奈良

不比等

古都奈良・修学旅行と世界遺産の街(その906)

2019-02-16 08:15:00 | 奈良・不比等
北円堂を知らずして奈良の歴史は語れない
「近江商人の哲学~たねやに学ぶ商いの基本(山本昌仁著・講談社現代新書2018刊)」を読んだ。山本昌仁(やまもとまさひと1969生れ)氏は、信楽高校(デザイン科)、並びに東京製菓学校卒で、和菓子職人修行を経て、現在は“たねやグループCEO”である。-----
「近江商人の哲学」は、“種屋(たねや)”発祥の歴史から、現在の“たねやグループの旗艦店・ラコリーナ近江八幡(2015オープン)”に至るまでの道程(みちのり)を、嘘偽りなく正直に書き連ねてくれている本である。江戸時代を生きた曽祖父が作物の種を商う仕事から明治時代になって菓子屋に転じたのだそうである。-----
2017年には“ラコリーナ”を訪れる客が285万人となり、滋賀県一の観光スポットになったと冒頭には書かれている。-----
滋賀県よりは気位の高い奈良県では、“たねや”のような発展は期待できるのだろうかと、悲観が先に立ってしまう。奈良町にもプライドだけが異常に高い和菓子店が多いようだが、何れも小振りで、自分の店だけが繁盛すれば良いと云った狭い考えしか持たない様な塩梅で、奈良らしいと言えばそうだが余り大きな期待をすべきではないのだなと思った。-----
「近江商人の哲学」を読んで、誰でもが同じ企業発展を果たせると考えるのは、考えが甘いことを思い知らせられることがこの本「近江商人の哲学」ではないかとさえ思ってしまった。悔しかったら、奈良の菓子屋さんも頑張って欲しいものだが、多分無理だろうとしか、考え付かない。それ程に“たねや”の奇蹟は素晴らしいものである。一読の価値は高い。
コメント
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