1918年竣工の立教大学モリス館
(住所:東京都豊島区西池袋3-34-1)
(住所:東京都豊島区西池袋3-34-1)
12月16日(日)、礼拝の厳かな雰囲気と、聖歌の魂を揺さぶる調べに惹かれて、今週も立教大学のチャペルで降臨節第3主日の聖餐式に参列した。大正時代に建てられた礼拝堂に入ると、まず中央に聖卓が見える。そこは聖所と呼ばれ、最奥に「聖障」のような装飾壁(Reredos)があり、十字架の左右に各3本の燭台が置かれている。聖卓正面の右に聖書朗読台、左に説教壇、礼拝堂の後方には洗礼盤がある。荘重な空間の中で、私は心を静かに整えた。
午前10時、入堂が厳かに始まる。乳香の煙が漂う。福音朗読(ルカ3・7-18)の前に、聖歌「おいでください、世の救い主」を歌う。マルティン・ルター作の讃美歌である(『讃美歌21』では229「いま来たりませ」)。八木正言司祭(立教大学チャプレン)は、「御降誕を待ち望むのに、なぜ祭服が紫色なのでしょうか。それは悔い改めと関係があるようです。悔い改めは、私たちと共に歩まれる神へ心を移すこと。その御方が地上に来られる喜びへの招きと言えます」と話された。
懺悔(回心)の後、聖餐となった(注)。司祭がパンと聖杯を奉挙する所作は、カトリックの「聖変化」の瞬間に酷似する。「聖公会における聖餐とは、極めて論ずることの困難な主題」というが、そこには「パンとぶどう酒の『実体変化』によるキリストの臨在」が含まれているのだろうか。機会があれば、チャプレンにお尋ねしたいと思う。なお、この日の聖餐式ではハンドベルの美しい音色が花を添えた。立教大学の学生団体ハンドベルクワイアの礼拝奉仕である。
礼拝堂内観
礼拝堂外観
◆聖餐式で歌われた聖歌:
ミサ曲譜3-a(キリエ、サンクトゥス、アニュス・デイ)、入堂聖歌:236「あけぼのを知らせる」、59「おいでください、世の救い主」、奉献聖歌:62「谷間にとどろく」、派遣聖歌:65「ああイマヌエルよ」。(番号は「日本聖公会聖歌集」による)
◆主な参考文献など:
・「聖公会の礼拝と祈祷書」 森紀旦編(聖公会出版・1989年)
(注):もちろん、未受洗者は陪餐(拝領)できない。ただし、「祝福の祈り」を受けることは可能である。
実は今週(1/20)も立教大学チャペルで主日礼拝に参列したのですが、聖餐の考えが分からなかったので、「参列」とは言い難く、「見学」だったかもしれません。
礼拝後、チャプレンにアタックしようとしたのですが、何となくタイミングを逸してしまった次第です。なお、この日の聖餐式の印象は、明日(1/24)公開の記事で取り上げる予定です。