司馬遼太郎 『播磨灘物語』
戦国時代から江戸時代にかけて活躍した武将、黒田官兵衛(黒田如水の名でも有名)の物語。
4冊読み終えるのに、2か月かかりました。
実際、最初の3巻はひと月で、ラストの4巻にひと月かかりました。
とても、面白かったんですけどね。
前半は織田信長の時代がくると予期し、どう動こうかと奮闘します。
田舎の播州から戦国の世を見すえ、どういう情勢になっているのか、
どうにか感じ取ろうと尽力する官兵衛。
しかし、元々仕えていた小寺氏は、全く動こうとしない。
元の主の小寺氏と後に主となる秀吉の間にたっての官兵衛は、
今でいう中間管理職みたいな立場だな、とふと思いました。
後半は豊臣秀吉の参謀として仕え、活躍します。
秀吉からは自分が死んだら、天下をとる者と言われいるぐらい有能。
それほど、官兵衛のことを買っていたし、
実際、秀吉の天下統一にむけて、官兵衛はかなり貢献しています。
しかし、有能すぎて、秀吉は警戒し、恐れていたそうです。
関ヶ原の戦いで、九州にいた官兵衛は一瞬野心を見せます。
けど、思っていた以上に早く終わってしまい、引き際も見事。
黒田官兵衛は、とても魅力的な人物として描かれていました。
姫路市では、NHKの大河ドラマ化の誘致を展開しているそうです。
うん、面白いかもしれませんね。