小野不由美 『図南の翼』
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十二国記シリーズ。
今回は十二歳の少女、珠晶が恭国から蓬山を目指し、供王になるまでの話。
自ら王になるために、蓬山を目指す話は初めてで、面白かった。
大変な道のりだという、描写は今までの作品であったが、この話では具体的に分かってきます。
恭国では王が不在の為、荒れていて、
珠晶はどうにかならないのか、国をどうにかしたい、そして、自分が動かなければならない
という想いで、蓬山を目指していた。
初めは、なんでこの少女はこんなに自信満々で、それも偉そうなのか、
不思議でもあり、かなり生意気に感じていました。
それがどんどん見方が変わっていき、話に引き込まれていきます。
生意気で曲がったことが嫌いだけど、とても素直で、色んなものごとをよく見ており、
吸収し、成長していくのが、すごい。
珠晶の本当の想いを知った時、さらにすごい、と思った。
荒れた恭国を珠晶がどう導いていくのか、読んでみたい。
珠晶が蓬山を目指すのに、二人の同行者がいて、
一人は珠晶が雇った蓬山のある黄海を良く知っている頑丘。
もう一人は、途中で出会い、何故か付いてきた利広。
二人とも魅力的なキャラですが、特に利広は何者なのか、謎めいていて、それを考えながら読むのも面白かった。
多分、あと2冊でこのシリーズは終わり…
長い間、このシリーズの新しい作品は出ていないよう。
次、書いてくれないかなぁ~
十二国記ファンは皆、そう思っているのでしょう。
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