奈良

不比等

古都奈良・修学旅行と世界遺産の街(その900)

2019-02-10 08:15:00 | 奈良・不比等
北円堂を知らずして奈良の歴史は語れない
「わからないという方法(橋本治著・集英社新書2001刊)」を読んだ。橋本治(はしもとおさむ1948~2019)氏は、東大(国文科)卒で、作家・小説家を貫いた。-----
「わからないという方法」は、橋本治氏の前半生と思しき20世紀の終わりまでの、氏曰く“地を這うような”人生を縷々(るる)語っている本である。何事でも分からないという地点からスタートすると、解決の糸口は必ず見つかるのだとも書いている。然しながら、橋本治氏の場合であり、その根拠は身体が覚えている教養がないと成立しないとも条件を付けている。身体が覚えていると“出たとこ勝負”で、“あなた任せ”であっても、何かが出来あがるのであると、自身の経験談を話しながら書いている。途中で、東大大学院に進めなかった理由として、英語が出来なかったとさりげなく書いている処は、少しく可愛く感じた。だから枕草子の現代語訳とか日本の古典に自身の執筆分野を展開されたのかと納得し、だから英語をひけらかす程度の低い人達とは違って日本人なら安心できる書きものを提供されてきたのだと思った。----
本の中程には、男の自分が何故、セーターの編み方の本を書いたのかを、これも噛み砕いて分かり易く、書いてくれていて、本のタイトル「わからないという方法」の醍醐味を味わわせてくれるのでした。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする