原田マハ 『まぐだら屋のマリア』
老舗料亭で修業中の身だった、紫紋。
料亭がおこした偽装事件に巻き込まれ、料理人の夢や恋をなくし、後輩は自殺してしまう。
失意の紫紋は、自ら死を絶とうと、彷徨い、降り立った地が、「尽果(つきはて)」だった。
バス停から見えた小屋へ「終わり」に向かって歩き始める。
たどり着くと、追いがつおの出汁の香りが漂っていた。
その小屋は「まぐだら屋」という食堂で、マリアという女性が切り盛りしていた。
紫紋を受けいれ、助けたマリア。
彼女も何か過去を持っていそうで・・・
再生の物語。
それぞれの過去が想像以上に壮絶で、こちらも辛くなってしまう。
それでも、美味しいご飯を食べて、受け入れる人たちがいて、人生を歩んでいく。
良かったです。
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