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三多摩の鐘

The Bells of San Tama -関東のキリスト教会巡り-

聖霊降臨後第8主日の聖餐式

2013年07月19日 | 聖公会の礼拝
日本聖公会 目白聖公会
(住所:東京都新宿区下落合3-19-4)

先月、私は目白聖公会(日本聖公会)から次のようなお誘いの葉書をいただいた。「目白聖公会では、当教会を訪ねてくださった方々、また結婚式を挙げられた方々をお招きして、オープンチャーチを開催いたします。ご一緒に礼拝を捧げ、また礼拝後に昼食を共にし、親睦を深めたいと思っております。どうぞお気軽にお越しください。牧師ならびに信徒一同、心よりお待ちしております」。あの美しい聖堂に惹かれ、私も再訪を考えていた。決して「昼食」に釣られたわけではない(笑)。

7月14日(日)、目白聖公会で聖霊降臨後第8主日の聖餐式に参列した。午前10時30分、行列用十字架を先頭に、司祭と奉仕者が厳かに入堂。参入聖歌「とこしえの父は」を歌う。作曲は英国人のダイクス(John Bacchus Dykes:1823-1876年)。この気高い調べの聖歌は、米国大統領の国葬が行われた場面で耳にされた方も多いと思う(近年では、レーガン元大統領の葬儀で演奏された)。なお、ダイクスの代表作「聖なる 聖なる」については、今年5月の三位一体主日の記事で触れた。

福音朗読はイエスのたとえ話「善きサマリア人」(ルカ10・25-37)。鈴木裕二司祭は「米国などでは『善きサマリア人の法』という法律があり、善意の人による救護活動を促進しています。そこには愛に基づき行動するというイエスの教えがあります」と話された。キリスト教圏の欧米とは対照的に、弱者を「自己責任!」と罵ってきた愚かなニッポン人が、「善きサマリア人」を受け入れるだろうか。悲観的な私の心に派遣聖歌の調べが響く。「♪勇気をもて 愛のわざを 隣人(となりびと)に」。


聖堂内観(1929年竣工)

<付記>
「7月の第2日曜日は、日本聖公会総会が定めた『海の主日』です。海で働くすべての人々の福祉と安全のため、また、この人々に奉仕している聖公会およびキリスト教諸教派の海員宣教団体のため、ことに横浜・神戸・苫小牧にあるミッション・トゥ・シーフェアラーズの働きを覚えて祈ります」(目白聖公会『週報』)。この日、前述の「とこしえの父は」が歌われたのはそのためだった。海を通して父・子・聖霊の御業をたたえるこの聖歌は、英米の海軍・海兵隊でも愛唱されている。

◆聖餐式で歌われた聖歌:
ミサ曲(キリエ、大栄光の歌、サンクトゥス、アニュス・デイ)、参入聖歌:342「とこしえの父は」、昇階聖歌:438「主よ命のことばを」、奉献聖歌:505「もちいたまえ 神よ」、陪餐聖歌:489「心を尽くして」、派遣聖歌:413「思いやりの心そなえ」。(番号は「日本聖公会聖歌集」による)

◆主な参考文献・CDなど:
・「聖歌のしらべ 古今聖歌集作曲者略解」 佐藤裕著(聖公会出版・1987年)
・CD「BEST HYMNS 100」 ケンブリッジ・キングス・カレッジ聖歌隊ほか(EMI:0 97563 2)
・CD「錨をあげて」 ランバート指揮/ポーツマス英国海兵隊軍楽隊(Philips:PHCP-20263)
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