80ばあちゃんの戯言

聞いてほしくて

後悔

2014-02-04 16:53:23 | 思い出
 ”後悔先に立たず”という言葉がある。

 私には時々思い出しては悔やんでいることがあるのである。

 なかなか辛いものだ。 思い出して反省したところで今更

 どうしようもないということなのである。

 でも、これから、新しく、幼稚園の先生になろうとしている

 いわば、後輩のために恥を忍んで書かなければと思っている

 次第。

 もう50年近くも前の話で恐縮だが、期日ははっきりと覚え

 ていないが、多分今頃の季節だったのではなかろうか。

 私の働いていた幼稚園の新しい園舎ができ、大きなホールで

 いろいろの演技をご父兄に、ご披露することになって、園長

 から、いろいろと注文だのご注意だのあって、私のクラスは

 あるお嬢さんが、最初のご挨拶の言葉を言い、次に私がピアノ

 を弾いて、子供たちが、木琴で合奏してくれるというものや、

 私が書いた童話劇をクラス全体の子供さんで演じるという

 もので、配役にはとても気を使ったが、みんなができるだけ

 同じくらい出てもらうように苦労したが何とか、子供たちが

 一生懸命でやってくれたお蔭で、大過なく進行していった。

 木琴は私が上がってしまってとても早くピアノを弾いて

 しまったらしく、ものすごい速さで終わってしまった。

 先生。ものすごく早かったですね、と後で、他の先生方から、

 笑われてしまったが、お母さん方の特訓があった(?)お蔭で、

 誰一人間違えた人がいなかった。

 問題はこの後である。 4歳児が3クラスある中で、一番年長

 で主任さんの先生が、急用で、ほんのちょっと私ともう一人の

 先生とで約百人ぐらいの4歳児を見なければならない羽目に

 なったときに、先ほど上手にご挨拶をしたお嬢さんが、お母さん

 たちのいるところに行きたいとぐずりだしたのである。

 大勢のお客さんが来ておられるときで、どんな人がもぐりこんで

 いるかわからない。絶対、子供さんだけで親御さんたちのおら

 れるところへ子供だけを行かせてはいけないときつくいわれて

 いた事でもあり、一人だけお部屋に帰ってしまったそのお子さんを

 何とか連れ戻そうと、説得したが、どうしようもなくて、机で囲んで、

 すぐ戻るからちょっと待っててね、と他の子供さんのところへ戻った

 のである。 自分の子供でも押入れに閉じ込めたことはなかったが、

 例え、ほんのちょっとの時間でも、なんだかいやな気分になって

 しまった。後の、先生方との反省会で、こういうことで困って

 しまったんですが、どうしたらよかったかと聞いた時に、最年長の

 先生が、”行かしてやれば、よかったのに、大丈夫よ。”と、言われた

 ので、自分のいたらなさにがっがりした。

それでも、何事もなくすんでしまったようであったのだが、その後、

多分2,3年後に町で買い物をしているときにそのお子さんのお母様に

お会いしたのだが、そのときに、私がした行為が子供さんをしばらく

閉所恐怖症にしたとおっしゃったのである。

幸い直ってくれていたが、なんとも、申し訳なく、ただ平謝りに、謝る

しかなかったのである。その後50年近くにもなるが、今でも、そのこと

を思い出すと辛いのである。 そのお嬢さんとは年賀状の行き来もあるが、

私の気持ちはまだ、おさまっていない。

毎日、毎日一生懸命やっていたつもりだが、こんなこともあったのである。

お若い皆さん。前者の轍を踏まずで行ってくださいね。


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