自由に気まま生活

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東野圭吾 『パラドックス13』

2016年07月28日 | 読書

東野圭吾 『パラドックス13』



3月13日13時13分13秒、突如自分の周りから人が消えた。

東京の街を彷徨っていると、同じように残された男女13人と出会い、
次々と大雨や地震に襲われ、どうにか力を合わせて乗り越えようとするのだが・・

なぜ、自分たちが取り残されたのか?

取り残された、彼ら13人の共通するものは何なのか?


面白かったです。
550ページを超える、超分厚い文庫本でしたが、一気読みでした~

SFものって、あまり読むことがないのですが、
これらの異常な極限の状況での、人の細かい心理や行動が緻密に描かれていて、
なんといっても、先が気になって、読み終えました。

最後の最後まで、どう終わるのコレ?って思っていました。

まあ、「P-13現象」という現象?理論?は、さっぱり分かりませんでしたが・・・

こういう非現実的なことが自分の身におきたら・・・って想像しますが、
とうてい耐えられないなぁ。

誉田哲也 『ソウルケイジ』

2016年07月25日 | 読書

誉田哲也 『ソウルケイジ』



多摩川の土手に放置されていた車の中から、成人男性の左手首が発見された。
近くのガレージに大量の血痕があることによって、そのガレージを借りている高岡賢一のものと判明する。

他の遺体はどこに?
何故左手首だけ発見されたのか?

姫川玲子は部下たちと捜査を進める。

前作「ストロベリーナイト」に続く、シリーズ2作目。
面白かったので、続編を読みました~

前作同様面白かったです。
内容は切ないなぁ。

グロさは控えめでした。

前作と比べると、日下と玲子が対照的に描かれていたのが、より顕著に感じて、
それが面白く感じました。
日下が前作より魅力的になったなぁ。
菊田は・・・変わらない(笑)

ドラマは再放送されたら、観たいと思っていたら、
ちょっと前に、再放送されてました!
全然気付かなかった…

柚木麻子 『終点のあの子』

2016年07月24日 | 読書

柚木麻子 『終点のあの子』



私立女子高が舞台。

中学校から内部進学してきた希代子が主人公。
高校から入学してきた、外部生の朱里と出会い、父親が有名な写真家ということだけでなく、
誰にも媚びず、どのグループにも属さず、ちょっと変わった存在で、注目の的だった。
希代子は朱里が気になる存在となり、距離が縮まってきたのだが・・・

女の世界、プラス高校生という年頃、おまけに女子高という狭い世界の人間関係って
複雑そうで、シンプルなのかなぁ。

リアルに描かれているような、感じです。

連作短編で、主人公が変わります。
視点が変わることにより、その後の展開がより面白く感じました。

いけている恭子さんと、おたくと言われている保田さんが図書館で仲良くなる
「ふたりでいるのに無言で読書」が特に良かった。
高校を卒業し、大人になった恭子さんがどうなったのか、興味があります。

村山由佳 『天使の柩』

2016年07月19日 | 読書

村山由佳 『天使の柩』



母親は出ていき、育ててもらったが、祖母からは虐げられ、父からは何も望まれない子どもとして育ち、
家にも学校にも居場所がないと感じている、茉莉。

最愛の人を亡くし、癒えない傷を抱え続けてきる歩太。

二人は偶然出会い、茉莉は生まれて初めて心安らぐ居場所を手にするのだが・・


「天使の卵」から14年後のお話。
歩太は30代になっています。

このお話で、このシリーズは完結だそうです。
私は、すでに終わっていると思っていましたが。
けれど、この話があって、終わりなんだなぁ、と実感出来ました。

前に進んでいくであろう二人が読めて良かったです。
二人には幸せになって欲しい、と切に思いました。

加納朋子 『いちばん初めにあった海』

2016年07月12日 | 読書

加納朋子 『いちばん初めにあった海』



主人公の堀井千波は、引越しの為に荷物の整理をしていると、
見覚えのない一冊の本を見つける。
タイトルは「いちばん初めにあった海」

読み始めると、未開封の一通の手紙が出てくる。
差出人は「YUKI」
しかし、千波はこの名前に覚えがない。

千波は自分の過去を見つめ直し始めるのだが・・


この話、あれ?終わったって思っていたら、
2作目『化石の樹』。

ちょっとした違和感があったのですが、2作目を読んでいると、
それもすぐに消え去りました。

そして、読み終わった感想は、

すごいなぁ。

でも、何がすごいかは、ネタバレになるので、何も書けないなぁ。

そういえば、帯にミステリーって書いてあるけど、
そうかぁ、これはミステリーになるのかぁ、って思いました~

2作の繋がりにかなり余韻が残っていたのですが、

すべての母なるものへ

と、書かれている通り、母と子の話でもあります。

良い作品でした。

はらだみずき 『最近、空を見上げていない』

2016年07月11日 | 読書

はらだみずき 『最近、空を見上げていない』



出版社の営業マンの作本龍太郎が主人公の4作の短編集。

「赤いカンナではじまる」は、書棚の前で静かに涙する書店員を目にする。
彼女はなぜ涙を流していたのか?

表題作の「最近、空を見上げていない」では、本の著者から自分の著書が置いていない本屋があると言われるのだが、
主人公はどうするのか?

「美しい丘」では、北海道の書店から上京してきた青年は、何かを探しにきたようで・・
それに付き合う主人公のお話。

「最後の夏休み」は、学生時代に経験した家電のアルバイトの話。
就職活動をしていなかった主人公が、夏休みの間のアルバイトでの経験、
及びザリガニを100匹を捕まえることになるのだが・・


とても良かった。
好きな作品です。

タイトルだけでは、出版社勤めで書店周りが主人公の話とは思わなかったのですが、
書店とか出版社が舞台の話が好きなので、より楽しく読めました。

初読みの作家さん。
他作品も読んでみます~

原田マハ 『永遠をさがしに』

2016年07月10日 | 読書

原田マハ 『永遠をさがしに』



音楽家を親に持つチェロを弾く高校生の和音。
飼っていた、鳴かないカナリアが逃げてしまい、
そして、両親が離婚し、母は突然去ってしまう。
チョロを手放した和音が、素敵な友人たちと出会い、現れた一人の女性との出会いを通じて、
再び音楽に向き合うまでの話。

好きな原田マハさん。
安心して読めますね。

上手くいきすぎ感はあるけれど、素敵な登場人物・素敵な文章で、
流石でした。

2016年07月09日 | 日々

昨日、仕事が終わってから、実家に戻ってきました。

「涼しいなぁ~、ココ」

って言うと、

「雨降って、涼しくなったんや~」

って、皆から突っ込まれました…

最近の暑さには、どの場所でも辟易してましたが、
昨日から今日にかけては、久々の涼しさで快適でした。

その代わり、雨はよく降りました。

本当に降ってほしいところには、降らず、
もうええわーって思うところには、よく降ってますね・・・

でも、明日から再び暑くなりそう。
余計に体調を崩しやすくなるので、気をつけねば!

畠中恵 『けさくしゃ』

2016年07月06日 | 読書

畠中恵 『けさくしゃ』



主人公の柳亭種彦は、体の弱い旗本の殿様。
ひょんなことから、戯作を書く事ととなるのだが、
そのことによっていろんな事件に巻き込まれていく。
版元の山青堂、妻の勝子、中間の善太と共に、起こる問題を片付けていく。

読み終わってから気づいたのですが、実在の人物でした。
原作は有名になるまでの話になるのかな?
ほぼ、フィクションかもしれませんが。

ただ、読了するには、時間がかかりました。
なかなか話が頭に入ってこなくて、いまいちこの世界に入り込めなかったのが残念だなぁ。

江戸時代、現在とは違って、本を書くのも、作るのも、
とっても大変で、命がけだったのが分かります。

けれど、共通するのは、本を読むのが好きな人がいるのは変わらないってことですね~