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次の日本銀行総裁は?

2016年05月22日 15時55分05秒 | Weblog
 黒田総裁の任期切れまで、まだかなり期間があるけれども、すでに気になるのは次の総裁候補である。

 アメリカ大統領選挙の候補者選びも、現役大統領の人気のど真ん中から始まる。
次の日本銀行総裁を今から考えるのは、早すぎないと思う。


 何といっても、黒田総裁は賞味期限切れだ。
1月に「マイナス金利」で失敗をしたことが大きい。2015年の最高値に比べて、日経225は5000円近く低く、米ドルも15円近く安い。ヨーロッパでのマイナス金利導入に比べて、黒田総裁のマイナス金利導入は、タイミング的にも導入手段に関しても、最悪だった。
 日本銀行の(というか、黒田総裁の)実力が露呈してしまい、市場から不信感を持たれるに至った。マイナス金利導入の失敗で、日本銀行は能力不足を宣言したに近い。


 安倍首相は、アベノミクス絡みで、インフレ率の目標を設定した。黒田総裁も、2年で2%のインフレ率達成を「コミットメント」していたが達成できなかった。民間企業であれば、コミットメントには責任が伴う。
 総理大臣が国民と約束したインフレ率の達成を実現することができなかった。責任問題があり、黒田総裁の再任・任期延長は難しいだろう。「白川デフレ」からの脱却途上で、日本銀行総裁を交代させるリスクもあるが、交代させないリスクのほうが高い。安倍首相の「インフレ目標達成」への本気度が疑われ、アベノミクスの信頼も失う可能性が高い。

(ちなみに私は、黒田総裁の残り任期期間中に2%のインフレ率達成は不可能だと思っている。


 黒田総裁が交代して「インフレ目標」「量的質的金融緩和政策」はどうなるだろうか?
戦前、昭和恐慌の時は、高橋是清総裁が交代することで金融緩和政策が転換され、日本経済は混乱に陥った。
 その際の教訓が残っているだろうから、同じ過ちを今回繰り返す可能性は低い。と思われる。が、「白川デフレ」の問題も含め、日本銀行は過ちを繰り返す組織だ。どうなるか、分からない。突然に、金融引き締めに舵を切る可能性も否定できない。


 理想としては、市場との対話を進めながら金融緩和拡大を続けられる人に総裁になってもらいたい

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