は、流しの上と調理台・冷蔵庫の上に吊り戸棚、作業台の下にコンベック置き場と食器入れ、そして床下収納、といった感じ。
 少し変わっている点は、既成のシステムキッチンではなく、流しとガスコンロが業務用、収納が造作だということ、床がフローリングではなくタイルになっていることだろうか。

 床をタイルにしたのは、今回ガスコンロに加え、流しまで業務用にしたためだ。業務用の厨房機器は大抵濡れてもいい土間に置かれていることが多く、実際プロの厨房の床は濡れている。一般家庭ではそこまで濡れる使い方はしないが、濡れることはあるだろうと考えた。
 ただ、冷たいタイルの床は冬つらいので、床暖房を入れている。

主に使うのは妻と母。ウチは共働きなので、平日は母が、週末は妻が主になって料理を作る。
父も料理するのはきらいではない(いわゆる「男の料理」というヤツだが)。
私が主役になるのはソバを打つ時と、包丁を研ぐ時くらいか。
包丁は10本以上ある。砥石専用の収納場所も確保した。

整然さをウリにしようというキッチンではない。
私のイメージは、調味料や調理道具、食器が上に出ているときも絵になるキッチンがいいと思っている。それもオシャレな図ではなく、使い込んだ感じ。
一部の雑誌に出ているようなピカピカのキッチンは目指していない。ああいうキッチンからは、おいしい料理が出てこない気がする。

「このキッチンで料理する人の料理を食べてみたい」と思えるようなキッチンにまでなったら最高である。
当然のことながら、竣工時点でそういう風格までは備えることはできない。家族の手によってエイジングしていくこと()になる。

階段の段数

2004年12月06日 | 我が家のスペシャルな仕様
 家づくりに一家言ある父にしては、今回の家づくりにおいて口うるさく言うことは少ないのだが、階段の段数は早いときから気にしていた。
 「13段にならないようにしろ」ということであった。
 それはいったい、いかなる理由によるものか。

 聞いてみたら、なんのことはない、単に「縁起がよくない」ということだった。
 山小屋作りでアドバイスしてくれた知り合いの大工さんもそんなことを言っていたらしい。
 そんなことを気にする人たちがいるのは間違いないようだ。

「ゴルゴ13」のネーミングの由来にもなっている処刑台の段数(13段)にいわれがあるように思われるのだが、はっきりしない。

ところがその一方で、住宅において、13段の階段というのは多いようなのである。

ネットで見つけた文章(メールマガジン「土地と建物の関係」バックナンバー
http://sanshin-home.jp/totitate/sum_152.htmより一部抜粋)
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●2階建て住宅の場合、どこの家にも必ず階段が有り、一階と二階との
上下をつなぐ役割をしていますが、階段の段数は何段有るかを意識して
上り下りする事が有りますか?。
実はほとんどの階段が13段に成っているんです。これは、一階と二階
の階高が2.7m~2.9mで設計されていて、階段一段当りの登りや
すさを考えた高さ(蹴上げ)が約21Cm~22Cmなので、その割合
で割り付けると13段と言う事になります。
もっと登りやすく14段や15段にすれば?とも考えられますが、今度
は階段一段の奥行き(踏面)が、やっぱり20Cm以上は無いと歩きに
くいという事も有って、段数を増やすとそれだけ無駄な面積を取ってし
まいます。
又、階段の使いやすさは歩幅で決まります。大人が自然に上り下りでき
る「踏面」と「蹴上げ」の寸法は合計で45cmくらいがよいとされて
います。そんな訳で、一般的な2階建木造住宅の階段の段数は、ほとん
どが13段に成っているんです。
*************************************************************

このメルマガでは、この後、処刑台の話を出しながらも、風水的にも問題ない、と結論付けている。

13段はよくないというのは、やはり根拠がなさそうである。気にする人のほうが少数派のようなのだ。設計事務所もこちらが指定するまで何も気にしていなかった。

我が家は結局、気にする人の意見を採用して、階段用の面積をやや広くとって14段にしてある。
たまたま、私の周囲に13階段嫌いが多かった、ということになるだろうか。


外とのつながり――外観についての一つの要望

2004年12月02日 | 我が家のスペシャルな仕様
 設計にあたって、建築家には「外界を拒絶するような閉鎖的なイメージの外観にはしてほしくない」と要望した。
 もともと、「家が“まち”とつながる」ことを重視している建築家だったからこそ依頼したという面もあり、ほっておいても閉鎖的にはしなかったろうが・・・。
 
平日は都会に住んでいるため、どこかの建築家と建てたとおぼしき住宅を見かける機会がある。そのなかで、道路に接する面に、玄関としてのドアと小さな窓が1つ、2つほどしか開口部がないというような家を何度か見た。ひとつの造形物としては魅力もある形状なのだが、周囲の家から浮き上がってしまっている例が少なくない。
特に周囲の家にそこそこ開口があって、フランクな雰囲気がある場合、その中に殻に閉じこもった家が収まると、街並み面ではその家の周囲の空間にちぐはぐさを生んでしまう。

 なにせ当方の建設地は温暖な気候の地方都市である。基本的に開口した家が多い。閉鎖的な家にすれば変に目立ってしまい、周囲に歓迎されそうにない。

 よくしていただいているご近所とのコミュニケーションを大事にしたいということもある。
閉じた家にして、ご近所から、「よそよそしい家になった」なんて思われたくはなかった。なにしろ、以前の家は相当にあけすけだったから・・・。

 今度の家は、あまりにあけすけな部分は是正されつつ、閉鎖的でない外観になっていると思う。それにはいろいろな工夫があるのだが、おいおいここに書いていきたい。



ガスコンロ

2004年12月01日 | 我が家のスペシャルな仕様
 ウチのガスコンロは施主支給である。
 施主支給なんてえらそうに言っても、単に前から使っていたものを再度設置してもらうだけである。
 業務用のガスコンロのため、細かな機能がない反面、火力がめっぽう強くて頑丈なのがとりえ。10年以上使ったのにガタがきていない。
  新築を機に新しくするには、あまりにも健在すぎた。

 妻はIHクッキングヒーターが気になっていたようだが、コンロの上に大きな五徳を置き、その上に釜を乗せてセイロで赤飯を炊く、なんてコンロの使い方をしている我が家ではちょっと導入しにくかった。
 今ある鍋、釜の大半が使えなくなってしまうのもいやだった。IHだと土鍋、土瓶も使えない。

 チャーハンは中華なべを振り回しながら作りたいっていうわがままもある。

 妻のために、このガスコンロに寿命がくればIH化するかもしれないが、頑丈すぎていつのことになるのやら。

テラス――屋根の無い部屋

2004年11月25日 | 我が家のスペシャルな仕様
 ガレージの上はテラスにした。ただ、テラスといっても、柱も梁もあり、四方には壁がある。壁は1面が住居に接し、他の3面は横向きに木を「すのこ」状に貼り付けてある。
面積の半分くらいは「涼み台」が天井のように存在しているものの、空が見え全体としては屋根の無い部屋のようになる。
 「すのこ」の壁が外部からの視線を防ぎつつ、風は通す。日常は洗濯物やふとんを干す場所として活躍する。

 洗濯物がない時は――
 煙を気にしなくていいから、七輪を持ち出して気軽にバーベキューなどもできる。
 視線が気にならないから、小さなテーブルと椅子を持ち出してアフタヌーンティーもいい。
ひなたぼっこや日光浴も気持ちよさそうだ。

 屋根が無い非常識な「部屋」になったからこそ、普通の部屋ではできない使い方ができる。
まだ、想定の段階にすぎないが、考えているのは楽しい。

渡り顎(わたりあご)

2004年11月22日 | 我が家のスペシャルな仕様
ウチの古屋は純和風建築だが、新築部分は純和風ではない。箱が組み合わさったような形状で、竣工したら遠くから見たら木造建築だということも分からないかもしれない。
さらに、平坦な壁だったら、近くで見ても木造かRC造か、わかりにくかっただろう。
しかし、近くに立てば、壁に突起物が横に並んでいるのが目に付く。それが「渡り顎(あご)」であり、我が家が木造建築であることを認識させてくれる(はず)。

 私が依頼した建築家のモットーは「木は木で組む」。ウチの家も金物は極力使わず、昔からの木組みの技法が使われている。「渡り顎」もそうした木組みの技の一つである。渡り顎では梁ががっちりと組まれる。最近多い「京呂組み」より、ひっぱりなどに強いようだ。

 構造上の利点だけでなく、外観上のポイントとなるのに気づいたのは最近のことだ。
 図面を見ているだけの段階では「渡り顎」をあまり意識しておらず、我が家が竣工したら、木で組んだ家であることが他の人にわかってもらえないのではないかと、ちょっと気にしていた。
上棟され、外壁に木ズリが張られると、「渡り顎」が次第に目立ってきて、外壁が塗られればさらに存在感が増すであろうことが見えてきた。伝統的な木組みの一部が木で組まれた家であることを主張するのだ。
この段階に至って、またしても「そうか、そういうことだったのか」と、建築家の仕掛けに感心させられたのだった。

そして、その後。
 「谷中M類栖」のm-louisさんが、私のエントリ「欄間を見直す」にトラックバックしてくれた「欄間を介して」を読んだことで、別の期待が生まれてきた。
m-louisさんの家では、再利用する古い欄間と丸太梁が妙に浮き上がることのないよう、天井の節のある杉縁甲板という材が視覚的に活躍している。同じように、我が家においては、「渡り顎」が、新築部分と古屋がよそよそしく接するのを和らげる視覚的効果をもたらしてくれるのではないだろうか。そんな期待である。

つくづく、建築設計というものは奥が深いと思う。そして、施主はこうした奥深さに触れては喜ぶことができるのだ。


トイレ自慢――男性_限定

2004年11月18日 | 我が家のスペシャルな仕様
我が家にはトイレが2箇所あり、そのうちの1箇所には小便器がある。前の家でもそうだった。
 これは実は自慢の一つ。
 設置したのは、もちろん、男にとって使いやすいという理由があるのだが、家の中で男の存在感を表すシンボルとしての意味合いもある。

 男の知人・友人が初めて我が家に訪れた時は、「トイレに入ってくれないかなあ」なんて思ったりする。
わかる人は「むむっ」と思ってくれるはずだ。

 ほとんどの家の中には、女性のためだけに存在するモノがずっと保持されている。かたや、男性のためにのみ存在するモノはなくなった。前者はドレッサー(鏡台)であり、後者は小便器だ。小便器だけが急速な勢いで姿を消している。設置を望むことにだって少しは理があるのだ。

 観念的と言われれば、それまでかもしれないが、家の中で父親の存在が軽視されてきたことと、小便器を設置しなくなってきたことは相関があるように思っている。
 しかし、いまや、父親の存在感がなんで必要なの?と言われるくらいどうでもいい存在にされてしまっている。「絶滅危惧種を絶やさない」くらいの意気込みを持たないと、「家庭内小便器」を守れないかもしれない。

 上記のような理屈を語ることなく小便器の設置を承諾してくれた妻と母には感謝している。勝手かもしれないが、私の中では、小便器を自慢することは妻と母を自慢することにつながっている。

欄間を見直す――光、風、温度の共有

2004年11月16日 | 我が家のスペシャルな仕様
 欄間というと、和室によくある木彫りのものが思い浮かぶ、あれはあんまり好きな方ではなかった。
 古刹や旧家の欄間を見てすばらしいと思ったことはあるが、現代の家の中で見る木彫りの欄間は中途半端な作品に見えてしまうことが多い。精魂傾けたという気迫は感じられず、同じ図面で形だけ整えるような職人仕事になってきているせいかもしれない。
今でも精魂傾けた仕事をしている木彫り職人さんもいることだろうが、一般の家ではそういう仕事になかなかお目にかかれない。

今や欄間が単なる「飾り」と化してしまったせいか、居心地悪そうに収まっている感じも受ける。
本来、欄間には機能がある。風を通し、光を採りこむ。
しかし、現代においては欄間の機能があまり生かされていないことの方が多いようだ。

実は、私は自分の家づくりにおいて、当初、欄間のことはまったく意識していなかった。
「続き」の和室は作る予定は無いし、冒頭述べたように、いい仕事をした欄間など導入できないと思っていたからだった。

ところが、
建築家から上がってくる図面がだんだんと詳細になってくるにつれ、「欄間」の存在に気が付いた。
 木彫りのあの欄間が描き込まれていたのではない。何も無い「欄間」がそこにあった。
鴨居と天井の間に空間を開けてあるだけのもの。装飾を考えず、機能だけを取り込んでいる。

 欄間の機能はいい。家の中を空気が流れる。視線は防ぎつつ、部屋と部屋とで光と風、そして温度を共有するのだ。
 図面をじっくりみていると、効果的に欄間を配置してあることがよくわかる。
南側の壁から北側の壁までの間は、内壁があっても欄間を設けて、南北方向に風の通り道が作ってある。造作の本棚を壁にして上部を欄間にしてあったりもする。
 欄間で問題になるのは「音」。したがって、音を共有したくない寝室間の壁には欄間はない。そしてその壁は南北に対面するように位置していない。
 プロの設計技術を感じることができた。

一点だけ、欄間のデメリットを指摘しておくと、欄間の底辺(鴨居等の上)にはホコリがたまるだろうということ。風の通り道だから、それほどはたまらないとは思うが、目につかない場所だけに、いつのまにかほこりがたまってしまうこともありそうだ。
たまに掃除をすることをわすれないようにしたい。

屋上――花火を見る展望台か、宴会場か

2004年11月12日 | 我が家のスペシャルな仕様
 以前から、屋上がほしかった。
 我が家の位置から、年に4回くらい花火を見るチャンスがあるためである。前の家では2階の窓際に立って背伸びする感じで見ていたが、屋上があればゆったりと見ることができる。
はっきりいって必需品ではないので、贅沢な要望。だが、私は遠くを眺めることも好きだし、月見のようなイベントが好きな一家でもあるので、あきらめずにずっとプランに残して実現にこぎつけた。

 最初の設計プランでは陸屋根の上にあって、まさに屋上だったが、いろいろな要件を考えていくうち、ガレージの上に屋上を作るような形になっていった。
ガレージの上にはベランダないしテラスというべきスペースがあるのだが、そこにもちゃんと柱と梁はあって、家の骨組みだけは作ってある。その周囲を「すのこ」状に木で覆って壁を作り、梁の上に6畳ほどの広さの屋上を作ることになった。そこに上るためのらせん階段も設置する。

 「すのこ」の壁があるため、外からは分かりにくいが、中からみると屋上というよりは、展望台のようになる(はず)。
花火を見ることがきっかけになっただけに、展望台のような風貌にも納得してしまう。

人を呼んで宴会場として使うのも一興かと思う。赤白の提灯を3つ4つぶら下げればビアガーデン気分が味わえそう。

設計者は最初、「花火見台」(はなびみだい)と名付けたのだが、発音しにくいので「涼み台」に変えてもらった。

できあがるのがなんとも待ち遠しい。

ワークショップ

2004年11月09日 | 我が家のスペシャルな仕様
家族はみんなモノを作るのが好き。
妻と長女はビーズクラフトをやり、長男も工作大好き。父は木工、母は裁縫をする。
私はレザークラフトが趣味である(家づくりに追われてここのところ作っていないが・・・)。
新築にあたっては、工作室を作りたかった。

しかし、モノ作り専用の部屋を確保するのは予算的に苦しく、あきらめざるをえなかった。
裁縫用のミシンだけは小さな部屋を確保したが、他のモノ作りのための部屋は無理でも「場所」はほしかった。

それを実現させたのが、ワークショップである。
廊下というべき空間に4mを超す幅広の机がつくりつけられる。
子供部屋の前にあり、PCも置く。すなわち、勉強机兼作業机。
4mもあればいっぺんに4人が使っても大丈夫だ。
さすがに電動工具は使えないが・・・。


実は、ここの上が「越屋根」になっている。
天井が高く、気持ちのいい空間になると期待している。



床下の炭――「究極」の施主支給

2004年11月08日 | 我が家のスペシャルな仕様
建築家からの提案で床下には炭を入れる。
主に調湿効果を期待している(*注)。

この炭は施主支給とした。不織布の袋に炭を入れたもので、240袋用意する。
施主支給といっても、施主がどこか安いところから買ってくるというわけではない。
自前で炭を焼くのだ。この「支給」はちょっとないだろう。

炭の材は竹。知人の竹林の手入れをかねているのでタダで竹は手に入る。
材の切り出しをやるところからの調達である。

炭焼きをするのは父。
某所にドラム缶を利用した炭焼き釜を作ってある。一回、焼くと3袋分できる。
1日に一回しか焼けないのでコツコツとした作業だ。

不織布の袋も自製した。布を巻物で購入し、母がミシンで縫った。
私は何もしていないので、厳密に言うと「施主」支給というと怒られるかも。

炭焼き自体を楽しんでいる部分もあるが、結構な重労働であるのには間違いなく、父母に感謝である。


(*注)炭については、マイナスイオンだとか、遠赤外線だとかいろいろな人体に対する効能をうたう人がいるが、私はマイナスイオン、遠赤外線ともその効果は疑問視している。マイナスイオン(ってそもそもなに?)が身体にいいなんて科学的根拠はないようだし、まして遠赤外線なんて熱しなければ出てこない。

雨どい

2004年11月07日 | 我が家のスペシャルな仕様
 子供のころから、雨どいの存在が気になっていた。
雨水を下に落とす管とあわせて、「なんだか、かっこよくない」と思っていた。

今でもその感覚はあまり変わらない。雨どいの管が外壁に目立つ格好で設置されているのを見ると、「顔の中で、あんまりついていて欲しくない位置にあるホクロ」のような感じがしてしまう。

雨どいは家にとって必要なものなのだが、なぜか機能美とむすびつかない。

それで、目立たなくするか、隠すしかなくなる。

設計事務所も雨どいのデザインについての問題意識が強かったので、うまく工夫してくれている。
 我が家は陸屋根なので、横に這う雨どい(側溝)は屋根と一体化して外からは見えない。縦に水を落とす管は、並べて2本を上から下まで一直線に落としてあり、パイプがアクセントのように壁に張り付いている感じで、雨どいとしての存在感のない設計になっている。


ミシン室

2004年11月03日 | 我が家のスペシャルな仕様
我が家には普通の家にない部屋がある。
それはミシン室だ。

もともとは工作室を設置するよう希望していた。
家族それぞれがモノを作る趣味を持っているためで、ミシンはそこに置くつもりだった。
 だが、工作室は断念した。予算的な問題であきらめたのだ。
 それでも、ミシンを置く場所は特別に作った。

うちのミシンは足がついた業務用のものだから、しまったり出したりすることができない。必然的に部屋になった。広さは3畳ほどの小さい部屋だ。

 我が家はかつて呉服と洋服の小売業を営んでいた。既製品を売るのではなく、注文服だったから、ミシンは必需品だった。
今でも普通の家庭よりは活躍する時が多いと思う。

 ミシン室に我が家の歴史が垣間見える。

越屋根--お気に入りの家のパーツ

2004年11月01日 | 我が家のスペシャルな仕様
 我が家は2つの四角い箱が組み合わさったような形状で、基本的には陸屋根なのだが、実は「越屋根」(こしやね)がある。

 越屋根のメリットはいろいろある。

 まず、風通し。高い位置に開口がくるので熱気が抜ける。2階の北側窓は地窓にしてあり、涼しい空気が下から上に流れる仕組みになっている。

 そして採光。越屋根の庇の出具合で、夏の日差しは入らず、冬の日差しは入る。普段でも上からの光と、窓からの光が混ざり合う効果が期待でき、一つの窓からの採光より変化が楽しそう。

 空間を広げるという効果も大きい。越屋根のところは、吹き抜けほどではないが、高さのある空間になる。

 アクセントとしてもいい。中庭から見上げると越屋根が見える。
越屋根の垂木が「あらわし」になっているため、我が家が木でできていることが認識できる。
人間が地面に立った目線だと、外側からは存在がわかりにくいのが少し残念である。