三多摩の鐘

The Bells of San Tama -関東のキリスト教会巡り-

年間第33主日のミサ<前編>

2011年11月15日 | ミサ聖祭
年間第33主日を迎えたカトリック八王子教会
(住所:東京都八王子市本町16-3)

11月12日(土)、八王子教会で年間第33主日のミサに与った。駅から教会へ向かう道の途中に、福傳寺という古刹の脇を通る。八王子は仏教寺院が多く、その数は140ヶ寺に及ぶ。明治初期、八王子を訪れたテストヴィド神父の目には、「偶像崇拝に明け暮れる町」と映ったらしい。仏教側もキリスト教式の葬儀を認めず、八王子のギリシア正教側と裁判沙汰になった。しかし今は、十字架が聳える「天主堂」も、すっかり八王子の街並みに溶け込んでいるようだ。

午後4時、ミサ開祭。土曜日夕方の主日の典礼は、「子どもとともにささげるミサ」である。入祭の歌を、子どもたちと一緒に歌う。「ジョーイ、ジョーイ。きみも、ぼくも、神さまの子ども・・・」。 さすがに、歌うのは気恥ずかしい。福音朗読は、イエスのタラントンのたとえ話(マタイ25・14-30)。長い旅に出かける主人は、三人の僕(しもべ)に財産を預けた。主人が旅から戻ると、二人の忠実な良い僕は財産を増やしたが、怠け者の悪い僕はそれを地中に隠していた。

主任司祭の稲川圭三神父は、「預けられた財産とは、イエス様が私たちと一緒にいてくださる、という意味だと思います」と話された。「その恵みを頂いた人は、“商売”を始める。扱う物は、『わたしは世の終わりまで、いつもあなたがたと共にいる』という真理です」。 共同祈願。一人の子どもが先唱する。「先週はバザーがありました。お買い物をしたり、おいしい物を食べました。そのお金で被災地の子どもが笑顔になりますように」。どうかその通りになりますように。


極楽寺 (住所:東京都八王子市大横町7-1)
<八王子教会から徒歩5分。空襲を免れた本堂は1728年築>

◆この日のミサ中の主な歌:
ミサ曲2(典礼聖歌207-210。感謝の賛歌のみ上村幸一郎詩・曲)、入祭:子供の歌「ジョイ」、奉納:子供の歌「回心の祈り」、拝領:子供の歌「あなたに愛されて」、閉祭:子供の歌「マザー・テレサの祈り」。

◆主な参考文献など:
「多摩の百年(上)悲劇の群像」 朝日新聞東京本社社会部著(朝日新聞社・1976年)
「八王子教会百年」 カトリック八王子教会百年記念誌編集委員会編(同教会百年祭委員会・1977年)
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