三多摩の鐘

The Bells of San Tama -関東のキリスト教会巡り-

カトリック五井教会

2015年02月19日 | 千葉のカトリック教会
カトリック五井教会(教会堂名:勤労者聖ヨセフ)
創立:1965年 ◇ 住所:千葉県市原市五井中央西1-33-10

JR内房線の五井(ごい)駅で下車。この辺りは東京湾に面した京葉工業地帯で、石油コンビナートなどが集中している。私は習志野の団地っ子だった頃、小学校の社会科見学(注)で新日鐡(現・新日鐵住金)の君津製鉄所を訪れたことがある。この時、スラブ(鋼片)が大きな厚板になる工程を見学した。鉄の熱気でビニールの保護手袋が茶褐色に変わったことを覚えている。今や「鉄は国家なり」の熱気は冷めつつあり、ニッポンの鉄鋼業は中韓両国の猛追を受けている。

カトリック五井教会の沿革をおさらい。「1965年、聖コロンバン会によって教会の基礎が創められました。それをさかのぼる1959年頃から、京葉工業地帯の企業が操業を開始し、九州から転勤してきた信者のために、千葉寺から聖コロンバン会の神父が来られ公民館を借りてミサが捧げられていました。工業地帯の発展と共に、信者も増し聖堂が狭くなり、1984年に新聖堂、司祭館の献堂式が10月28日、白柳大司教のもと執り行われました 」(東京大司教区サイトから要約)。

カトリック五井教会に着いた。天を衝くような十字架の塔を仰ぐ。工業地帯の教会にふさわしく、労働者の保護聖人である聖ヨセフの名を戴いている。頭上から光が降り注ぐ聖堂で、しばし念祷と黙想の時を過ごす。さて、再びJR五井駅に戻ると、反対側のホームに小湊(こみなと)鉄道の気動車が停車中(下写真)。首都圏の鉄道ファンなら一度は見ておきたい「非電化ローカル私鉄」である。その何とも言えない昭和レトロな風貌が、房総の秘境・養老渓谷への旅愁を誘う。


現聖堂献堂:1984年


小湊鉄道のキハ200形気動車

(注):貸切バスに分乗して、市・県内の公共機関や工場施設、名所旧跡などを見学する校外授業。「社会科」の一環とはいえ、小学生にとっては「遠足気分」だった。船橋中央卸売市場、栗山浄水場、千葉県庁、千葉市郷土館(現市立郷土博物館)、成田山新勝寺などを巡ったことを思い出す。

◆主な参考文献など:
・「千葉県の歴史散歩」 千葉県高等学校教育研究会歴史部会著(山川出版社・1973年)
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