青春タイムトラベル ~ 昭和の街角

昭和・平成 ~良き時代の「街の景色」がここにあります。

ロング・バケーション ~懐かしいロケ現場

2022-01-03 | 青春・名画劇場

僕は1996年に、膝の靭帯及び半月板損傷で3か月の入院・リハビリをした時が、社会人になってからの1番長いお休みでした。その後も転職に当たり、長いお休みを取ったこともあります。今考えれば、僕にとって必要なお休みばかりでした。その時は焦ったりもしましたが、それがあったから今の自分があると、今では疑うことも無く思えます。

「ロング・バケーション」は間違いなく、時代を代表する大ヒットドラマでした。

1990年代~2000年代は、僕にとっては仕事が1番の時期で、TVドラマはおろか映画を観る時間も、音楽を聴く時間すらもありませんでした。世の中の流行からかけ離れた生活を送っていました。そんな僕が膝を痛めて歩けなくなり入院したことで、このドラマを観ることが出来たのです。

さて、その10年後の2009年・東京は中央区を歩いていると、何やら懐かしさを感じる景色が・・・。

「もしや」と思い、急ぎ足で進むと・・・。川沿いの景色の1点に、僕の意識が集中して行きました。



やはりそうでした!見つけました!この景色をご存知の方はいらっしゃいませんか?この景色は僕が「長~いお休み」を取った時、苦しかった時に見て、心を和ませたTVドラマの中の景色でした!そのドラマは・・・



そう「ロング・バケーション」です!

瀬名君のマンションは建て替えられ、その前にドでかいマンションが出来てしまった為に、三井生命ビルが隠れてしまっていますが、紛れもないロンバケの瀬名君のマンションのあった場所とラストシーンの堤防です。

近寄って辺りを散策すると、ラストシーンで登場する三井生命ビルは瀬名君のマンションの真後ろ。よく出て来るシーンは全てこの隅田川の堤防付近での撮影であったことが判明!ロケ場所が分かりにくいようにアップで撮影していたんでしょうが、行けば分かりますね。いや~懐かしい。心癒されます。

ドラマ撮影終了と共に取り壊された、瀬名君のマンションの位置は、今も残っている隣のマンションと、電柱の変わらぬ「石川米店」の看板がキーになって(この写真撮影の1週間後、この広告看板は外されていました)、この地点を特定出来ました。



道路も変わっていませんが、南ちゃんが立っている画面左側、川側の空き地は全て大きなマンションになり、瀬名君のマンション横のバスケットが出来た敷地も、瀬名君のマンションと統合されて1つのマンションに。街路樹と電柱だけは今も変わっていませんでした。



ロマンチックに瀬名君と南ちゃんがキスした堤防シーンは、堤防下の川沿いの公園からのショットです。この堤防、結構幅が狭く、マンション側からはそれほど高くないのですが、川側からは結構な高さがあって、やや危険な場所です。

ドラマでは見えませんが、撮影の時は転落防止の足場があったのではないかなと思われました。思わずここに座り、夕日を眺めさせてもらいました。いい場所です!



この川沿いに降りる階段の踊り場もよく使われていましたが、上手いものです。背景のビルは変わっていますが、撮影当時もあった左の大きなビルと、この右にある(写真には写っていません)明治座が写らないように撮影して、ロケ地の特定をされないように工夫しています。分かる人には分かるでしょうが、日本全国で見れば、ほとんどの人が知らないので、いろんな所で撮影されているように見えますが、ほとんどが中央区のこの川べりを中心に、この近辺で撮影されています。



ラストシーン、コンクール会場から南ちゃんを追いかけて来た瀬名君ですが、下の写真の1番奥の赤丸地点を走っています。結構幅が狭く、マンション側からはそれほど高くないのですが、川側からは結構な高さがあって、かなり危険な場所です。この幅の狭い場所で、抱き合ったり、走ったりはまず無理!ドラマでは見えませんが、撮影の時は転落防止の足場があったのでしょう。

真ん中の赤丸が地点が踊り場(写真1番上)のシーンの場所。1番手前が瀬名君と南ちゃんがキスしたり、瀬名君と涼子ちゃんが歩いているシーンに使われ、

この写真を撮っている撮影者の僕の立っている橋が、番組のタイトルバックでも使われている橋です。矢印方向に瀬名君のマンションがあり、そことこの写真の間に、南ちゃんがスーパーボールを飛ばして拾いに行った、金網の柵で囲まれた更地が当時はありました。

「何をやっても上手くいかない時・・いつも頑張る必要ないんじゃない?そういう時は頑張らない。神様がくれた長~いお休み」。ドラマ「ロング・バケーション」での名セリフでした。

さて、ドラマの中でいつも瀬名君と南ちゃんが二人で行く中華料理屋さん。ここも見つけました!名前もドラマと同じ「萬金」なんです。しかもどこにあったかというと、東京は八丁堀。僕が一時勤めていた「やる気スイッチホールディング」本社から、歩いて5分。「え?こんな所にあったの?」という、東京都中央区入船3丁目にありました。(笑)これまで紹介して来た写真の現場から随分離れた場所です。

上がドラマの、下が当時の萬金です。のれんに電話番号が入っています。ドラマでは入っていませんでした。店の外からの撮影にここを使い、店内のシーンはセットを作って撮影したそうです。しかし笑ってしまうのが、この萬金の向かって右の建物の会社です。その名を音羽堂と言います。そう、瀬名君が最後に優勝し、ボストンへの切符を手に入れた「音羽堂コンクール」の名前はひょっとしてここから?と笑ってしまいました。(失礼)

当然中に入ってラーメンを食べて来ました。ドラマでのニンニク丸ごと入った餃子はさすがにありませんでしたが、ドラマと同じように狭いお店なのに、いつも満員です。「お店の創業は、戦前の屋台ラーメンからでして、もう60年以上になりますでしょうか」とのお話でした。店内には出演者、山口智子、木村拓哉、松たかこ、竹野内豊の4人のサインがありました。ラーメン、とっても美味しかったです。

さて最後にこの写真ですが、そう、南ちゃんと瀬名が結婚式を挙げる教会です。設定ではボストンに行った二人ですが、実はここはロンドンのホランドパーク駅近く、スタンホープテラスを直進した突き当たりで、当時は「St. John's Church」と言いました。現在は「St. John Hyde Park」と変わり、保育園として使われています。



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