その人はね、戦士の質が強いんだ
いつも、何かと戦い続けてる。
熱く激しく生きることが、自分の宿命だと選びとり、
激動あってこその我が命とばかりに、
敢えて、荒波の中に突入してやまない
まるで、動きを止めると死んでしまう鮫みたいなんだ
戦う人にとって、大切なアイテムが、「鎧(よろい)」。
戦士が、社会で自分を生きる舞台は、「戦場」以外にあり得ないから、
「鎧」は、彼が彼であるために、なくてはならないコスチューム
自分はありのままでいる!って言って、むき身の自分をさらしたって、
瞬時に、たくさんの矢で射抜かれて、絶命するだけ
生身の彼は、
それは繊細で、ナイーブで、あどけない少年なんだね、きっと
彼が戦う理由はね、
どうやら、敵を倒すことにはないらしい。
誰かを守るため、
何かを築くため。
彼にしかできない、彼一流の愛の表現なんだ
一度、鎧を着ずに、戦場に出かけたことがあったんだって。
そしたらね、
かつて、パンドラの箱に入っていたネガティブなものが、
いっぺんに彼の中に流れ込んできて、
内と外が対流して、混乱して、
彼は、
ボロボロの姿でその場にうずくまった。
命があるのがやっと、ってところまで、行って、
彼を愛する同士たちが、寄り添い、励まし、傷の手当てをしてくれたって
そんな存在を確かめるための、
できごとだったのかも知れないけどね・・
天女が天女であるためには、「薄絹の羽衣」が必要であるように、
彼にとっての「鎧」は、
敏感な自分を守りつつも
「戦士」という魂の役割を演じるための、
大切な「衣(ころも)」なんだよ
戦士には、「羽衣」でなくて、やっぱり、「甲冑(かっちゅう)」がベストマッチだからさ
それを脱ぐときは、
社会での魂の役割を、ちょっと、おやすみして、鋭気を養うときだけなんだ
でもね、
そんな彼が、最近、初めて「愛の鎧」を身につけたらしい
何ひとつ欠けることのない、完璧な経験をしたとき、
気がついたら、
ひらひらと、柔らかな、
白地にブルーのラインの3本入った、
マザーテレサの白衣をまとっていたんだって
その報告を聞いたとき、
私は、彼の愛の表現方法が、ひとつ豊かになった気がしたんだ
自分を守り、誰かを守り、濃く強く存在することに加えて、
柔軟で、流動的で、自由で、かつダイナミックで、
自分の繊細さを、隠すどころか、
最高級の宝玉として、冠に飾って戴いてる
それこそが、本当の力(ちから)の具現だって、
そんなふうに感じたんだ
「鎧」という言葉の、その硬くて重い響きとは裏腹に、
パワフルな彼は、それを身につけて、「無条件の愛」を表現してるんだ
そんな在り方もいいよね
何だか、
「愛の戦士キューティーハニー」を、思い出しちゃった
スピリチュアルカウンセリングサロン「フォルテネージュ」