奈良

不比等

古都奈良・修学旅行と世界遺産の街(その899)

2019-02-09 08:15:00 | 奈良・不比等
北円堂を知らずして奈良の歴史は語れない
「伝達の整理学(外山滋比古著・ちくま文庫2019刊)」を読んだ。外山滋比古(とやましげひこ1923生れ)氏は、東京文理科大(英文科)卒で、現在は“お茶の水女子大学名誉教授”である。-----
「伝達の整理学」は、21世紀に入ってインターネットの普及が目覚ましく情報の発信側と受け手の間で、様々な変化に洗われているが、受け手が発信側を凌駕するような状態には至っていないのであって、肝心なのは発信側と受け手の間の伝達の大切さであると、解説しているのである。タイトルの整理学は既刊本のシリーズ的名称を付けているだけで深い意味は無さそうである。----
外山滋比古氏は日本のおとぎ話が4人称(むかしむかし)や5人称(あるところに)を示しており、先進的な意味合いがあることを“くどくど”、“しつっこく”解説してくれていて、読者はそのうちに洗脳される仕組みとなっている本である。その様に書きながら外山滋比古氏は寸刻みで論を進めていく。すっかりと外山滋比古/老の虜(とりこ)になって仕舞って読了と相成る本に仕上がっている。-----
夏目漱石と同じく英文学者であるからなのか、漱石を尊敬すると共に、イギリスへの憧憬が深いと感じた。もう相当なお歳のご老体なので、何を書かれていても目くじらを立てずに読める点もこの本「伝達の整理学」の良いところである。
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