ある日、私が家事机を作ってもらっていた会社の新人社員さんが電話を
してきて、私が、もし結婚式場を知っていたら、ぜひ紹介してほしいと
言うことであった。話しているうちに其の方の言葉になまりがないことに
気がついたので、
”どちらのご出身ですか?”と聞いて見た。
"千葉です。”と、彼は言った。
私は、其の会社の人々がほとんど同郷の人だと言うことを知っていたので、
其の地方の人でない彼がどんな立場に立たされているかがよくわかった
ような気がしたので、もし彼に紹介すれば、其の結婚式場から今度は私に
お客が紹介されなくなるのはわかっていたのだが、それでも、私と立場が
同じであるような気がして、快く承諾してしまったのだが、彼は多分駄目
だろうと思っていたと言い、電話の向こうで、何度も、丁寧に頭を下げて
いる感じであった。
その後暫くして、彼から電話が来た。
"なんで、毎月のお支払いが、当社の請求額より少ないのですか?”
私は、それまで、私が、全国のデパートに自分で交渉して、家事机を入
れてもらい、主婦の友や朝日新聞に載せてもらって、全部売ってしまい、
売るものがなくなってしまったのにも係わらず、きちんと契約書もあるのに、
”契約書はあってなきがごときものだ。”とか仰ってほんの数万円しか払って
くれていないので、それを取り返そうと思って、私は毎月お宅の家具を売った
売り上げから5万円づつひかせてもらっているのよ。” と言ったら、
"ひどい話だ。”
と言って、上司に掛け合って、チャラにしてくれると言われたのである。
その後、私がお礼を言いたくて電話したが、もうその時、彼は喧嘩して
やめられたのだろうか、つかまらなくなってしまった。
その後、エルナプレスというアイロンのようなものですばらしい機械が
スイスから輸入されていることを知り、輸入会社に交渉して、家事机と
一緒に販売することにしたのだが、其の時にお目にかかった社長さんが、
"奥さんの会社はブラックリストに載っていましたよ。 どうしたのです
か?”と聞かれたのである。
私はブラックリストに載るなんてどういうことかも判らなかったが、
思い当たるのは、前述の事件だけであったので、多分それだろうと思って
お話したのだが、
ひどい話ですね。”と言っておられた。
その後ひどいことをした会社は倒産した。
してきて、私が、もし結婚式場を知っていたら、ぜひ紹介してほしいと
言うことであった。話しているうちに其の方の言葉になまりがないことに
気がついたので、
”どちらのご出身ですか?”と聞いて見た。
"千葉です。”と、彼は言った。
私は、其の会社の人々がほとんど同郷の人だと言うことを知っていたので、
其の地方の人でない彼がどんな立場に立たされているかがよくわかった
ような気がしたので、もし彼に紹介すれば、其の結婚式場から今度は私に
お客が紹介されなくなるのはわかっていたのだが、それでも、私と立場が
同じであるような気がして、快く承諾してしまったのだが、彼は多分駄目
だろうと思っていたと言い、電話の向こうで、何度も、丁寧に頭を下げて
いる感じであった。
その後暫くして、彼から電話が来た。
"なんで、毎月のお支払いが、当社の請求額より少ないのですか?”
私は、それまで、私が、全国のデパートに自分で交渉して、家事机を入
れてもらい、主婦の友や朝日新聞に載せてもらって、全部売ってしまい、
売るものがなくなってしまったのにも係わらず、きちんと契約書もあるのに、
”契約書はあってなきがごときものだ。”とか仰ってほんの数万円しか払って
くれていないので、それを取り返そうと思って、私は毎月お宅の家具を売った
売り上げから5万円づつひかせてもらっているのよ。” と言ったら、
"ひどい話だ。”
と言って、上司に掛け合って、チャラにしてくれると言われたのである。
その後、私がお礼を言いたくて電話したが、もうその時、彼は喧嘩して
やめられたのだろうか、つかまらなくなってしまった。
その後、エルナプレスというアイロンのようなものですばらしい機械が
スイスから輸入されていることを知り、輸入会社に交渉して、家事机と
一緒に販売することにしたのだが、其の時にお目にかかった社長さんが、
"奥さんの会社はブラックリストに載っていましたよ。 どうしたのです
か?”と聞かれたのである。
私はブラックリストに載るなんてどういうことかも判らなかったが、
思い当たるのは、前述の事件だけであったので、多分それだろうと思って
お話したのだが、
ひどい話ですね。”と言っておられた。
その後ひどいことをした会社は倒産した。