私の夫は、子どもの頃からの阪神ファンで、
二人でスタジアムに行って盛り上がったり、してきたんだけど、
プロ野球を見ていて、たびたび感じることがあってさ
先発投手が頑張って、味方も点を取ってくれて、
もう少しで勝利ってとき、相手の反撃にあってピンチを迎えると、リリーフ投手が出てくる
そのリリーフ投手は、前日の試合で、
交代直後に逆転ホームランを打たれて、負け投手になっていたりする場合・・
ピッチャー交代のアナウンスが流れた途端、
場内が、テレビを見ている人たちが、実況中継のアナウンサーや解説者が、
ザッと、不安の空気に飲まれる瞬間があるよね
昨日の悪夢が甦るんだ
でも、監督は冷静沈着な表情を崩さない
彼への期待、
彼への信頼、
それは、絶対なんだって、決意しているかのように、強い気持ちで送り出す
こういうとき、
監督は、「Fool」(愚者)の状態なんだって思うんだ
ボイジャータロットでは、「Fool Child」(愚かな子ども)、大アルカナ0(ゼロ)
Foolは、学習しないんだ
どんなに裏切りを経験しても、信頼が実を結ばない経験をしても、
その都度、それをO(ゼロ)に戻して、
また、新たに、相手を信頼する
それが裏切られる結果になっても、またリセットして、同じことを繰り返す
観衆は、それを見て、「あいつを出すなよ、学習しろよ!」ってヤジを飛ばすけど、
マスターには、どうしても、愚者の質が必要なの
生きていくうえでは、学習してはいけないことも、あるんだ
それはね、
信頼しようとする相手の中に、宇宙があるから
私たちは、相手を信頼することによって、宇宙を信頼していることになるんだ
何度も何度も経験をリセットして、目の前に現れた相手を信頼し続けることは、
どんな経験をしても、変わらずに、宇宙を信頼し続けることと同じだから
正反対に見えることは実は同じ軸の両極だから、
愚かであることと、賢くあることも、実は同じ軸の上にある
私はいつも、
私にとって、文章を書くことは自分が愚かであることを露呈させるプロセスだと感じるんだけど、
きっと、そうやって、自分の愚かさを何度も確認することが必要なんだって発見したよ