21世紀航海図;歴史は何も教えてくれない。ただ学ばない者を罰するだけ。

個人の時代だからこそ、個人を活かす「組織」が栄え、個人を伸ばす「組織」が潤う。人を活かす「組織」の時代。

21世紀は、AIの時代

2015年08月18日 22時54分02秒 | Weblog
20世紀は、資本主義の時代 だった。

20世紀の前半は、資本主義と社会主義が争っていた。
資本主義は労働者の搾取を招く
社会主義は平等な暮らしを作る
といわれた。 それは正しかった。

資本主義の中心、アメリカでは労働者の搾取が進んでいる。賃金を調査した記録によると、経営者の年収の300分の1以下の給料で働かされている労働者がいる。 社会主義の国では、労働者の生活は平等だ。

しかし、資本主義国での「搾取されている労働者の暮らし」よりも、社会主義国での「平等な生活」の方が貧しい。 資本主義国では快適な生活を送れるが、社会主義国での生活は100年前と同じだ。 平等のまま、100年前から変化しなかった。

資本主義の社会では、労働者は搾取される。しかし、労働法を整備し労働者を保護する、社会資本が積みあがる、科学技術の発達する等で、資本主義国での生活は、一気に豊かになった。



21世紀は、AIの時代になる。
ロボットは工場労働者から仕事を奪い、コンピューターはオフィス労働者から仕事を奪うだろう。 AIと人が仕事を奪い合うようになる、と予測する人がいる。 しかし、人はAIに仕事を明け渡さなければならない。AIにできる仕事は、AIに任せるべきだ。

国の責任は、国民の「生活」を守ることだ。国民の「仕事」を保護することではない。100年後の国民が、今と同じ仕事をしているのであれば、進歩がない。豊かにはなれない。
政策は、100年後の国民が、今よりも豊かな生活を送れるように対応をする必要がある。



20世紀の終わりでは、社会主義市場での「平等な労働者」よりも、資本主義市場で「搾取されている労働者」が豊かな生活を送っていた。

21世紀の終わりには、労働主義市場で「働き続けている労働者」よりも、AI主義市場で「失業している国民」が豊かな生活をするようになるだろう。

AIと仕事を奪い合いことほど、無意味なことはない。以下の政策を通して、AIが社会に浸透していくことを助けるべきだ。

*最低賃金の引き上げ
*労働者市場の流動化 (税金、社会保障費の源泉徴収の廃止。労働者個人が直接納税する)
*社会保障制度の再設計 (「仕事」を守るのではない。「生活」を守るため)
*失業者対策 (研修・教育制度の整備、人にしかできない仕事に労働力を供給できるようにする)