三多摩の鐘

The Bells of San Tama -関東のキリスト教会巡り-

カトリック二俣川教会

2012年07月20日 | 神奈川のカトリック教会
カトリック二俣川教会(教会堂名:日本26聖人殉教者)
創立:1965年 ◇ 住所:神奈川県横浜市旭区二俣川2-36

相鉄線の二俣川駅で下車。郊外の私鉄沿線に共通する風景を見ながら、緩やかな坂道を歩く。「1964年、来日したフランス人司祭プラド会のヨゼフ・ドバール神父によって、二俣川周辺で行われた司牧活動から始まりました。(中略)最初の聖堂が建てられるまでは、信徒の家でミサや家庭集会などが行われていました。1965年、最初の聖堂が建設され、そこで初めてのミサが捧げられました」(二俣川教会サイト)。守護聖人は、日本26聖人殉教者である。

プロテスタント系の高校時代、私は修学旅行で長崎を訪れた。平和公園の原爆資料館やグラバー園などを巡ったが、なぜか大浦天主堂、浦上天主堂、そして日本二十六聖人記念碑など、カトリック関連の名所が見学コースから外されていた。今から思えば、それはプロテスタントの「意地」に基づいていたのであろう。「旧教」を快く思っていなかった宗教部長先生の権威が、実際にカトリックの信仰を目の当たりにすれば、一瞬にして崩壊してしまうからだ。

今年は日本26聖人殉教者の列聖150周年を迎えている。1597年、長崎の西坂で26人の切支丹が処刑された。聖パウロ三木は十字架上で太閤秀吉の罪業を赦し、2人の少年は詩編を歌いながら絶命した。「体は殺しても、魂を殺すことのできない者」、封建の蛮族どもによる殺戮だろう。それでも、「武士道の精神」や「サムライの品格」に憧れるニッポン人が少なくない。オリンピックなどで、「サムライ・ジャパン」の絶叫を聞くたびに、私は気分が悪くなる。


現聖堂献堂:1995年

◆主な参考文献など:
「日本二十六聖殉教者」 T・オイテンブルク、S・シュナイダー共著(中央出版社・1961年)
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