The Long and winding road というビートルズ後期の名曲がある。
私のレパートリーにも入っていて、時折ピアノの弾き語りで唄う。
それはラブソングなのだが、けして平坦ではない人生を示唆している。
しかし、曲がりくねっていて、時には袋小路にぶち当たり、出口さえ見つけられないこともあるから、人生に味が出てくる。
人間力に幅が出てくるんである。
そのことは、順風満帆な高度成長期に大切に育てられた、所謂二代目、三代目のお坊ちゃま経営者には、人の気持ちがまるっきり理解できないのと同じであろう。
種田山頭火の俳句に・・・・
「まっすぐな道でさみしい」
・・・というのがあるが、それは一つの達観というよりか、得度出家していた山頭火の諦観というべきなのかも知れない。
曲がり角に差し掛かった時が、人生の面白味の踊り場
逆境が人を育てるということ。
そう思えるようになりたいものであるが、凡夫の私たちには中々そう巧くは運ばない・・・・。それがまたいいのである。
この地域には、先日ブログでご紹介した105歳の昇地三郎先生にも引けを取らぬ、スーパーじいちゃん「平野重徳先生」がご活躍である。
89歳にしてゴルフのお付き合いもして下さるほど、益々お元気そのものなので嬉しい限りなのだが、先生の長生きの秘訣は簡単明瞭である。
「くよくよせぬこと」
なのだそうだ。長く曲がりくねった道を歩んでこられた先生ならばこその達観なのであろう。
名を為し事を為した人に共通していること、それはまさに自分を捨てていらっしゃること。
共通のモノサシは人のため・社会のためと考えておられること。
ただ意味も無く飯を喰らい、漫然と齢を重ねてきた私。
還暦を過ぎてやっと、少しでも社会に恩返しをせねばと思わされている。
それではビートルズの名曲をどうぞ・・・・。
一昔前、バンドの友達の家でこの曲を唄ったことがあった。
そこの奥様はとても心の優しいお方で、私のピアノの弾き語りで涙を流されたのであった。
それはこの曲に真実が塗り込められ、人情の機微がまぶしてあるからなのだろうと思っている。
そして大切なマイ・フェバリット・ソングスの一つでもある。
あなたの家へと続く、このくねった道
どんな困難起ころうとそれは貴方の胸に繋がっているのならば
雨が降り続こうと、風が吹き荒れようと耐え切れるのだ