最近、子供たちは、
何か都合の悪いことが起こると、
妖怪のせいにするらしい。
人参が食べられないのも、
宿題忘れちゃうのも、
全部、妖怪が引き起こしているから、なんだとか。。。
確かに、こんなくそがきが目の前にいたら、
首絞めたくなるけど、
なぜ、そんな怒りの反応が出るかと考えると、
正直、とても魅力的な考え方だからだし、
現代に必要なバイブスを持っているように思う。
自分の行動は、
すべて自分の意志でコントロールできるわけではなく、
意志とは無関係な何かが作用している、というのは、
ある種の、宗教心、信仰心だ。
反対に、
意志や努力で何でも可能だとする達成主義は、
確かに、 人類に進化をもたらしたかも知れないけど、
同時に、自分の能力を過信する傲慢な人間を創り出した。
だから、「自分の力ではどうしようもないことがある」と言ってしまうのも、
ひいては、諦めであり、一種の悟りであり、
何も恥じるものではない、
という真実をついているところが、
この流行の真相なのではないかしら、と思うわけ。
あるいは、
目に見えないものの存在の影響力を信じるしかないのに、
それを大人たちが自分たちの中で抑圧するものだから、
出現場所を失ったエネルギーが、
真実を受け容れやすい子どもの心に場所を変えて浮上してきた、みたいな・・。
こんな寄生虫の話を聞いたことがある。
その寄生虫は、様々な哺乳類に寄生するのだが、生殖はネコの体内でのみ可能である。
ネズミに入り込んだこの寄生虫が、
ネズミの体内で、ある化学物質を放出すると、
ネズミは、ネコの臭いのするほうに走るという自殺行為に及ぶ。
寄生虫がネズミを操るのだ。
可愛そうなネズミは、本来なら逃げるはずの天敵の前に、
自ら身を捧げて一巻の終わり。
かの寄生虫は、こうして宿主を変え、見事に生殖を果たすのだとか。。。
自殺したネズミがもし話せたら、
きっと、こう言うだろう。
「だって、妖怪が憑りついたんだよ!」
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