21世紀航海図;歴史は何も教えてくれない。ただ学ばない者を罰するだけ。

個人の時代だからこそ、個人を活かす「組織」が栄え、個人を伸ばす「組織」が潤う。人を活かす「組織」の時代。

好きな大河ドラマは? 「花燃ゆ」

2016年01月09日 11時50分47秒 | Weblog
 「花燃ゆ」に原作はない。
安倍総理大臣の出身地である山口県を舞台にするためだけに、NHKがゼロから作成した大河ドラマである。 首相の機嫌を取るためだけの大河ドラマである。 「上司へのゴマすり」を体現している究極の作品だろう。 (しかし、視聴率が悪すぎたため、「ゴマすり」として失敗したように思える) 山口県では、大河ドラマの放送に合わせて、数々の観光誘致策がとられた。 多額の税金が投入されただろうが、その費用効果はどの程度だったのか?

 NHKは「公共」放送ではなく「国営」放送であることを、海外の日本研究者に説明するのに、便利な作品である。 日本では、政治権力者が変わるたびに出身地を舞台にしたドラマを作成して、1年間を通して放送される。


 「社会全体の利益」よりも、「組織の利益」・「組織内での個人の出世」が優先されるのが、日本の伝統である。 戦前の日本陸軍から、最近の東京電力、東芝まで、長く続く伝統である。
 組織よりも社会を重視する個人を、日本人上司は評価しない。


 年末の紅白歌合戦に、「花燃ゆ」の出演者が出ていなかったのは、なぜだろう?
過去には、どれだけ該当の大河ドラマの視聴率が悪くとも、「今年の大河ドラマ」と「来年の大河ドラマ」の役者が出てきて、「引継ぎ」をしたように思う。 視聴率が悪すぎたために、何らかの圧力があったのだろうか?

NHKは国営放送である以上、番組作成に様々な政治的配慮が必要なのだろう。



 7000億円前後あるNHK予算は、自由民主党の広報予算みたいなものだ。
2016年は年明けから株安・円高が止まらない。 戦後初の異例な状態だ。 株安・円高の主因は、経済政策よりも憲法改正を重視する政治状態である。 しかし、国内政治状況を問題視する声はマスコミから出て来ない。
 中国経済不安や中東情勢、北朝鮮核実験が、株安・円高であるかのような報道を繰り返している。 国内の失政を海外に責任転嫁している。 日本の国営放送を見ていると、北朝鮮の国営放送を見ているかのような錯覚に陥る。

 年明けから、中国で株価が上がっても日本株は上がらなかった。日本の国内消費が落ち込む一方、中国の国内消費は堅調だ。 中国経済不安は、株安・円高の主因ではない。
 サウジアラビア問題・中東情勢が先行き不安を抱えているのであれば、原油価格が上昇するはずである。しかし、原油価格は低位安定している。中東情勢は、株安・円高の主因ではない。
 北朝鮮の核実験が原因であれば、韓国の株価が大きく下がるはずである。しかし、韓国の株価は安定している。 さらに、東アジア不安定化の心配があるのであれば、資金は日本から流出し、円安になるはずである。 北朝鮮の核実験報道は、円高の要因にはならないし、株安の原因とも考えられない。


 「失われた25年」の中で何度も繰り返し求められてきたことであるが、今の日本経済に必要なことは、資金流動性の拡大、労働流動性の拡大、産業流動性の拡大、規制緩和である。 景気減速の責任を海外に転嫁することではない。 ゾンビ企業の延命のために、ベンチャー企業の成長を阻害するべきではない。
 


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