三多摩の鐘

The Bells of San Tama -関東のキリスト教会巡り-

白百合女子大学チャペル

2010年12月08日 | 東京のカトリック教会
白百合女子大学聖堂
(住所:東京都調布市緑ヶ丘1-25)

待降節も2週目に入る。12月6日、カトリック系の白百合女子大学で行われた「第48回チャペル・コンサート」を聴いた。白百合学園の設立母体は、フランスのシャルトル聖パウロ修道女会。学園の歴史は1881年に遡り、神田教会が発祥の地である。その姉妹校として創立された白百合女子大学は、1965年に調布の現在地へ移転した。瀟洒な門を入ると、欝蒼とした森が続く(注)。プロテスタント系の男子校を卒業した者の目には、すべてが華やかで清らかに映る(笑)。

聖堂(チャペル)は勾配を少し上ったところにある。西日に照らされた煉瓦造りの外壁が美しい。今回のコンサートは、松本直子氏によるパイプオルガン演奏。松本氏はオルガニストで、作曲家としても活躍されている。本日のメイン曲も、松本氏の自作「福音書による主イエス・キリストへのメディテーション」。演奏に約50分を要する大曲であるが(聖書朗読を伴う全7楽章)、やや重く長すぎる印象を受けた。もちろん、私自身に音楽の素養が乏しいことは痛切に実感している。

最後はオルガンの伴奏に合わせて、聴衆全員で「しずけき」を歌う。広く親しまれている「きよしこのよる」の邦訳よりも、個人的にはこちらのカトリック聖歌の歌詞を好んでいる。当日は他に2つの小品も演奏されたが、約70分に及ぶコンサートのうち、大半を松本氏のオリジナル曲が占めた。プログラムにバッハやロマン派の作品を組み込めば、もう少し変化に富んだものになったと思う。それにしても、オルガンの豊麗な響きは素晴らしく、至福の時を過ごすことが出来た。神に感謝。


現聖堂献堂:1988年

(注):白百合女子大学ホームページによると、この森は「かつて東洋一の規模を誇った民間薬草園でした。戦前までは津村順天堂(現・ツムラ)が所有していました」。
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