21世紀航海図;歴史は何も教えてくれない。ただ学ばない者を罰するだけ。

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ゼロ金利政策について、

2010年10月05日 21時57分56秒 | Weblog
「ゼロ金利政策が景気回復の役に立つ」と信じている人が多いようですが、何故なんでしょう?

過去に7年以上「ゼロ金利政策」を維持して景気浮揚効果が無いことは、「実証」されていると、私は思います。

それにもかかわらず、「理論」的にゼロ金利政策に効果があると考えている人が、何故いるのか? 不思議です。



金利を引き下げることで資金の供給量が増える。と言い始めたのは誰ですか? 論理的根拠はどこに?

ほんの数十年前まで、5%でも低金利と言われていました。
それが、

不景気になるたびに金利を引き下げ、
景気が回復しても金利を引き上げるタイミングは見つからず、
そのうちに、また不景気になり金利を引き下げ、
また金利を引き上げるタイミングを見逃し、
そうしているうちに、不景気になり・・・
・・・・。
としている間に「ゼロ金利」って世の中になりました。


現実に、今起きていることをもとに、結論を書いてしまうと、

金利の引き下げには、景気対策効果はない。
ゼロ金利政策に景気対策効果はない。
と言うことになります。



「低金利=景気対策」と考えている人たちは、市場主義なのか、ケインズ主義なのか、新自由主義なのか、はたまたマルクス主義なのか、私には分かりません。不思議な宗教もあります。



アメリカの住宅バブルはFRBが政策金利を引上げたために発生しました。私はそう信じています。
「バブルが起きる→政策金利の引き上げ」ではなく、「政策金利の引き上げ→バブルの発生」です。

同じく、オーストラリア、中国、ブラジル、インド、インドネシア、ベトナム・・・と景気の良い国は高めの政策金利を維持しています。
つまり「好景気→高金利」ではなく、「高金利→好景気」です。


景気を回復させるためには、「金利の引上げ」が必要です。
「資金の流動性」が問題になるのであれば、「高金利」で資金を供給すれば十分です。
低金利で資金を供給しても景気対策にならないのは、過去のゼロ金利政策で実証されています。
高金利で資金を供給すれば良いのです。


2005年・2006年に日本経済が回復したのは、日本銀行がゼロ金利政策を採用していたから、ではありません。2005年・2006年と米FRBが政策金利を引上げて、アメリカ経済が好調に成長した好影響を受けただけです。

ゼロ金利政策には意味はありません。