酒のさかな

平凡な笑市民が日ごろの暮らしの中で出会ったこと
【縦横無尽探険隊別館】

おそるべしJA共済

2006-06-29 21:01:18 | 怒っちゃうぞ系
今日の昼休みに物損事故の説明にJA共済の担当者がやってきた。
1名は現場の担当者だが、もう1名は本部の相談役らしい。
私が面倒なヤツだということで応援を頼んだらしい。
で、話を始めると・・・
「修理代が96万円で、あなたの車の評価額が97万円なので修理費を支払い上限とさせていただきます」
『はぁ?全損ではないのですか?』
「車の評価が高いので修理です」
これにはあきれた。保険屋の良く使う手として車の価値が低いので修理代は出ません、ということは多いのだが、たった1万円の差で全損扱いしないとは。
先に、全損の場合の請求額をきちんと計算して提示したため、否定することが困難だと考えて、計算根拠が出にくい方を選んだとしか思えない。
言い分は「1万円も車の価値が残っているでしょ。修理してください」なのだ。

これにはさすがにキレた。
『わざわざ揉める方を選択するのですね、1万円の差を根拠に』
「1万円でも一部損害で全損にはできません」
『査定協会の計算上の評価額は94万です。97万もの査定根拠を求めます』
「うちのアジャスタの査定です」
『わかりました。そちらの査定では信用できません。第三者機関の査定協会に査定してもらいます。その上で格落ち損を請求します』
「JAでは格落ち損は認めておりません」
『JAが認めようが認めまいが関係ないです。徹底的に争います』
「どうぞ。評価額に変更はありません」
『そうですね。穏やかな話し合いを望んでいたのですが、交通事故紛争処理センターに相談することにします』
・・・相手の顔色が変わった。
「こちらも法的な手段をとらざるを得ません」
『ですね。じゃぁ徹底的にやりましょうか!』
「代車の件ですが修理しないとなると数日中に引き上げさせていただきます」
『いいですよ。そこも争うことにしましょう』
「ところで体のほうは大丈夫ですか?」
『こんな一方的な話の後ですから体も具合悪くなるでしょうね』
・・・・・・脅しではない。今後を考えると本当に具合悪くなった。

自分の都合のいいように話を持っていく保険屋。これが保険屋の正体である。
話し合うつもりなど毛頭ないのだ。
「これだけしか出せません」の一点張りが常套手段である。
怒鳴り散らしても「どうせ何もできないさ」と思っているのである。
では、『何かをして見せようじゃないか』と思っても普通の被害者は泣き寝入りである。
これを私はなんとかしたい。たかが保険屋に偉そうな顔をさせたくないのである。
実は96万円は修理価格としては高めの設定であり、それと事故車を部品として売ればおそらく10万にはなる。
それにはずしたディスチャージとタコメータでおそらく3万だろう。
つまり最低期待額の110万円にはなるのである。
全損でもおそらくその金額あたりの攻防であろう。
しかし私は保険屋の横暴を絶対許さないのだ。

【戒厳令の夜である】
早速電話して査定協会の格落ち損査定は月曜日になった。
警察で事故証明をとらなければならない。
診断書は人身損害部分は争わないということで不要か?
ネッツトヨタに行き、修理した場合の完全に元通りになるのか、その後の保証について書面を出してもらうようお願いする。
土日で車内の部品を根こそぎはずさなければ・・・査定が終わればアルミはシエンタに付けて、シエンタのタイヤを事故車に付けよう。
新車の注文を早くしてしまおう。
火曜日には紛争処理センターに申し込むことにしたい。
全ては、査定の格落ち損にかかっている。
1万円以上の格落ち損が認められれば「経済的全損」となるのだ。
そこからは私の計算書をもとに話ができる舞台が整うのである。

保険屋に騙されないために

2006-06-28 00:32:01 | 怒っちゃうぞ系
交通事故は必ず損をする。
それが当たり前なのだろうか?
今回の場合、相手側に全責任があり私の車は1年と少々で全損した。
今までの苦い経験から今回は「損」をしないためにベストを尽くしたい。

通常、修理費が車両評価額を上回ると経済的全損として評価額が提示される。
「車の価値はこれだけなのでこれ以上出す必要はありません」
保険屋の常套文句である。
今まで不自由なく乗っていた車が壊され、修理代も出ないのが現実だ。
普通は「保険屋がちゃんとやってくれるだろう」と提示額を待つのが一般的だろう。私も今までそうして騙されてきた。
今回は先制攻撃である。
金額でゴネたように見せないために、先にこちらの要求を突きつけたのである。
それも相当の証拠・根拠と多少の遠慮を見せながら・・・

まず、全損と一部損で対応が違う。
今回はほぼ評価額相当の修理見積であるので全損に持って行く作戦である。
一部損だと「事故車」の評価落ち等を証明するのに一苦労する。
全損なら明確な金額を根拠に計算の妥当性だけで勝負できるからである。

【一部損:修理扱いの場合】約145万円
修理費
+評価落ち(修理費の30%:判例10~30%)
+メーカー保証逸失(算定不能:要求した事例なし=判例なし)
これは根拠立証困難である。つまりゴネるよという意思表示である。

【全損:車両本体の標準査定価格を基礎にした場合】約133万円
車両の償却価値(保険屋の主張する価値ではない。査定協会で計算してくれる)
+破損した購入時OPの償却価値
+破損した後付部品の償却価値
+購入諸費用の償却価値
+買換諸費用

【全損:新車購入時の支払額を基礎にした場合】約129万円
新車時の支払額の償却価値
+破損した後付部品の償却価値
+買換諸費用

車は原則6年で価値0円となる。
よって使用期間の償却分を減じた価格は正当な根拠として請求できる。
図のとおり一番安い価格で請求書を送付したが、未だJA共済からは返事が無い。
さて、どういう根拠で否定してくるのか楽しみである。
ちなみにネット上の全部の同程度同グレード中古車価格を証拠資料として準備しているが、おおむね私の計算の結果と同様な金額となっている。(約105万円)
よって、買換諸費用を加えると請求額は妥当な金額だと思うのである。
安い車でも1年で約30万円程度は手出しをしないと買い換えることはできない。
これは仕方ないことなのである。
しかし、保険屋のいいなりだとおそらく50万円は手出しをすることになる。
さて、あなたはどっちを選ぶだろうか?

保険屋の策略

2006-06-27 21:59:07 | 怒っちゃうぞ系
私の事故が人身事故となった。
事故次の日、相手のJA共済の人身事故担当者から連絡があった。
「体の具合どうですか?」
『そりゃあちこち筋肉痛のような・・・首も少し痛い』
「病院に行ってくださいね」
『でも、相手の人は真摯な方だったので物損で済ませたいので・・・』
「1回や2回の検査や通院なら人身じゃなくても大丈夫ですよ」
職場のみんなも病院に行ったほうがいいというのでレントゲンだけでもと職場近所のつまらん整形外科に行った。
骨には異常なく、つまらん電気治療(低周波でお腹をビクビクさせるダイエットまがいの機械の親分のような物)をした。何も良くならず気持ち悪いくらいだ。

1週間後、また人身担当者から連絡があった。職場に来るという。
「病院の支払いがありますので印鑑ください」
『はいはい。どうぞ』
「その後どうですか?」
『まだ首は痛いですね。仕事に支障はないのですが』
「病院に診断書を頼んでますので警察に持って行ってください」
『診断書が要るのですか?』
「自分で持っていかないといけないことになってますのでお願いします」

言われたとおり病院から診断書を取り、警察へ・・・
「全治2週間ですか。人身ですね」
『はぁ?物損でしょ?人身にするつもりはありません』
「診断書が出た以上、傷害事故ですので再現場検証します」
『物損でいいです。大したことありませんので』
「診断書を見た以上相手を処罰する方向で動きます」
『じゃぁ診断書返してください^^;』
頑として警察官は聞き入れなかった。あーぁ。

考えるに、確かに事故当初の検査等は物損でも保険で下りるらしい。
しかし、そのお金は任意保険(つまりJA)から出さなくてはならないのだ。
人身事故にしてしまえば自賠責保険(自賠責機構)から出されるので、JAは痛くも痒くもないということなのである。
つまり、自分とこから出すより人身にしてしまえば懐も痛まないという寸法である。
過失100%の加害者側にはおそらく「最低12万円の罰金」および「免停」が想像される。(もちろん罰則は望まないし、なんとか不問にしてくれるよう頼むつもりだがどうなるのやら)
JA共済は加入者の被害を守るより、自分がセコイ金額を出さないことの方が大事のようだ。
そんな保険屋の口車に乗ってしまった自分が情けない。

【保険屋ふぜいにコケにされてたまるか。物損じゃタダじゃおかない】

親父の入院 5 【医療の質】

2006-06-20 22:42:33 | のほほん日記系
いろいろ大変な日々が続く。
今日病院には母親と妹が泊まりこんでいる。
親父はICU(HCU)から一般病棟に移った。
ベッドが空いていないはずの脳神経外科病棟はガラガラだった。
昨日の夕方、なんとかHCUのDrが理解を示し空き病室を探したところ脳外科は空いているとのこと。
しかし、昨夜親父が徘徊したようで、
「おとなしいと言われたから預かったんです。1週間で出てください」
と母親が看護婦から言われたらしい。
「面倒見切れませんのできちんと夜も付き添ってください。」

ほとほとあきれ果てた。
徘徊といっても痴呆ではないので夢の途中で起き出し、自分の病室がわからなくなったと思うのだ。
きちんと目を覚ませば、説明すれば理解力はあるのでちゃんとおとなしくできるハズ。
それに対し、厄介払いのような言動は患者の家族に対する言葉だろうか?
県立病院の医療とはこんな程度だ。
(最初からわかっていたがこの病棟は最低だ)
徘徊なら向精神薬の投与でなんなく解決するし、そもそも尿の容器を捨てようとしない、薬をきちんと飲ませようとしない・・・
「こんなこともするんですよ」と呆れ顔で言う。
薬を患者がゴミ箱に捨てるなど普通である。
コンプライアンスをきちんと確保できないナースは自分の仕事がわかっているのだろうか?

いまのところ我慢しているが、あんまりひどいとそれなりの対処をしともらうつもりである。

正面衝突!

2006-06-19 16:44:12 | 怒っちゃうぞ系
親父の退院が急遽言い渡され、今日午後からの成り行きが不安だった。
朝、いろいろ考えながらいつものとおり車を走らせていた。
『やっぱり午後から休みをもらおうか・・・』

田んぼの中の広い道路を快調に走っていた。
ここは意外と急な四つ角なのでゆっくり回ったその時・・・
さっきまで左手に見えていた車がいきなり運転席の正面に向いた!
キュ!ドーン!
部品が空を飛び散り、まるでジェットコースターのように揺す振られた。
『はぁ?なんで・・・』
どこをどうすればあんな方向で突っ込んでこれるのか一瞬わからなかた。
エンジン切ることも忘れ、呆然自失。
一息ついて気づくと、背中が痛くて手があがらない。
『なんちゅう運転をするのね!どうすればぶつかるとね?』
なんとかシートベルトをはずし、ドアを開けようとするが力が入らない。
『ん?つー痛っ』
ドアが開かないのは手と背中に力が入らないからだと思っていたら、ドアは噛み込んでいて数センチしか開かないのだった。

他の事故で警察が忙しいらしく、派出所のおまわりさんが来たのが約40分後。
両車とも動かないのでレッカーを呼ぶ。
レッカーが約1時間後に到着したのだが、7:30から10:00まで道路完全にふさいでおり、交通整理をし続けた・・・背中は痛いし、頭はガンガンするし。
レッカー代20000円。(JAFの兄ちゃんがまけてくれた^^;)
仕事を休むことができて、家でアイスノン枕に横になっていると、早速相手の保険屋から電話がかかってきた。
「本人の申し出で、自分が完全に悪いということなので10:0で処理します。レンタカーを準備しますので」
『そうですか。もしこちらが悪いといわれたらキレる処でした。よろしくお願いします』

【ひとりごと】
10:0でもあの車にはもう乗らんぞ!
いくらか手出ししてでも買い換えよう。


親父の入院 4

2006-06-15 22:18:55 | のほほん日記系
【8日目】朝、ベッドに拘束衣とベルトでくくりつけられていた。
私に気づくなり、「ハサミ持って来い!」と興奮して叫び暴れる。
縛られているのが苦痛らしく手のベルトを切ろうと思っているようだ。
本人には入院している認識がないので、苦痛は当然かもしれない。なんとかなだめて仕事に行く。その後、母にも「カミソリ持って来い」と暴れたらしい。
今朝は私や母のことを認識しているようだ。
夕方様子を見に行った。
ベッド横の床にマットを敷き、親父が寝転んでいた。
『どうね、具合は?』
「ちょっときついが、まあいい。明日は帰る」
『帰られんさぁ、まだ。ちゃんと怪我治さんと』
「ちょっと便所・・・」
『おいおい、立ったらいかん。ちょっと座らんね』
「自分で行ききる!」
突然立ち上がり、便所に行こうとする。Drと2人で支えてなんとか床に座らせる。
看護師が飛んできて、尿容器で排尿させることになる。
「もう救急状態ではないので転院等を考えてください」とDr
『一般病棟でもこの状態ならずっと付いて見ておかないといけないですよね』
「そうですね。せっかく良くなってきたのに転倒でもしたら元も子もないですから」
『病院の都合もわかりますが、この状態での付き添いはとても困難です。本人が病院に入院している認識がでればいいのですが』
「まぁ、今日明日のことではないので様子を見ましょう」
この状態で歩き回ろうとする親父を、高齢の母の付き添いで抑えきれるとは思えない。
・・・ストレスで吐き気がしてきた。

【9日目】朝は眠っているとの連絡があったので、夕方のみ。
「まだ、雨ふりよるね?」
『うん、まだ降ってる。具合どうね?』
「今日はちょっときつい。病気して申し訳なか」
『病気はちゃんとおとなしくしてると治る。寝とかんばよ』
「はいはい、寝とく。」
今日は病気で寝ていることは認識しているようだ。暴れない分、進歩。
(入院や場所はわかっていない様子)
ちなみに私の嫁さんを小4の孫と誤認して話しかけていたという。
・・・夜、トイレに行った私は急に貧血になりはいずって動けなくなった。
ここにきて疲れがたまっているのだろうか。

【10日目】朝、目を覚ましていた。
『起きとった?どうね調子は?』
「ちょっときつか。病気のひどかとやろぅ」
『病気じゃなく、怪我しとると。それで入院してるからおとなしくしてたら治る』
「怪我?なんの怪我か?怪我はしとらんぞ」
『まぁいい、あと少しで普通の病室に行ったらテレビでも雑誌でも見れるから』
「うん、わかった。もう行っていいぞ」
入院してるのはなんとなくわかったのだろうか。
本人の兄が見舞いに来たことも認識していた。(その時はおそらくわかっていなかったはずである)
不思議なことに、その時は認識できていなかったことを今ちゃんと覚えているらしい。
夕方、会話の中では記憶の混乱が目についた。
「どこに住んどったっけ?」と私の住所はわからない様だったし、中1の娘のことを「どこに勤めよったかね。まだ大学生やったっけ」と聞く。
あげくに、小4の娘は「だれ?」と存在しないことになっていた。
嫁さんが見舞いに来たことを口にしたが、HCUに入ることのできない娘のことを「一緒に見舞いに来てくれた」と言い張っていた。
夜、妹から「初めて私をわかったよ」と電話がかかってきた。



親父の入院 3

2006-06-12 21:06:37 | のほほん日記系
なんとか1週間が経過した。
まだ記憶の混乱の経過中だと思っているが、さすがに家族は心労が大きかった。
昨日までは過去の記憶であろう知らない人の名前がたびたび出てきた。

家族に対する記憶がまだ戻ってないと思っていたが、今日は違うことに気づいた。
『具合はどうね?』
「あんた、ちょくちょく来てありがとうね。誰やったけん?」
『わからんね。息子さ』
「あんた、どこに住んどっと?」
『北川副』
「そうね、なんか見たことあるけど鹿江らへんの出身じゃなか?」
『出身は犬井道、あんたの息子。隣はユズルさん家で東に豆腐屋が昔あった』
「よう知っとうね。あんた北側の道の突き当たりの家じゃなか?」
『あんたの息子やけん知ってると。向かいは消防署の○○さん、斜めは××さん。』
「・・・あんた名前は何というね?」
『△△、あんたの息子よ』
「へぇ、ウチの息子も△△よ。あんた同じくらいの年だろう」
『××才、あんたの息子!』
「・・・そうね、そういえばなんとなく息子に似とるよ」
『■■と□□知ってるね?○○と●●は?』(孫の名前)
「知っとうさい。あんたよう知っとうねぇ」
『ウチの嫁さんは◎◎、昔ウチに犬が2匹いてもう死んだよね。名前は▽▽』
「なんでそがん知っとうと?」
『俺が子供の頃、白い犬がいて手をかまれたよね』
「小さい犬やろ・・・あんたなんで知っとうと?」
『あんたの息子は俺、△△』
「・・・・」
『あんたは怪我して、まだ頭がぼーっとして息子がわからんとやけん、ゆっくり思い出してみんね』

家族の名前や一緒に何かをした記憶はきちんと最近のことまで思い出している。
しかし、家族の顔が誰一人わからないのである。(失認?)
まだ現在おかれている状況は認知できないでいるが、前日まで嫁さんの名前も思い出せなかった状態よりはきちんとしてきた。

親父の入院 2

2006-06-10 18:36:45 | のほほん日記系
この1週間、親父のことだけで他の事は考えられない状態だった。
【月曜日】救急車により緊急入院。
家族は「なんとか命だけでも助かった」という複雑な思いだった。
助かるという光が見え始めると、次は後遺症の心配である。
しかし、とりあえずは生きてくれたことを良しとしよう。
【火曜日】ドルミカムで眠っている。CTの結果、出血が続いていた。軽い肺炎も起こしているらしい。
このまま出血が止まらなければ手術もありうる。
大量出血ではないことを喜ばなければならないのに、そんな気になれない。
混乱して暴れるのでドルミカムで眠らせてある。
【水曜日】朝からドルミカム切ったにもかかわらず、夜まで覚醒しなかった。この薬、半減期は短いのに長期投与後はかなり体に残りそうだ。
【木曜日】朝、覚醒していた。
小学校時代の記憶をさまよっているらしく、混乱している。目を覚ますとベッドから降りようとするので拘束されている。思考はグチャグチャだが、意識が清明であることが嬉しく感じられた。
叔父(末弟)に聞いたところ、呼んでいるのは確かに子供の頃の友人たちの名前だそうだ。記憶はそのうち落ち着くのだろう。
夕方のCTは出血が止まったことを示していた。
画像を見ながらDrに聞く。
『左前頭葉だけではなく、右も浮腫ですよね?』
「両方だと思います。びまん性軸索損傷もあるでしょう。」
おいおい、後出しでなくきちんと説明してくれよ。
夜、『わかるね?』と聞くと、「う・・ん、誰やったっけ?」と答える。家族がわからないようだ。さすがに衝撃を受けた。
【金曜日】朝、眠っていた。昨日はベッド脇に立っていたそうだ。薬で眠らせないと動き回るらしい。
夜、酸素マスクに代わっていた。Drを捕まえ聞く。
『呼吸が悪いようですが・・・熱もすごいし』
「悪いですね。肺炎がひどくなっているようです」
『薬が入っているので心配いらないんじゃ』
「最初から痰が汚かったし、最初に何回か吐いたので異物が入って嚥下性肺炎もあると思います」
ちょっとキレた。
『最初から抗生剤変わってないですね』
「今、菌を検索しています。薬は利いていますので」
嚥下性肺炎は意識障害の高齢者なら当然考慮すべきであり、吐物だけではなく予防としての口腔清浄が必要だろ。今まで気にしていたが口腔ケアは全くなされていない。抗生物質も必要なら2剤併用だろうしICUで肺炎管理ができないとは思えない。最初の胸部画像は素人目ではそんなにおかしくなかったので肺炎があったとしても本当に軽いものだったと思う。
『モニター波形も時々気になっていたんですが』
「以前起こした心筋梗塞の痕跡がありますね。」
『心筋梗塞は起こしたことないのですが』
「気づかないうちに梗塞が直ったんでしょうね。」
素人でも気づく波形の変化も言わないと説明しない。
今晩、明日くらいの肺炎の急変が心配になったので、家族にはそのつもりをするよう電話をしておいた。
【土曜日】朝、眠っている様子では心配していた肺炎は落ち着いているようだった。とりあえず家族に電話をした。
午後には覚醒していた。
『わかるね?朝何か食べたね?』
「誰ですか?朝・・・食べたやろうか?」
『わからんね?じゃあ自分の名前はわかるね?』
「わかっとる。お前のお父さん。」
『ちゃんとわかっとるね。』
「なぜここに入れられとるとか?かかえて連れて帰れ」
『あんた転んで頭打ってICUに入ってると。大騒ぎやったとよ』
「なんば馬鹿なこと。転んだりするものか。ICUちゃ何か?」
『集中治療室。あんた死にかけとったと。帰られるわけないやろ』
「頭が痛い・・・」
『頭打っとるけん頭痛いさ』
「もう寝る」
・・・・・・・・わかったのかふてくされたのか眠ったようだったので帰った。
その後、母親に対しては「皇后陛下」と冗談を言っていたらしいが、妹については「知らん女の人」とまだわからないようだ。
うちの嫁さんが行った時には嫁さんに「おおー」と握手をしたものの、わかってない様子で、それより大暴れして看護婦さん2人がかりで抑えていたらしい。

しかし、とりあえず生命に危険な場面は脱したと思う。
今後記憶を刺激してリハビリしなければいけない。
少し気が楽になったので今のうちに喪服(入らなくなっていたので)を買いに行った。もう必要になることがないことを祈りたい。

親父の入院

2006-06-06 18:11:17 | のほほん日記系
昨日の事・・・
帰宅途中に携帯電話が鳴った。
見ると幼なじみの友人からであり、車を停め電話をとる。
「お前の親父が救急車で運ばれたのを知っているか?」
『え?いつ?』
「ほんのさっき。転んで頭を打って耳から血が出ていたらしい。」
『病院どこ?家はそのこと知っているだろうか?』
「一緒について行ってあるかも。病院はわからん。消防署が教えてくれん。」
『わかった。県病院かK病院か医大だろうから、消防に聞いてみる。』
・・・消防署の電話番号をナビで調べ、電話する。
『息子ですが、搬入先の病院はどこでしょうか?』
「個人情報なので教えられません。」
『じゃあどこに聞けばわかるのですか!』
「・・・水ヶ江にある移転予定の病院です。」
『ありがとう。』

病院には母親と身近な親戚が3人来ていた。
偶然に畑仕事を一緒にしていたらしい。
「今、CTを撮っている。仕事場で機械から落ちて頭を打ったようだ。誰も見ていないので転んだのか、頭から落ちたのかわからん。耳から血が出ていたようだが、何で救急車の中にいるのかわからないようだった。意識はあったようだが、記憶が混乱しているようだった。」

放射線科の前をウロウロしていると、偶然、友人の技師が帰ろうと出てきた。
「あれ、なんかあったんですか?」
『親父が事故でCT撮ってる。どんな様子かちょっと見てきてくれんか?』
「え、そうですか。心配ですね。ちょっと待ってください。」
 ・・・・・・友人が戻ってきた。
「頭蓋骨骨折と脳内出血が少しあるみたいです。詳しくはDrから説明があると思いますので・・・」
『ありがとう。助かった。』

こういう場面で情報があるのと無いのでは待つ者の気の持ち方が違う。
待っている人々にわかるように説明する。
『耳からの出血は頭の骨折だから良くあること。問題は内部の出血がどのくらいかだけど、おそらく緊急手術になるかも。取れる場所なら問題ないが、奥まった場所の出血だとちょっと大変になるかも知れん。そこらへんは、まだわからん。』

2時間ほど処置に時間がかかった後、Drからの説明があった。
【所見】
・右後頭部を強打しており、頭蓋骨骨折。(縫合の裂骨折の様に見えた)
・耳奥の骨折。(これにより耳から出血)
・打撲部位の脳挫傷と出血、対角線上の前頭葉の脳挫傷と出血(こっちが重症か?)。
・腰椎圧迫骨折。(2箇所、うち1箇所は過去の骨折跡であることを説明した)
・意識混濁。(意識もうろうではなく、記憶思考が混沌としているらしい。)
【方針】
・出血は急を要するほど多くはなく、骨折も手術が必要ではない。
・ただ、今後の出血の動向で手術の可能性も発生する。(可能性は低いらしい)
・髄膜炎を起こさないように抗生物質管理をする。(実はこれが怖い)
・後遺症は運動障害より感情人格に影響がある可能性がある。
・他の障害は後にならないとわからないので、今は脳を優先する。

病院搬入から4時間ほど経過していた。
22時過ぎに、やっとICUで面会することができた。
本人は薬で眠っており、顔色はいい。バイタルも安定しているが、血圧200以上なのが気にかかった。(普通は130台だった)
『今晩を越せばなんとかなるだろう』とは周囲に言えない。
急な連絡がないことを祈りつつ、その晩は酒を枕に夜明かしをした。

今日の朝、親父はなんとか安定していた。
「容態は変わりません。苦しそうなので薬で眠らせていますが、寝てても暴れるので手だけは拘束させていただきました。家族の方から見ればかわいそうですが・・・」
『あ、いいですよ。チューブが抜けたりするから仕方ないですよ。』

午後2:00
今日のCTの結果のDr説明。
・出血が増えている。脳外と協議したがこのまま見守ることにする。
・HCUで1週間~10日入ってもらい、一般病棟に移せると思う。(このままなら)
・急変の可能性は少ないが、連絡は取れるようにしておくこと。

明日は仕事に行けそうだ。しかしさすがに気分が落ち着かない。
もし例のバカバカしい話が出ればブチキレるかも。

この頃つまらない物がよく当たる

2006-06-03 23:04:09 | のほほん日記系
今週は最低の一週間だった。

そんな中で、普段はありえないことが起こる。
『予定外の物が送ってきた』のである。

腹立てて酒飲んで帰った水曜日
クレジットカードのキャンペーンで商品券5000円分!

「なんだかなぁ~」さっさと帰った木曜日
月刊自家用車の投稿掲載謝礼のクオカード2000円分!

ちょうど帰り際に事件(とならなかったが)発生した金曜日
また月刊自家用車の封筒が届いていた。
1年前にも投稿して採用されたが、その時に記念品が送ってこなかった旨をメールしておいたのだが、それを同封することを忘れたらしい。記念品は1本100円くらいのボールペン2本なのだが、お詫びとしてクオカード500円*4枚!

半年前に当選した「F1ペアチケット約8万円分」(速攻でヤフオク行き)のようなインパクトはなかったが、やはり「想定外」の郵便物は嬉しいものである。
ちなみに商品券は嫁さんが確保、クオカードは家族4人で山分けとなり、ボールペンのみが貰い手なく台所に置きっぱなしである。

【顛末書】続報

2006-06-02 22:32:13 | 怒っちゃうぞ系
人事部門が出した回答に対し、
『故意に信号無視をしようと突っ込んだのは明らかである。昼前だったので昼飯に間に合うよう急いででもいたのだろう。ちゃんと調査もせず身内をかばう体質はマスコミにでも問題にしてもらう。』
と再度投書があったらしい。
人事部門は相手にこれ以上の回答をする気は無く、体よく所属部に処理を回してきたようである。

「これに対する反論があれば言ってくれ」と職場の上司。
『主観的な反論はたくさんある。しかし何を言っても揚げ足とられる恐れがあるので顛末書に書いた「事実」のみしか答えられない。運転者でない私が色々言うと運転者の処遇に影響しかねないので正式には事実のみしか出せない。正直こちらのほうが憤りを感じている。』
と前回書いた【主観的反論】を述べ、『現場に居合わせた者のニュアンスを上層部に伝えてくれ』とお願いした。
『私が何か悪いことをしたのでしょうか?あそこで「行くな」とか「止まって謝れ」とか言わないといけなかったのでしょうか?』
「運転者の上司でもなく監督者でもない対等の立場なのでそれは問題ないと思う」
『では、この不当な扱いは不愉快です。当事者とたまたま現場にいただけの者とを混同されているように思います。万一、私にも謝罪を求められたら明確に拒否します。』

さて、まだまだ続くのであろうか・・・

【顛末書】を書かされた!

2006-06-02 21:15:12 | 怒っちゃうぞ系
怒りが収まらない!
先日社長に投書があり、そのことについて「顛末書」を書かされた。
交差点での交通トラブルである。

【事実概要】図参照
1 三叉路の信号右折で前の大型トラックに視界を遮られ、交差点で曲がる途中には赤信号に変わっていた。
2 その時、左方向から来たバイクがクラクションを鳴らし停止(?)したため、交差点内でこちらも停止、お互い十分な距離があったので運転者が一礼してゆっくり通過した。
3 バイクはクラクションを鳴らし続けたため、窓を開け「すみませんでした」と頭を下げた。
4 バイクは罵声をあびせ、クラクションを執拗に鳴らしながら威嚇して後ろを走行。交通の流れが良くなりそのまま現場を後にした。
5 その後、会社の人事部門から投書があったと「顛末書」を要求された。内容は
『交差点手前では前車と十分離れていた車が、加速して信号無視で猛然と突っ込んできた。自分が急ブレーキで左にかわしたから事故にならなかったが、助手席の中年男性が「すみません」と言ったきり止まりもしなかった。けしからん。』

【さて私が怒る理由】
この投書により、事実確認は必要だろうから、人事部門から状況説明を求められるのは当然である。しかし、よく考えて欲しい。
一方的な投書により、「状況説明」ではなく「顛末書」を求められたのである。
百歩譲って、運転者ならある程度仕方ないかもしれないが、同乗者であり謝罪もした私が「顛末書」を書けといわれる必要があるだろうか。
外部から言われると、まず内部の者を『悪者』として扱う人事部門は大バカ野郎である。(社内の人間をまるで信用していない)
さらに、バイクと車の運転のトラブルであり、運転をしていなかった唯一の第三者(証人)である私が何で「同罪」のような扱いを受けなければならないのであろうか。

運転者の立場が悪くなるといけないので、反論をグッとこらえて事実のみを「顛末書」に書いたが、ここでは「主観も含め」根拠を持って反論したい。

【主観による弁明及び反論】
『加速して信号無視で猛然と突っ込んできた』
・百点満点の運転ではなかったかもしれないが、現場の交通の流れからしても「非常識」な運転ではなかったこと。前にノロノロの大型車がいるのに加速して突っ込むのは不可能。
・交差点手前では十分に青を確認しており、おそらく交差点進入時は青で、進行方向の流れが悪く、交差点内で前車(大型車)のスピードが落ちたため視界が遮られた。その間に赤信号に変わったと思われること。

『自分は急ブレーキで左にかわしたから事故にならなかったが』
・バイクに気づいた時点でも接触する危険性は全くないほど距離が開いていたこと。
・信号が変わって間もないハズ(信号待ちの他の車両はまだ全く動いていなかった)であるにもかかわらず、交差点のあの位置で急ブレーキが必要なのは「前方不注視」でフル加速した以外の何ものでもないこと。
・そのことは「赤信号が手前で青に変わったのでそのまま走行した」と投書に明言されていることでも証明できる。
・通常の行動として、路肩の狭い道路で信号待ちの横を走行してきたバイクは、タイミングよく信号が変わって先頭車の前に出た場合、進路を道路中央寄りに変更するものである。今回の場合「左にかわした」ことがそれを証明している。つまり、左端をそのまま走行していれば広い交差点で急ブレーキをかける必要は無かったハズである。
・以上のことから、バイクは停車中の車列の横を走行してきて、交差点の先の交通の流れが見えておらず、先頭に踊り出たのでフル加速した途端自分の思ったより先が詰まっていたので慌てて急ブレーキをかけた、と推測される。

『交差点手前では前車と十分離れていた車が、加速して・・・』
・信号待ちの車列の左を走行している原付バイクが、右側の道路を車列越しに見通せるものだろうか。現場に行けばわかるが立ち止まってずっと見ていない限り無理である。

『助手席の中年男性が「すみません」と言ったきり止まりもしなかった』
・どうせ私は中年である。あなたが正しい(怒)
・「すみません」と言ったのは立場上のことであり、私は「バイクが自分の進路に割り込まれたと感じて、頭にきてクラクションを鳴らした」と思ったのである。すまないとは思わなくても、普通は【立場上】謝るだろう。
・その後、クラクションを執拗に鳴らし続けながら、後ろから煽り、罵声をあびせ、まるで暴走族か何かのようだった。そんな者を相手に「止まる」必要があっただろうか。善良な人なら恐怖すら覚えたであろう。

【結論】
善良な人が相手ならこちらが悪くなくても平身低頭謝る術は知っている。
しかし、このようなヤリタイ放題の人をまともに相手にするほど暇ではないので、勝手にやってくれと思う。
それよりも頭にくるのは、ウチのエリート共の「部下を端から信用しない」体制であり、いつかきっと大事件に発展すると予言しておく。