三多摩の鐘

The Bells of San Tama -関東のキリスト教会巡り-

「主をほめたたえよ」

2012年06月16日 | 本を読む
ある主日ミサ後のカトリック浅田教会
(住所:神奈川県川崎市川崎区浅田4-8-13)

今年の3月、川崎市の浅田教会を訪ねた時は、ちょうど主日ミサが終わった時間帯で、玄関は信徒の方々で賑わっていた。私が聖堂内へ入ろうとすると、外国人の神父様から「おや、初めての方?」と気さくに声をかけられた。お名前を伺うと、「エドワード。でも、ケネディじゃないよ」とギャグをご披露。この方が主任司祭のエドワード・ブジョストフスキ(Edward Brzostowski)神父であった。1971年以来、40年以上も浅田教会で司牧され、日本語の著作もある。

1932年、エドワード神父はフランスで生まれた。両親はカトリックの信仰が篤いポーランド人で、エドワード師は子どもの頃から神父への憧れがあった。その後、ポーランド系高校に入学。教師はナチス強制収容所で虐待された神父たちだったが、彼らから戦争や差別を憎み、希望を失わない不屈の精神を学んだという。神学生時代にプラド司祭会に入会し、アジア宣教の夢を抱き始めた。以上の半生はエドワード神父の著書「主をほめたたえよ」に詳しい。

1963年の初来日後、川崎で公害病に罹患。このことから、弱い立場で苦しんでいる人々に無関心でいられなくなり、カトリック司祭として社会問題に取り組まれた。その傍ら、「絶えず祈りなさい」などの敬虔な信仰生活にいざなう本を著されている。「祈れば祈るほど、心の器が益々深く、広く、大きくなっていき、それにつれて聖霊の愛に満たされていきます」(同書)。 エドワード神父も、全世界に行って福音を宣べ伝えた外国人宣教師たちの末裔と思う。


<エドワード神父の著作>

◆主な参考文献など:
「主をほめたたえよ」 エドワード・ブジョストフスキ著(日本基督教団出版局・1986年)
「絶えず祈りなさい 心からの祈り」 エドワード・ブジョストフスキ著(新世社・2002年)
「キリスト教を生きる14のヒント」 エドワード・ブジョストフスキ著(女子パウロ会・2009年)
コメント (2)
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