三多摩の鐘

The Bells of San Tama -関東のキリスト教会巡り-

クリスマス・コンサート

2010年12月13日 | 音楽を聴く
東京純心女子大学
住所:東京都八王子市滝山町2-600

待降節も3週目に入る。12月12日、カトリック系の東京純心女子大学で行われたクリスマス・コンサートを聴いた。会場の江角記念講堂前には長蛇の列が出来ている。この演奏会は、1996年の開学時(短大を改組)より続けられ、今年で15回目を迎えた。芸術文化学科音楽コースの学生による独唱、合唱、ピアノ、管弦楽などで、幅広い曲目が組まれている(入場無料)。コンサートホール級の講堂内に入ると、舞台中央のパイプオルガンの偉容に驚く。会場は満席に近い。

コンサート開演。石川和子シスターの指揮によって、グレゴリオ聖歌が厳かに歌われる。巷のクリスマス・ソングと違って、やはり信仰が込められた歌唱はいい。続いて、17世紀の作曲家ブクステフーデの「テ・デウム」。オルガンの壮麗な響きに圧倒される。さらに、バッハやベートーヴェンのピアノ協奏曲も登場。伴奏は弦楽五重奏だが、管弦楽に匹敵する好編曲、名演奏であった(ヴァイオリンの艶やかな音色が秀逸)。ピアニストの技量も高く、歌うように弾いている。

プッチーニのアリアなど、ソプラノ独唱や二重唱が華を添えた。いずれも伸びやかな声が素晴らしかった。掉尾を飾る合唱団がキャンドルサービスで入場すると、館内に幻想的な雰囲気が漂う。讃美歌などが歌われた中、最も感銘を受けたのは、モーツァルトの「主をほめたたえよ」(K.339より)。まさしく聖寵に満たされた調べだ。 2時間半に及ぶ盛大なコンサートだったが、学生たちの真摯な演奏は、職業音楽家が見失いがちなものが多分にあった。神の豊かな恵みに感謝。


江角記念講堂から学園聖堂を望む(東京純心女子学園内)
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