酒のさかな

平凡な笑市民が日ごろの暮らしの中で出会ったこと
【縦横無尽探険隊別館】

親父の入院

2006-06-06 18:11:17 | のほほん日記系
昨日の事・・・
帰宅途中に携帯電話が鳴った。
見ると幼なじみの友人からであり、車を停め電話をとる。
「お前の親父が救急車で運ばれたのを知っているか?」
『え?いつ?』
「ほんのさっき。転んで頭を打って耳から血が出ていたらしい。」
『病院どこ?家はそのこと知っているだろうか?』
「一緒について行ってあるかも。病院はわからん。消防署が教えてくれん。」
『わかった。県病院かK病院か医大だろうから、消防に聞いてみる。』
・・・消防署の電話番号をナビで調べ、電話する。
『息子ですが、搬入先の病院はどこでしょうか?』
「個人情報なので教えられません。」
『じゃあどこに聞けばわかるのですか!』
「・・・水ヶ江にある移転予定の病院です。」
『ありがとう。』

病院には母親と身近な親戚が3人来ていた。
偶然に畑仕事を一緒にしていたらしい。
「今、CTを撮っている。仕事場で機械から落ちて頭を打ったようだ。誰も見ていないので転んだのか、頭から落ちたのかわからん。耳から血が出ていたようだが、何で救急車の中にいるのかわからないようだった。意識はあったようだが、記憶が混乱しているようだった。」

放射線科の前をウロウロしていると、偶然、友人の技師が帰ろうと出てきた。
「あれ、なんかあったんですか?」
『親父が事故でCT撮ってる。どんな様子かちょっと見てきてくれんか?』
「え、そうですか。心配ですね。ちょっと待ってください。」
 ・・・・・・友人が戻ってきた。
「頭蓋骨骨折と脳内出血が少しあるみたいです。詳しくはDrから説明があると思いますので・・・」
『ありがとう。助かった。』

こういう場面で情報があるのと無いのでは待つ者の気の持ち方が違う。
待っている人々にわかるように説明する。
『耳からの出血は頭の骨折だから良くあること。問題は内部の出血がどのくらいかだけど、おそらく緊急手術になるかも。取れる場所なら問題ないが、奥まった場所の出血だとちょっと大変になるかも知れん。そこらへんは、まだわからん。』

2時間ほど処置に時間がかかった後、Drからの説明があった。
【所見】
・右後頭部を強打しており、頭蓋骨骨折。(縫合の裂骨折の様に見えた)
・耳奥の骨折。(これにより耳から出血)
・打撲部位の脳挫傷と出血、対角線上の前頭葉の脳挫傷と出血(こっちが重症か?)。
・腰椎圧迫骨折。(2箇所、うち1箇所は過去の骨折跡であることを説明した)
・意識混濁。(意識もうろうではなく、記憶思考が混沌としているらしい。)
【方針】
・出血は急を要するほど多くはなく、骨折も手術が必要ではない。
・ただ、今後の出血の動向で手術の可能性も発生する。(可能性は低いらしい)
・髄膜炎を起こさないように抗生物質管理をする。(実はこれが怖い)
・後遺症は運動障害より感情人格に影響がある可能性がある。
・他の障害は後にならないとわからないので、今は脳を優先する。

病院搬入から4時間ほど経過していた。
22時過ぎに、やっとICUで面会することができた。
本人は薬で眠っており、顔色はいい。バイタルも安定しているが、血圧200以上なのが気にかかった。(普通は130台だった)
『今晩を越せばなんとかなるだろう』とは周囲に言えない。
急な連絡がないことを祈りつつ、その晩は酒を枕に夜明かしをした。

今日の朝、親父はなんとか安定していた。
「容態は変わりません。苦しそうなので薬で眠らせていますが、寝てても暴れるので手だけは拘束させていただきました。家族の方から見ればかわいそうですが・・・」
『あ、いいですよ。チューブが抜けたりするから仕方ないですよ。』

午後2:00
今日のCTの結果のDr説明。
・出血が増えている。脳外と協議したがこのまま見守ることにする。
・HCUで1週間~10日入ってもらい、一般病棟に移せると思う。(このままなら)
・急変の可能性は少ないが、連絡は取れるようにしておくこと。

明日は仕事に行けそうだ。しかしさすがに気分が落ち着かない。
もし例のバカバカしい話が出ればブチキレるかも。