三多摩の鐘

The Bells of San Tama -関東のキリスト教会巡り-

教皇ベネディクト16世、退位表明

2013年02月13日 | 雑記帳
カトリック銚子教会の聖母像
(住所:千葉県銚子市栄町1-1448)

愛国心が旺盛なテレビ中毒者と安倍晋三らが「建国記念の日」とやらに浮かれていた2月11日(月)、バチカンでは教皇ベネディクト16世が突然の退位を表明され、全世界に衝撃を与えた(この日はまた、「ルルドの聖母」の記念日でもあった)。今月末の午後8時から「使徒座空位」が始まり、来月の復活祭までに枢機卿団のコンクラーヴェによって新教皇が選出される。カトリック中央協議会の公式サイトに訳出された教皇様の退位宣言は以下の通り(一部要約)。

「神のみ前で繰り返し良心を糾明した後、私は高齢のために、私の力はペトロの奉仕職を適切に行使するにもはや耐えないことを確信するに至りました。多くの急激な変化を伴い、信仰生活にとって深刻な意味をもつ問題に揺るがされている現代世界にあって、聖ペトロの船を統治し、福音を告げ知らせるには、肉体と精神の力がともに必要です。この力が最近の数か月に衰え、私に委ねられた奉仕職を適切に果たすことができないと自覚するまでになりました」。

今、私は使徒的勧告『愛の秘跡』を読み返している。本書の中で、教皇様は「聖体の秘跡の中で祝う愛を、自分だけのためにとどめておくことはできません」(122頁)、「宣教のわざへと導かれることなしに、聖体の食卓に近づくことはできません」(123頁)と強調されている。私は「聖体は個人的秘跡・恩恵」と(何となく)考えていたが、本書を通してミサの語源「missio(派遣)」につながる意味に気が付いた。教皇様から授かった「学恩」に心から感謝を申し上げたいと思う。


カトリック銚子教会聖堂

◆主な参考文献など:
・「使徒的勧告 愛の秘跡」 教皇ベネディクト16世著(カトリック中央協議会・2008年)
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