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山崎豊子 『不毛地帯』

2009年08月04日 | 読書

読み終えました、山崎豊子著 『不毛地帯』。
久々の超大作。5巻あります。
読み応え、抜群。
最初の1巻は読み終えるのに、1週間ぐらいかかりましたが(他のも同時によんでいたのもあるけど)
3巻の途中ぐらいから、一気に読みました。

主人公、壱岐は元大本営陸軍部作戦参謀。
終戦後はシベリアに抑留され、11年後に帰還。
その後、近畿商事という商社に入社するところから話が始まりますが、
シベリア抑留の過酷な11年間も同時に描かれています

大本営陸軍部作戦参謀って、どういう立場なのか分からかったんですが、
かなりのエリートのようです。

そんな壱岐が商社マンとなっていくのですが、初めはどんな風になっていくのか、
と思いながら読んでいました。
商社という一般企業での、不慣れやとまどいをかんじていますが、
壱岐という人物の器の大きさを実感。
冷静さ、実直さ、判断力を兼ね備え、只者ではないです。
何より会社という組織を第一に考え、行動しています。
なので、途中入社にも関わらず、順調に昇進していきます。
そして、最後の潔さに感動しました。

いやぁ、商社マンって大変。
あんなに世界中を飛び回らないといけないんですね。
様々な会社や政府の間に入って、調整していかなければならない。
私ならかなりヤキモキするだろうな。
現在とは少々変わってきているかもしれないけれど、自動車、石油等を通して、
いろんな社会の仕組みや企業間の関わりも、勉強になります。

華麗なる一族もそうでしたが、この不毛地帯もモデルとなった人物がいるそうです。
山崎豊子さんは緻密に調べて、これらの社会派作品を書いているのがとても分かります。
私は、華麗なる一族より面白いと思いました。

不毛地帯はドラマ化されるし、沈まぬ太陽は映画化ですよね。
見るかな?どうしようかな??


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