しげる牧師のブログ

聖書のことばから、エッセイを書いています。
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朝の露 <ミディアン人の女>

2024-06-20 | 民数記
「ちょうどそのとき、一人のイスラエル人の男がやって来た。彼は、モーセと、会見の天幕の入り口で泣いているイスラエルの全会衆の目の前で、一人のミディアン人の女を自分の兄弟たちに近づかせた。」(民数記25:6新改訳)

モアブ人とミディアン人たちは偶像の祭りを開き、そこにイスラエル人たちを招待した。お互いに仲良くしようというわけで、たぶん指導者たちの間で友好関係を結ぶ話し合いがなされたのであろう。この背後に預言者バラムがいたのはまちがいない。▼偶像の祭りは現代でいう乱交パーティーとおなじで、淫乱と酒食をともなう卑猥(ひわい)なものであった。律法による生活を禁欲的として苦痛に感じていたイスラエル人も大勢いたろうから、たちまち肉欲の奴隷となってしまったことは想像にかたくない。すると神の怒りは現れ、イスラエル人たちは撃たれて次々と死に始めた。これを見た祭司の子ピネハスは断固、偶像礼拝を拒否し、指導者のひとりを槍で殺したのであった。こうして神の怒りが止み、イスラエルは助かった。▼今から三千年以上前の事件は、現代教会が直面している霊的戦いと無関係ではなく、その続きであることを肝に命じたい。パウロは厳粛な口調でわたしたちに警告している。「このことをよく知っておきなさい。淫らな者、汚れた者、貪る者は偶像礼拝者であって、こういう者はだれも、キリストと神との御国を受け継ぐことができません。だれにも空しいことばでだまされてはいけません。こういう行いのゆえに、神の怒りは不従順の子らに下るのです。ですから、彼らの仲間になってはいけません。」(エペソ5:5~7同)