奈良

不比等

古都奈良・修学旅行と世界遺産の街(その793)

2018-10-26 08:15:00 | 奈良・不比等
北円堂を知らずして奈良の歴史は語れない
「片頭痛からの卒業(坂井文彦著・講談社現代新書2018刊)」を読んだ。坂井文彦(さかいふみひこ)氏は、慶應義塾大学(医学部)卒で、米国ベイラー医科大学留学後、北里大学教授。現在は、埼玉医科大学客員教授で、埼玉国際頭痛センター長である。専門は頭痛治療とのこと。-----
片頭痛と縄文人の調査結果は、片頭痛持ちの縄文人の列島分布と一致したそうであり興味深い。縄文DNAの多く残る地域は東北地方・中国地方・九州地方となっている。一番弥生人の多い処は近畿地方である。-----
頭痛持ちの代表はパウロであり、後白河法皇であると云う話も面白い。三大頭痛が「片頭痛」「緊張型頭痛」「群発頭痛」だそうだが、頭痛持ちでない人には切実感が無く、書いてある内容もピンとこないが、このような医学分野で活躍されている医者もいるのだなと感心した。-----
東洋医学の痛点を利用するような、頭痛体操を考案されたり、私学の医学部の自由度が感じられて、ペインクリニックが流行るのは、こうした地味な医療行為を真面目に正面から臨床研究されている人達によって改善されていくものであると分からせて貰った。----
ストレス性とか、うつ病由来とかの頭痛に苛まれる方が多いと思われる公務員の職場でもこの本「片頭痛からの卒業」は、保健室で利用されては如何かと思った。
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古都奈良・修学旅行と世界遺産の街(その792)

2018-10-25 08:15:00 | 奈良・不比等
北円堂を知らずして奈良の歴史は語れない
「科学者はなぜ神を信じるのか~コペルニクスからホーキングまで(三田一郎著・講談社BLUE BACKS 2018刊)」を読んだ。三田一郎(さんだいちろう1944生れ)氏は、プリンストン大学大学院博士課程を修了し、コロンビア大学、フェルミ研究所、ロックフェラー大学を経て、名古屋大学理学部教授となる。専門は素粒子物理学。現在は名大名誉教授。カトリック教会の助祭でもある。-----
「科学者はなぜ神を信じるのか」は、近代物理学の科学史を素人にも分かるように、丁寧に或いは言葉を選んで説明してくれている。数式を使っていないので本当には分かっている訳ではないのだが、分かったような気分にさせてくれる良書であろう。当代一流の科学者の発言を噛み砕いて紹介し、神を信じていたのではないかと解説を加えているが、読者にも判断させて呉れる趣向となっているので、必ずしもアインシュタインやホーキングが無神論であったとは思わないが、神を信じていたとも思えない。三田一郎氏はどの科学者も神を信じていたと思えるとのこと。科学と宗教を比べると議論そのものが曖昧となり、どう思うかはその人それぞれなので異なると思った。しかしながら、科学史としての記載内容は優れていて流石、一級の物理学者であると感心した。-----
ビューロクラートの多い公務員の職場でもこの本「科学者はなぜ神を信じるのか」は政教分離の常識として役立つことだろう。
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古都奈良・修学旅行と世界遺産の街(その791)

2018-10-24 08:15:00 | 奈良・不比等
北円堂を知らずして奈良の歴史は語れない

「日本の分断~切り離される非大卒若者たち(吉川徹著・光文社新書2018刊)」を読んだ。吉川徹(きっかわとおる1966生れ)氏は、阪大大学院(人間科学研究科)博士課程修了にて、現在は阪大教授である。専門は、計量社会学、計量社会意識論、学歴社会論とのこと。-----
「日本の分断」では、他の多くの学者が避けて通っているタブーな領域である処の、学歴社会の問題をあからさまに論じている。“男はつらいよ”の台詞じゃないが、“それを言っちゃお終めえよ”に当て嵌まる課題なのに臆面もなく吉川徹氏は書きこんでいる。勿論、ジェンダーや世代間の問題も並べておられるのでそれ程にセンセーショナルではないが、学問でも一つ間違うと炎上しそうな問題なので、読んでいて大丈夫なのだろうかと思った。そしてもっと呆(あき)れるのは、社会状況をモニターはするが、解決策を考えることはしないし、それは研究目的ではないと断言している。-----
今や大卒資格取得に1000万円を要する時代に、格差社会の教育による移行がスムーズに出来るのだろうかと疑問を呈してもおられる。-----
吉川徹氏はレッグス(非大卒若者・働く軽学歴男性・Lightly Educated Guys)なる造語をして、現代の日本社会が大卒と非大卒で人口ボリュームが半々であり、レッグスを大切にしないと日本社会はアメリカのように本当に分断されかねないと心配されている。
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古都奈良・修学旅行と世界遺産の街(その790)

2018-10-23 08:15:00 | 奈良・不比等
北円堂を知らずして奈良の歴史は語れない

「夜ふけのおつまみ~カンパイまで最短3分くたくたでも作れる酔いどれでも作れるおつまみは心の栄養です(スヌ子著・角川新書2017刊)」を読んだ。スヌ子(Snuko稲葉ゆきえ)女史は青山学院大学(文学部)卒で、婦人画報社にて編集に携わった後、育休中のブログの料理レシピがヒットし料理教室を始める。2010年に“ギャラリーキッチンKIWI”を開設し独立した。手軽で華のあるレシピが人気を呼んでいる。-----
「夜ふけのおつまみ」は、カラー写真が豊富で、本当に小腹を満たしたくなるメニューの連続である。よくこれだけ様々なレシピを考案できるものだなと感心するばかりである。お酒を飲めない人も飲める人も、ダイエットなど気にせずに夜ふけであろうと食間であろうと秋の食欲を満たそうではないかと薦めている。-----
「ごまねぎ春雨」「じゃこ天バインミー」「お揚げねぎみそ」「かつおのごまポン漬け」「サーモンのごまレモンソース」「塩むすび」「ローストビーフのてこね寿司」「フラメンカエッグ」「ハンバーグのしょうゆ赤ワインソース」「きのこの煮込みパスタ」「豆腐のクリーミーグラタン」「桃サミコ」兎に角バラエティーに富んでいる。-----
残業の多い勤め人は、この本「夜ふけのおつまみ」は帰宅後にとっても役立つことだろうと思った。
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古都奈良・修学旅行と世界遺産の街(その789)

2018-10-22 08:15:00 | 奈良・不比等
北円堂を知らずして奈良の歴史は語れない

西山厚氏の“公慶上人/江戸時代の大仏復興”の講演を聴いた。西山厚(にしやまあつし1953生れ)氏は京大卒で奈良博退職後、帝塚山大学文学部教授である。物柔らかい話し振りで、聴衆を魅了した。幼稚園にもお話しに行かれるそうであるが、きっと子供たちにも人気なのだろうと思った。-----
公慶上人は生駒市生れの地元の人であると西山厚氏の話しの導入部は分かり易くつい聴き惚れてしまうようで女性ファンも多いようだ。テレビ出演でもサービス精神旺盛で番組の仕上がりが良くできているものを嘗て見た記憶がある。女優の鶴田真由(1970~)と東大寺の大虹梁(だいこうりょう)をバックにしたツーショットを自慢げにスライドにされていて微笑んでしまった。----
大部分が聖武天皇と華厳経の話しであったが、華厳経の易しい解説があったりして、親切である。盧遮那仏も正式には毘盧遮那仏(びるしゃなぶつ)だと説明も正確なので流石に大学教授であり安心して聞くことが出来た。-----
重源上人も公慶上人も西山厚氏が奈良博時代に特別展をなさっており、お手の物と感じた。驚く様な内容をお示しするとの前口上があったけれど、既に奈良博の特別展を観た人は知っている内容であった。それでも生の講演はお上手なので時間の経つのを忘れる程であった。
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