ひまわり博士のウンチク

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魔法のランプが自民から民主の手に

2009年09月21日 | 国際・政治
 今日(9月21日)の朝日新聞朝刊に、「核密約」についての解明ともとれる記事が1面トップで掲載されていた。
 asahi.com
 
 外務省内で核密約を扱う立場にあった元幹部6人が、朝日新聞の取材に対して、経緯を証言した。
 そうである。
 毎日新聞の西山太吉元記者のような辣腕が外務省に食い込んで取材したのかもしれないが、政権という「魔法のランプ」が自民党から民社党の手に渡った今、外務省という魔王も、「はいご主人様」と民社党に従うことになった、ということか。
 外務省の官僚は、秘密だといわれれば家族にも話さず墓まで持っていくと言われるほど口が堅い、はずだ。
 それが元官僚とはいえ、かなりべらべらとしゃべっている。
 
 核持ち込みが密約として成立する以前、1959年安保改正の前年、すでに日米の間に解釈の違いがあったという。

 日本側は当初、(核を積んだ艦船の)寄港・通過を協議対象になると理解。米国側は対象外と解釈していた。
 
 1963年に当時のライシャワー大使から見解の食い違いをただされ、米国に対する当時の日本の立場上、はっきりと拒否できなかった。しかもそれを表沙汰にすれば、国民から糾弾され内閣が持たなくなると判断された。
 
 非核三原則(作らず、持たず、持ち込ませず)は当初からその一つが空洞化していたわけである。
 この非核三原則によって、当時の総理大臣佐藤栄作はノーベル平和賞を受賞している。
 受賞時から前代未聞のブラックユーモアといわれた受賞は、ブラックユーモアどころではない。
 密約があることを知った上での受賞であろうから詐欺に等しい。
 
 民主党による密約解明のための調査は今月25日から始まるようだ。それを先駆けての朝日新聞のスクープは、今後の調査に凶と出るのか吉と出るのか。
 現在の民主党議員にとって都合の悪い何かが出て来た時にはどうするのか。
 密約はこの他に沖縄返還にまつわる基地問題と、返還基地の現状復帰費用に関わる問題もある。
 当時の密約にかかわった議員は民主党にはいないだろうが、元は自民党の議員は多数いる。隠蔽工作にかかわった議員ならいる可能性がある。
 そこで、さらなる隠蔽工作が行われることのないように願いたい。
 
 そういった意味でも、今日の朝日新聞のスクープは価値があると認められる。
 ただし、朝日新聞が入手した極秘文書に密約は明記されておらず、密約成立までの過程がうかがわれるだけである。証言だけであるところがいささか心もとない。
 それとも、朝日新聞には西山事件のときの毎日新聞のように、公開できない文書がまだ存在するのだろうか。
 いずれにしろ、今後の進展に期待できる。
 
 
 
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