奈良

不比等

古都奈良・修学旅行と世界遺産の街(その896)

2019-02-06 08:15:00 | 奈良・不比等
北円堂を知らずして奈良の歴史は語れない
「経済が競争でない時代~人口減少の先の地域市場デザイン(大庫直樹著・中央公論新社2018刊)」を読んだ。大庫直樹(おおごなおき1962生れ)氏は、東大(数学科)卒で、マッキンゼーに入社し、2005年にGEに転職し、2008年には独立している。以後、大阪府市の参与、金融庁の参与、広島県の参与などでも活動しているとのこと。-----
「経済が競争でない時代」は、人口減少する中で、日本社会は斑(まだら)に、不活性な地域が増大して来ていて、そのようなマイナスの性質を帯びた社会のデザインはどのようにすればよいのかについて真剣に考えなければならないが、そのようになっていないと言う。例えば、公正取引委員会の活動でも、経済規模が増大する社会の中での調整機能しか持っておらず、減少社会では、そのような競争社会の持続が不可能となっている地域も産業によっては増えているのだと知らねばならないと書いている。-----
そして、地銀と信金の合併問題であったり、電気通信事業の変遷であったり、エネルギー産業の将来展望であったり、大庫直樹氏が過去にコンサルタント業務で係わった時の少しく古い事案を対象にパイの減少する中で、インフラ企業のようにローカル経済で成り立っているのであれば、競争にばかり気を使っていては、社会の存続に悪影響を及ぼしてしまうと、極論を吐いている。-----
自然科学的な手法で人口減少/縮小経済化する地域経済の処方箋を示すとしているが、そのような良薬となる結論は何処にも書かれていなくて少し残念な本ではある。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする