奈良

不比等

古都奈良・修学旅行と世界遺産の街(その911)

2019-02-21 08:15:00 | 奈良・不比等
北円堂を知らずして奈良の歴史は語れない
「21世紀の資本論の問題点(苫米地英人著・2015増補版)」を読んだ。苫米地英人(とまべちひでと1959生まれ)氏は、カーネギーメロン大学博士(PhD)で、認知科学者である。-----
アメリカでベストセラーとなった“21世紀の資本論(Thomas Piketty著・2014英語版)”について、その内容を紹介して、概要を示すと共に、間違っている処を指摘している。苫米地英人氏曰く、経済学は昨今、数理手法を使って研究する自然科学に近い学問となっているのだが、“21世紀の資本論”では、過去200年に亘る経済の歴史を対象にして、歴史学の手法で経済事象を読み説いている。これでは、折角経済学が理系の学問として近時、発展してきた道程を否定するようなものであり、宜しくない。しかしながら、トマピケティ氏が、提出した仮説を数理的に表して、理論化して提案するのであれば別だが、歴史学的手法による仮説の提示だけ、大多数の経済学からは受け入れられないし、確からしさの学問智としては、捉えられないだろうと厳しく評価している。-----
苫米地英人氏もトマピケティ氏も互いに飛び級するような天才肌のご両人だから、この薄っぺらい本の真意は掴み難いが、指摘が正しいのだろうとは思わせられた。要するにフランスではヒットしなかったが、アメリカでは経済格差が広がって、その資本主義の歪みを説明してくれる著作が求められていたのだろうと冷ややかに書いている。但し、悪い本ではないとも書いている。


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