元・還暦社労士の「ぼちぼち日記」

還暦をずっと前に迎えた(元)社労士の新たな挑戦!ボチボチとせこせこせず確実に、人生の価値を見出そうとするものです。

黙示の残業命令について

2011-11-09 04:56:01 | 社会保険労務士
 

県社労士会の「必須研修会」の中から(第3回)

 今回は、短く参ります。県労働基準局の専門監督官の話から、強調されたことがありますので、付け加えておきます。残業は命令しない限り、残業したとは認められないということです。したがって、残業手当も支払わなくってよいことになります。ただし、やっかいなのは、言われているように、「黙示の命令」と認められる場合です。典型的なのは、残業しなければできないような仕事を依頼するような場合です。
 
 そこで、監督官がおっしゃるのは、普段から、残業せずに早く帰れと口を酸っぱくして言うことだということだそうです。そういえば、私も努めていた頃、早く資料を作ってもらいたくて、居残りするようなことが目に見えているのに、見て見ぬふりで帰ったこともありました。これって、完全に黙示の命令か、それに近いですよね。

考えてみると、経験から申し上げると、日本文化の特徴ともいえる、「あ・うん」の呼吸がいきているような気がします。こわいですよね。部下と上司がうまくいっている時の方が、このあうんの呼吸がありますからね。言葉に出してなくても、残業しろということになります。出来れば残業してほしい場合、どっちつかずの場合にも、使いますしね。逆に、関係がうまくいってない時は、「それは、課長、残業しろということですか」ということになりますので、黙示は使えず、言葉に出した命令になります。
 
 この黙示の残業命令については、前にも書きましたが、慢性的に残業をしているような職場の場合は、それを管理監督者が何も言わずに、そのまま帰ることは、これも完全に黙示の命令をしていると考えられるでしょう。



   #####<いつも読んでいただきありがとうございます。>####井
 

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